5D-4
非常時における地域の安全・安心確保のためのε-ARKデバイスを核とした情報通信環境の研究開発 -(第5報)新たな技術開発動向-
○大野浩之,井町智彦(金沢大),松島英章,前田明夫,西 麻里(北陸通信ネットワーク),米田 稔(COM-ONE)
ε-ARKデバイスの研究開発は,
その時々で十分にこなれた技術を適宜取り込んで行われている.
本報では,非常時の初期段階に特有の高遅延低速度不安定な回線であってもテキストベースの情報交換を可能にする,
DTN的性格を持つ対外接続支援ネットワークの研究開発を中心に述べる.
このネットワークでは XBee/ZigBee で低位層を構築してアドホックネットワークとし,
その上位層では OSC (Open Sound Control) を用いてメッセージ交換を行う非TCP/IP環境を用いる.
このような対外接続環境は平常時には利用価値のない速度しか出ないが,
通信路に流れるデータを圧縮したり,
通信路の両端でポリシーベースの経路制御やフィルタリングを行うことで利用価値があることを示す.