1ZF-2
原始コドン仮説に基づいた遺伝符号の進化に関する研究
○三上 達,森 太郎,水田智史(弘前大)
遺伝子上では、20種のそれぞれのアミノ酸は3個の塩基の組(コドン)に
よって符号化されている。これは、生命の初期における単純な符号化から
進化の過程において得られたものである。本研究では、ゲノムのDNA配列を
調べることにより、どのような過程を経て現在のような符号化パターンが
できてきたのかを明らかにすることを目的とする。
方法として、以下のように転移RNA(tRNA)遺伝子とタンパク質遺伝子の両面から考える:
(1)tRNA遺伝子のアンチコドン部を1個または2個の塩基に置換した配列を作成し、相同性検索技術等を用いて真核生物の遺伝子間領域を主な検索対象として類似配列を探し出す;
(2)タンパク質遺伝子の各コドンの第3塩基を削除した配列を作成し、
同様にゲノム配列中を検索して類似配列を探し出す。