4M-4
完全グラフによる異ジャンル間の嗜好傾向表現と協調フィルタリングの発見性向上への応用
○杉本拓弥,豊田哲也,延原 肇(筑波大)
協調フィルタリングを用いた推薦結果が同一ジャンルに偏ってしまう問題を解決するために,
異なるジャンル間のユーザ嗜好の傾向を新しい指標として提案する.
提案指標を求めるために,まずAmazon.co.jpの各商品IDとジャンルの詳細情報であるブラウズノードIDの対応表において,
ブラウズノード側を統合することで,商品群を再度,大きくジャンル分けする.
次に,各ジャンルをノードとした完全グラフを構成し,
エッジの重みは,その両端ノードに含まれる商品に対して,共通して高評価を与えているユーザの数に基づき計算する.
これらの相対比率が,異なるジャンル間の嗜好の傾向として得られる.
APIにより取得した複数のユーザに評価されている約8000の商品情報データを用い,
従来の推薦指標との比較を通して提案指標の有効性を示す.