No.16
3月11日 9:30-12:00
会場:第2イベント会場
イベント司会
基調講演
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パネリスト
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1960年4月22日に創立された情報処理学会は,2010年に50周年を迎えます.人類が大きな節目として認識している世紀という単位の折り返し点に到達した今,情報処理学会として活動をはじめた50年前から今までの間に試みられたこと,成し遂げたこと,できなかったことを視野に入れて,これからの50年で何が価値ある挑戦かを明確にすることが重要だと思われます.本パネル討論では,情報処理において新たな分野を切り開いてきた先駆者をパネリストに迎え,情報処理のグランドチャレンジと呼ぶにふさわしい課題を浮き彫りにすることを目指します.その課題がどのような背景から生まれてきたものか,どうしてその課題に挑むことに意義があるのか,その課題がなぜ難しいのか,解くためにはどのようなアプローチがあるのか,チャンスはどこにありそうか,解くためにはどのようなコストが必要か,そしてその課題が解けたらどのようなインパクトがもたらされるのか,多面的に議論しながら核心に迫ります.
9:30~10:00 基調講演:問題提起:情報処理グランドチャレンジ
所 眞理雄
情報処理のこれまでのグランドチャレンジの歴史を振り返り,その意味を確認する.その後,現在人類が対処すべき課題とその先にある大きな夢に思いを馳せ,情報科学・情報技術が何をすべきか考察し,パネルディスカッションの導入とする.
10:00~12:00 パネル討論:情報処理グランドチャレンジ
西田 豊明
京都大学大学院修士課程修了(工学博士).奈良先端科学技術大学院大学教授,東京大学教授を経て,2004年4月京都大学大学院情報学研究科教授に就任,現在に至る.会話情報学,原初知識モデル,社会知のデザインの研究に従事.日本学術会議連携会員(2006~),人工知能学会副会長(2008~),
IFIP TC12日本代表(2005~),国立情報学研究所運営会議委員(2008~).情報処理学会フェロー.電子情報通信学会会員.
所 眞理雄
慶應義塾大学大学院博士課程修了(工学博士).同大学助手,専任講師,助教授を経て,1991年教授に就任.その間,カナダ・ウォータールー大学,米カーネギーメロン大学訪問助教授を歴任.1988年株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所を設立,取締役副所長(兼務)に就任.1998年代表取締役社長に就任し,現在に至る.1997年慶應義塾を退職,ソニー株式会社に入社,執行役員上席常務に就任.IT研究所長,Co-CTOなどを歴任,2008年に退任.2009年慶應義塾特別研究教授に就任.
宇川 彰
東京大学大学院博士課程修了(理学博士).コーネル大学,CERN,プリンストン大学の研究員を経て,1981年東京大学原子核研究所助教授.1985年筑波大学助教授,1990年同教授,1998年~2007年同計算物理学研究センター長及び計算科学研究センター長.2008年筑波大学学長特別補佐(研究戦略・情報化戦略担当),2009年同副学長(企画評価・情報担当).計算素粒子物理学を専門とし,大規模シミュレーションによる格子QCDの研究に従事.CP-PACSプロジェクト以来,PACS-CSプロジェクト等の計算科学のためのスーパーコンピュータ開発にも従事.
北野 宏明
1984年国際基督教大学教養学部理学科(物理学専攻)卒業後,日本電気(株)に入社,ソフトウエア生産技術研究所勤務.1988年より米カーネギー・メロン大学客員研究員.1991年京都大学博士号(工学)取得.1993年ソニーコンピュータサイエンス研究所入社.2008年同取締役所長,現在に至る.
特定非営利活動法人システム・バイオロジー研究機構会長.東京大学客員教授.慶應義塾大学大学院理工学研究科客員教授.財団法人癌研究会 癌研究所 システムバイオロジー部
部長.ロボカップ国際委員会ファウンディング・プレジデント.
喜連川 優
東京大学生産技術研究所教授.2003年より同所戦略情報融合国際研究センター長.文部科学官,データベース工学,Webアーカイブ・マイニング,グリーンストレージ,ペタバイト級超大容量地球環境デジタルライブラリに関する研究に従事.文部科学省特定領域研究「情報爆発IT基盤」領域代表,経済産業省情報大航海プロジェクト戦略委員長,初代情報大航海コンソーシアム会長.本会副会長.
関係データベースの生みの親である故Codd博士(IBM)の名を冠したACM SIGMOD Edgar F Codd Innovation Award受賞.
坂村 健
1979年慶應義塾大学大学院工学研究科博士課程修了,工学博士.1984年からオープンなコンピュータアーキテクチャTRONを構築.ユビキタス環境のための組込OSとして世界中で多数使われている.さらに,コンピュータを使った電気製品,住宅,ビル,ミュージアムなど広範なデザイン展開を行っている.2002年1月よりYRPユビキタス・ネットワーキング研究所長を兼任.IEEEフェロー,ゴールデンコアメンバー.2003年紫綬褒章.2006年日本学士院賞.