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要約のための物語文章の時系列推定
○瀧本洋喜,奥村紀之(長野高専)
文章要約の中でも論説文に対する要約は,多くの手法が提案されてきている.特に,明確な主題を持ち構成や表現が定型化している文章に対しては,重要文抽出による要約が成果を上げている.一方で,ストーリーを大枠とし独特の構成や表現で書かれる物語文章を対象とした場合,論説文と同様の手法では,有意な結果を得ることは難しい.こうした物語に対しては,その特徴を考慮しストーリーが損なわれない要約手法をとることが重要である.本研究では,そうした特徴の中から,時に時系列の並びを無視した構成がとられることに着目し,本来の時系列の推定を行うことでストーリーの因果性を保持した要約を作成する手法を提案する.