◎沼田絵梨子・木村大地・河津正人（NEC）

本稿では，情報処理全国大会で著者らが提案した，各VM上で動作するアプリケーションの性能予測を目的とした“階層的性能モデル”の検証を行う．本モデルは，仮想化環境を各VMとVMM・物理ハードウェアの2階層構成と定義し，これら各層毎に性能モデルを作成、組み合わせることで性能を予測する．検証として，各VM上でパラメタに依存してディスクにアクセスするアプリケーションに対して，本モデルを適用した．具体的には，各VMではアプリケーションのパラメタの変化に柔軟に対応できるシミュレーションモデルを適用し，VMM・物理ハードウェアでは実測値を基に動作をモデル化した．これにより，アプリケーションのディスクI/Oを約20%の誤差で予測できた．