2ZB-2
注視・相互注視に基づく会話参加者優位性順位の推定に向けた多人数インタラクションの分析
○福原佑貴,中野有紀子(成蹊大)
受付や情報案内などの窓口では,複数人の客がグループで案内者と会話をすることが多い.本研究では,ユーザ間のインタラクションの様子から中心的な会話参加者を推定し,グループの会話を制御する会話エージェントシステムの構築を目指している.
その基礎的検討として,本稿では,モーションキャプチャによる頭部動作データを決定木学習に適用し,会話参加者の注視・相互注視情報を自動付与し,この注視情報と参与役割(話者,聞き手,それ以外の役割)の関連性,および会話参加者の優位性順位(所与の会話においてどの程度中心的であったか)との関連性について分析した.
その結果,優位性順位によって注視・相互注視や,参与役割の頻度に違いがあり,将来的に会話エージェントがインタラクションの様子を自動的に推測し得る可能性を得た.