抄録
L-013
Privacy Policy Manager (PPM) の開発
◎中村 徹・清本晋作・渡辺 龍・三宅 優(KDDI研)
近年ビッグデータの活用、特に個人に関わるデータの活用が期待されている。一方で個人に関わるデータの利用に関しては、プライバシ問題の存在によって活用が妨げられている。現状では、各社が定めるプライバシポリシへ同意を求めることによってプライバシ問題を回避しているが、プライバシポリシを読むユーザは極僅かであるという報告もあるように、機能しているとは言い難い。本研究では、第三者機関であるPrivacy Policy Manager (PPM)を利用したプラットフォームによって、上記の課題を解決することを目指している。PPMは、各ユーザの、自身に関するデータの取り扱いに対する要望を定義するユーザプリファレンスを管理する。PPMはサービス提供者のプライバシポリシと、そのサービスを利用しようとするユーザのユーザプリファレンスを比較して、各ユーザに適した形式で、データの流通制御やユーザ意思決定支援を行う。