見かけや動きが人間に酷似したロボット.内部のメカニズムに人間との類似性は問わない.ヒューマノイド(人間型ロボット)の1つのカテゴリ.皮膚はシリコンで作られることが多く,アクチュエータにはモータや空気アクチュエータが用いられることが多い.(石黒 浩)
遠隔操作する操作者をモデルにした,遠隔操作型のアンドロイド.操作者の存在を遠隔地に転送するために開発されたロボット.対話者や操作者がジェミノイドにどのように適応するかという問題等が研究されている.(石黒 浩)
電子書籍フォーマットの1つでDigital Accessible Information SYstemの略.視覚・識字障がいなどで活字を読むことが困難な方のために設計された国際標準規格.音声データと表示・同期再生用のXMLデータで構成され,ページ・章節・図表へのランダムアクセスや,読み上げ個所のハイライト表示などが可能.(布目光生)
J. Brookeが1986年に開発した簡易的なユーザビリティ評価スケール.質問項目は10項目で,5段階評価で回答させる形式である.世界中で2,000件以上の使用実績があり,A. Bangorら(2008)のメタ分析結果を基に総合的なユーザビリティ評価もできる.(三浦貴大)
ユーザ視点を取り込んでシステム設計・開発を行う手法.設計要素や段階ごとに,ユーザの制約・ニーズなどを考慮し,人間工学等の知見に基づき設計を行うというもの.人間中心設計(ISO 9241-210:2010)と類似した概念であり,時に同様の意味で用いられる.(三浦貴大)
IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Incorporated, 米国電気電子学会)傘下に設置された女性技術者・研究者の支援および連携を目的とする団体.グローバルに組織的な活動を行っている点が特徴である.女子学生への啓蒙活動にも力を入れている.(加藤由花)
ACM(Association for Computing Machinery, 米国に本部を置く情報処理分野の国際学会)における女性支援を目的としたコミュニティ活動.メンバ間のネットワーク形成に力と入れるとともに,優れた女性研究者・技術者の表彰,女子学生への学会参加費支援などの活動も行っている.(加藤由花)
情報処理学会ITフォーラムとして,2006年から2011年にかけて実施されたダイバーシティ推進活動.女性IT技術者・研究者のコミュニティ活動を支援することを目的に,講演やパネル討論等が行われた.(加藤由花)
人生での出来事のこと.たとえば結婚,妊娠,出産,育児,罹病,看護,介護,就職,退職,昇進,離婚,失業,退職,家族の死など.ライフイベントの対処には大きなエネルギーが必要となるため,仕事への影響が避けられない.組織からの支援があることが望ましい.(山口理栄)
研修手法の1つであり,役割演技法とも呼ばれる.現実に近い模擬場面を設定した上で,参加者に特定の役割を演じさせ,習得した技能の完成度をはかったり,そこで起きる問題点や課題点に対する解決方法を考えさせる技法である.(山口理栄)
1997年にIBM東京基礎研究所が開発した世界初の実用的な視覚障がい者向けインターネット専用音声ブラウザ.世界の視覚障がい者の情報アクセス手段を格段に向上させるきっかけとなった.(浅川智恵子,那須川哲哉)
個々人における性・年齢・人種・障がいなどの多様性(diversity)を尊重するという以上に,考えを受け入れ,融合・一体化(inclusion)させることで,より良い方向を目指すという取り組み.(浅川智恵子,那須川哲哉)