抄録
L-008
カオス通信系における標本化・量子化の影響
○清水能理(八戸工大)
情報の漏洩を防ぐため、通信系の構築では秘匿性を向上させる必要がある。カオスデータの中には様々な秘匿性が隠されている。自然界に存在するカオスデータをモデリングすることで、ディジタル通信系に応用するためには、離散化といった操作を行う必要があり、カオス性への影響が懸念される。システムのデータを離散化してコンピュータで処理する場合、その影響を評価することも重要である。ポアンカレ切断面リカレンスプロットの手法を応用し、カオス試供回路の代表であるChua回路を対象として、セクション(切断面)の最適化を考察する。また、最適なセクション選択とその評価にポアンカレ写像を用いる。