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意思決定の質と費用の観点から見たオンラインコミュニティにおける投票方式の検討
○鍵福竜也,松原繁夫(京大)
本稿ではオンラインコミュニティにおける投票方式を検討する.投
票は優れた意見集約法の一つであるが,個々の参加者にとっては候
補案検討などの費用が生じるため,全員に投票参加を強制するのは
難しく,その場合,投票結果がコミュニティ全体の選好を反映して
いるかどうかという疑問が生じる.つまり投票にかかる費用と集合
的意思決定の質をどう釣り合わせるかという問題が生じる.そこで,
Apache開発プロジェクトでの実際の投票データを分析し,それを元
に参加者が逐次的に投票する状況を考慮した投票モデルを作成し,
GAを用いて各参加者の最適な投票行動を調べる.これにより費用と
投票の質に影響を与える要因を明らかにする.