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VPN遠隔接続環境におけるハードウェアターゲットを用いたストレージネットワークの評価
○浅田菜那,小口正人(お茶の水女子大)
コンピュータシステムにおけるデータ量の増大に伴い,効率的にストレージを管
理したいという要望が高まっている.またストレージの管理コスト低減などの目
的でSANの導入が進んでいる.現状では,SANは主にローカル環境のみで用いられ
ている.そこで,ネットワークを利用したIP-SANとしてiSCSIが注目されている.

iSCSIを用いることにより広域環境におけるIP-SANを低コストで構築でき,遠隔地
のデータセンサなどにデータをバックアップすることが容易となるため,ストレ
ージのアウトソーシングといったサービスへの利用が可能になるためである.

本研究では,広域環境においてIP-SANを使用する場合の,実用的な環境を考慮し
た評価を行う.
具体的には,ネットワークには遠隔サイトの接続に一般的に用いられるVPNを使用
し,またiSCSIターゲットとしては,FCストレージとIPブリッジを用いたハードウ
ェアターゲットを使用する.
このような環境において,高遅延環境におけるiSCSIストレージアクセスの特性,
解析を評価し,スループット向上の方法についての検討を行う.