○梅田修一・比留間伸行（NHK）

記録した光線情報を活用して奥行感のある表示を行うためには，奥行き手がかりをどこまで再現できるかが重要になる．そこで，原理的には焦点調節を再現可能なＩＰ立体テレビと撮影方式が同じであるライトフィールドカメラを導入して，焦点調節をリフォーカシングとして模擬するシステムを試作した．通常のライトフィールドカメラでは光線数を制限するために，リフォーカシングの結果は不自然なボケとなって現れる．本研究では入力を静止画に限定して，焦点調節時の光線を忠実に追跡するモデルの構築を図った．構築したモデル上でシミュレーションの入力とＩＰ方式の実画像の入力による結果を比較して，収差が奥行き手がかりに対して与える影響を示す．