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FIT2013第12回情報科学技術フォーラム 開催日:2013年9月4日(水)~6日(金) 会場:鳥取大学鳥取キャンパス
抄録
D-027
ソートを利用したL1ノルム総和計算によるピボット選択の高速化
小林えり・斉藤和巳・池田哲夫・伏見卓恭(静岡県大)
与えられたクエリから類似するオブジェクトを検索する類似検索の研究は重要であり、類似検索の手法のひとつにピボット選択法があげられる。しかしながら、多次元空間に存在するオブジェクト間の類似度を計算するにはかなりの計算時間が必要であり、距離計算時間の短縮は重要な研究課題であるといえる。本稿では、高速なピボット選択を目的に、距離ソートを利用してL1ノルムの総和を計算する提案法を開発した。すなわちオブジェクト数Nに対して既存法ではO(N)だが提案法ではO(NlogN)まで高速化できる。実データを用いた実験結果より、既存のピボット選択法と比較して約1/6の計算時間で完全に同一となる最適なピボット選択が可能なことを確認した。