◎清　雄一・大須賀昭彦（電通大）

ユーザから属性データを収集し，その分布を把握することで新しい知見が得られる．しかしユーザ属性を直接収集することはプライバシの問題が生じる．近年，プライバシを保護しつつ，サーバ側で真のデータ分布を推測するNegative Surveyという手法が提案されている．従来のNegative Surveyでは，収集するデータには誤差が無いことを想定し，また，プライバシ漏洩リスクを全ユーザで同一レベルにしか設定できないという制約があった．本論文では，これらの問題を解決するアルゴリズムを提案する．既存研究と比較し，推測誤差を約48%から82%程度削減できることを，数学的解析及びシミュレーションによって示す．