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実時間性の確保を重要視したハイブリッドOSの実装
○湯山圭一,佐藤 喬,多田好克(電通大)
本論文では,UnixとITRONによるハイブリッドOSの実装について述べる.
このハイブリッドOSの利点は,
Unixの豊富なソフトウェア資産を使用できる環境と,
ITRONにより実時間性を確保した環境を,1つのハードウェア上で実現できることである..
しかしこのハイブリッドOSにおいて,
Unixが割込み禁止を長時間行うと,ITRONの実時間性が損なわれる.
この問題に関して従来は,Unixが行う割込み禁止処理の中でも,
CPUロックについてのみ研究されてきた.
本論文では,ハイブリッドOS時に,
CPUロック以外にもあるITRONの実時間性を阻害する要因を述べ,
この要因を解決し,実時間性を損なうことのないハイブリッドOSを実装する.