3H-4
動的タイムボローイングを可能にするクロッキング方式
○吉田宗史,有馬 慧,岡田崇志,塩谷亮太,五島正裕,坂井修一(東大)
半導体プロセスの微細化に伴って,素子遅延のチップ内のランダムなばらつきが大きな問題となりつつある.従来のワースト・ケース設計ではこの問題に対処することは難しくなりつつあり,今後の半導体産業の発展には,ばらつき対策技術が重要になる.本研究では,入力依存の遅延ばらつきも含めて,統計的ワーストケースを見積もり,動作周波数を決定する.クリティカル・パスを活性化させるような入力によって,タイミング・フォールトが発生した場合は,動的に検出・回復する.このような時間の貸し借りの概念を取り入れることで,従来よりも高クロック・低電圧な動作を可能とする.