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FIT2013第12回情報科学技術フォーラム 開催日:2013年9月4日(水)~6日(金) 会場:鳥取大学鳥取キャンパス
抄録
L-033
CUBIC TCPの輻輳ウィンドウ回復時間の制御によるTCP公平性の改善
神津智樹・山口実靖(工学院大)
TCPは現在のインターネットにおいて標準的に用いられているトランスポート層プロトコルである.高遅延環境下での通信性能には,OSのTCP実装の動作が大きな影響を与える.現在まで多くのOSに実装されてきたTCP Renoではネットワーク帯域を使い切れないという問題が指摘されており,TCP Renoに変わる多くのTCPが提案された.しかし,多くのTCPが提案され,TCP間の公平性という新たな問題が生じた.特にRTTに差がある時にTCP間の公平性の問題が大きいとされている.
本稿では,Linuxの標準TCP実装であるCUBIC TCPの輻輳ウィンドウの回復までの時間式を改善し,異なるTCP間との公平性の改善する手法について考察する.