1H-8
投機的マルチスレッド実行を行うVLIWマシンによるILPとTLPの活用
○修 沢坤,横田隆史,大津金光,馬場敬信(宇都宮大)
VLIW命令語の中のNOP命令(無操作命令)が多数存在し、VLIWプロセッサの実行ユニット数に応じる単位時間当たりの処理能力が低くなるという問題点がある。この問題に基づいて、アセンブリコートにおいて頻繁に現れる分岐命令の分岐先基本ブロックを投機実行スレッドとして、NOP命令と取り換えて実行できるVLIWアーキテクチャを提案する。この手法ではメインスレッドと一つ或いは二つの投機スレッドを同時に実行し、命令レベルとスレッドレベルの並列性を活かすことができる。また、既存のVLIWプロセッサに少量のハードウェアを追加することで実現できるため、VLIWアーキテクチャ簡素なハードウェア構成という利点を保ちながらVLIWプロセッサの高性能が実現できる。