3C-7
統計的解析に基づいた秘匿通信系カオスモデルの設計
○清水能理(八戸工大)
カオス状態はその複雑さゆえ高い秘匿性をもち、秘匿通信システム
などに応用される。しかし、人工的にカオスを発振させる電子回路
の実装において、システムパラメータ設定が問題となる。カオス発
振回路のパラメータ値の推定にはカオス分岐図を用いることが考え
られる。カオス分岐はシステムパラメータの変化に従い軌道の位相
的性質を変える現象であるが、分岐に基づくパラメータの設定にお
いてカオス窓の問題がある。よって、周期軌道(窓)が発生してい
ないかカオス性の評価が必然となる。そこで、確率・統計論に基づ
いた時系列解析手法のサロゲートアルゴリズムに基づくカオス性評
価を応用したモデル構築法を提案する。