抄録
F-033
スモールワールドモデルのソーシャルメディアにおける協調の進化
◎平原悠喜(早大)・鳥海不二夫(東大)・菅原俊治(早大)
本研究では,公共財ゲームを使ってソーシャルメディアが協調優位となる状況を調べ,ソーシャルメディアの流行のメカニズムを明らかにする.一般にソーシャルメディアは公共財の性質を持つことに注目し,協調優位な状況を調べた先行研究があるが,そこではネットワーク構造は完全グラフを仮定している.我々は,完全グラフと比べて現実のネットワークに近いと言われる,WattsとStrogatzのスモールワールドモデルを用いてシミュレーション実験を行う.実験より,コメントに対するコメントのようなメタ報酬が重要な役割を果たすことが確認できた.また,協調優位な状況となるコメントコストとコメント利得の境界も明らかにした.