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GPGPUによる並列処理を用いたモバイルアドホックネットワークシミュレーションの高速化
○中島和樹,石原 進(静岡大)
モバイルアドホックネットワークシミュレーションではパケットの衝突の検出のための全端末の距離計算が必要であり,車車間通信などの全端末が定期的にパケットを送信し続けるようなシステムの大規模なシミュレーションでは,この処理にかなりの時間を消費する.
ネットワークシミュレータにおけるn体間の距離計算は容易に並列化が可能であるため,これらの処理をGPGPUによる並列処理で行うことで処理速度の向上が期待できる.
本稿では,NVIDIAによるGPGPUを行うためのCUDAの統合開発環境をJavaに対応させたjCUDAを用いて,Javaベースの無線ネットワークシミュレータJiST/SWANSの端末間距離計算部分にjCUDAを導入することによる高速化を行ったので報告する.