抄録
I-044
最近傍フォトン数の削減によるフォトンマッピング法高速化の一検討
◎東 誠人・藤村 誠(長崎大)
コンピュータグラフィックス(CG)は映画や医療,バーチャルリアリティなど様々な分野において利用されており,高速で写実的な画像の生成を実現するための研究が行われている.フォトンマッピング法は大域照明の一種であり,光線シミュレーションが容易に行えるなど有効な手法である.しかし,大量のフォトンを用いるため,計算量が多いという問題があった.本論文では,生成画像の解像度に対して必要となるフォトン数を削減することで全体の計算量を抑制することを提案する.放射照度を事前に推定することで放射輝度推定時に用いる最近傍フォトン数を抑制し,推定した放射輝度値を定数とすることで,レンダリングの処理速度の向上を図る.