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イベント指向データ管理手法を用いた系図表示の研究 -養子縁組関係を表示するための前提と整理-
○生田敦司(大谷大),杉山正治(立命館大),柴田みゆき(大谷大),松浦 亨(北大)
人文研究において,個性の出自情報を整理することは,基礎的な作
業として欠かすことができない.この作業には史料に基づく系図表
示が付随することが多い.たとえば,日本史分野では中世以降,近
現代に至るまで,養子縁組の関係が複雑に交錯する.つまり,史料
情報に基づいて系図作成者の意図に沿った自由な系図表示を実現す
るには,系図表示ソフトウェアにおいても養子縁組関係の表示は欠
かせない.本報告では,不可視結節点を用いた新しいデータ管理手
法WHIteBasEを用いた系図表示ソフトウェアにおいて,養子縁組関係
を表示するための要件を,人文科学の研究手法の立場から整理し,
実装に必要な表示パターンを示した.