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FIT2013第12回情報科学技術フォーラム 開催日:2013年9月4日(水)~6日(金) 会場:鳥取大学鳥取キャンパス
抄録
L-027
多者多重署名とその応用
矢内直人(筑波大)・千田栄幸(一関高専)・満保雅浩(金沢大)・花岡悟一郎(産総研)・岡本栄司(筑波大)
各署名者が異なるドキュメントに署名し、それをひとつの署名に集約できる多人数署名の一般系をアグリゲート署名という。アグリゲート署名はその性質からYouTube のようなCGM サービスへの応用が期待されているが、その一方で現行の方式では一人の署名者が複数個の署名を同時に集約することは認められていない。このような作業を行うためには署名者は古い署名を保持し、新たに署名処理を施す前にアグリゲート署名から古い署名を用いて自分の情報を消去することが必要となる。この効率性の面と相反する問題は、アグリゲート署名の安全性が署名回数が高々1回の場合に限り保証されることに起因する。そこで本稿ではアグリゲート署名の性質を考察し、複数回の署名を可能とする構成を導き出す。この方式を多者多重署名と呼称し、また、CGM を含むユースケースについて考察する。