ホーム > 第1回「ソーシャルメディアなどによるコンシューマ参加型インターネットサービ スの新たな発展」
第1回の概要
コンシューマ参加型インターネットサービスに注目すれば、スマートフォンであろう。特に、スマホ+Webがサービス基盤を激変させようとしている。ここでは、日本発の身近なソーシャルサービスに注目し、特に、ソーシャルネットワークxスマートフォンという組み合わせで、次のソーシャルサービスを創りだそうとしている企業4社からスピーカーを招き、それぞれの切り口から見える可能性を示していただく。この機会に、日本から世界へ発信できるソーシャルサービスの可能性を、ぜひ皆様に論議していただきたい。
コーディネータ:一色 正男 (慶應義塾大学 政策・メディア研究科 特任教授/神奈川工科大学 教授)
【略歴】1982年東京工業大学理工学研究科卒業。工学博士。2009年1月より、慶應義塾大学教授として、国際規格W3C(World Wide Web Consortium)のSite Managerとして就任。(株)東芝で約30年、新規技術開発と新規事業開発を中心に働く。特に、インターネット及びWeb活用事業について、世界初のホームITシス テム「フェミニティシリーズ」の事業責任者として、企画から立ち上げを担当。世界初のBluetooth無線対応のIP家電を商品化し、 Web端末からコ ントロールできる、新時代の商品サービスを提供した。W3C運営委員。情報処理学会会員、機械学会会員、ECHONETコンソーシアム2008運営委員長、現フェロー。
プログラム
OPENING 10:20-10:30
SESSION.1 10:30-11:15
Web標準から見たコンシューマ参加型インターネットサービス
【講演概要】かつて、掲示板やメッセージングといった文字ベースのやり取りが主であったコンシューマ参加型インターネットサービスは、動画や位置情報といったより多様なデータの共有、ゲームに代表されるアプリケーション上のコラボレーションなどより多様な機能が提供されるようになっている。このようなソーシャルウェブの進化はHTML5やJavascriptといったウェブ標準技術の進化が要因の一つである。本講演ではウェブ標準がソーシャルウェブの進化に与えた影響を解説するとともに、今後のトレンドについても論じる。
講師:一色 正男 (慶應義塾大学 政策・メディア研究科 特任教授/神奈川工科大学 教授)
【略歴】1982年東京工業大学理工学研究科卒業。工学博士。2009年1月より、慶應義塾大学教授として、国際規格W3C(World Wide Web Consortium)のSite Managerとして就任。(株)東芝で約30年、新規技術開発と新規事業開発を中心に働く。特に、インターネット及びWeb活用事業について、世界初のホームITシス テム「フェミニティシリーズ」の事業責任者として、企画から立ち上げを担当。世界初のBluetooth無線対応のIP家電を商品化し、 Web端末からコ ントロールできる、新時代の商品サービスを提供した。W3C運営委員。情報処理学会会員、機械学会会員、ECHONETコンソーシアム2008運営委員長,現フェロー。
SESSION.2 11:15-12:00
ソーシャルSDK『Pankia』
【講演概要】「iOS/Androidで利用できるソーシャルSDK『Pankia』」は、どういうものなのかを、まず、説明する。その後、スマートフォンxソーシャルという新しい使用環境の中で、具体的にどのようなやりとりが生まれているのか、実例経験に即して、コンシューマ参加型インターネットサービスの可能性について話題提供する。
講師:柳澤 康弘 (株式会社パンカク 代表取締役社長)
【略歴】株式会社パンカク 代表取締役社長。慶応義塾大学総合政策学部卒。携帯サービス製作会社およびSNSパッケージ製作会社の創業を経て、2007年2月に株式会社パンカクを設立。2009年2月には同社がリリースしたiPhoneアプリケーション「LightBike」が米AppStore有料アプリケーションランキング一位を獲得。iPhoneだけでなくAndroidやOviなどのプラットフォームも含め、全世界の携帯電話を対象に、アプリケーションを開発し提供している。
 お昼休み 12:00-13:00
 
SESSION.3 13:00-13:45
アンドロイドのアプリケーションの情報解析
【講演概要】ミログ社は、アンドロイド端末からアプリケーションの利用動態情報を取得し、解析を取り組んでいる唯一の会社です。スマートフォン時代において、アプリの利用動態は、まさにユーザーのライフログそのものであり、その情報解析から見えてくる未来があります。たとえば、現在、既に、端末のアプリ情報から、男女の属性が90%近い精度で推定することが実証されています。アプリ情報が持つ可能性、及び、個人情報最先端の懸念点などを講演させて頂く予定です。
[参考リンク(TechCrunch)]
講師:城口 洋平 (株式会社ミログ 取締役 CEO)
【略歴】灘高校(58回生徒会長、文系首席卒業)、東大法学部卒業。在学中1~2年次は、鈴木寛(現文部科学副大臣、参議院議員)のゼミ長を務め、在学中3年次に米国留学中に「ウェブ進化論(ちくま書房)」著者、梅田望夫に師事。帰国後、大学4年次に弊社創業。創業直後、当時21歳でJAFCOより1億円の資金調達。特技はテニスで、かつて錦織圭と接戦を演じたこともある。
SESSION.4 13:45-14:30
『キーワードなう』に見るソーシャルマッシュアップの可能性
【講演概要】本講演では、新しいiPhoneアプリである「キーワードなう」を紹介する。「キーワードなう」は、Web上のデータを毎時間、収集・集計し、「今」話題のキーワードのランキングを表示するiPhoneアプリである。「キーワードなう」では、ソーシャルメディア等を使用することで、マスメディアよりもリアルタイム性の高い形で、「今、何が起こっているか」を知ることが可能となっている。また、本サービスは、TitaniumというiPhoneアプリの開発フレームワークを用いて、当初3日程度の工期で開発された。現在、公開後1ヶ月で国内のみで2万件を超えるダウンロードを獲得しており、海外版の公開を準備中である。
講師:山田 育矢 (株式会社Studio Ousia 代表取締役 CTO)
【略歴】中学の頃からプログラマー、オンラインソフトウェア作者として活動。高校時に世界最大規模の国際WebサイトコンテストThinkQuestに参加し、国内大会で最優秀賞、国際大会にて銀賞を受賞。大学入学時に、株式会社ニューロンを創業。P2P通信におけるNAT越え技術の研究開発を行う。情報処理推進機構次世代ソフトウェア開発事業、未踏ソフトウェア創造事業、未踏ソフトウェア創造事業(未踏ユース)等採択。2003年8月、株式会社フラクタリスト取締役技術戦略担当就任。同社の上場準備に参画。ニューロンでの開発成果を「Nomadic Node」、「NAT Traversal SDK」として事業化、家電メーカを中心に事業展開。2005年6月、同社にニューロンを売却。2007年2月、株式会社Studio Ousiaを創業、代表取締役CTO就任。2010年、慶應義塾大学政策・メディア研究科後期博士課程入学。その他、株式会社グルーヴィーメディア取締役を兼務。
 休憩 14:30-14:45
 
SESSION.5 14:45-15:30
TVとソーシャルサービスの融合の可能性と期待
【講演概要】かつてはソーシャルメディアの特性を有していたテレビが、テクノロジーの発達やライフスタイルの変化によってそのソーシャル性が失われつつあった。しかし近年、SNSに代表されるインターネットを用いたソーシャルメディアの発達によって、テレビの持つソーシャル性に改めて脚光が当たりつつある。本講演ではテレビ局がSNSアカウントを持ったり、テレビ受信機にSNSの表示機能を搭載したりするような融合だけではなく、テレビ・番組とユーザーとの関係性を再定義し、ソーシャルメディアとしてのテレビのサービスモデルを再デザインするというより俯瞰的な視点でテレビとソーシャルサービスの融合について述べる。特にNHKが行なったユーザー参加のソーシャルテレビ実験の視聴行動分析からソーシャルテレビサービスの可能性と期待について論じる。
講師:浜口 斉周 (NHK放送技術研究所 研究員)
【略歴】2000年横浜国大工学研究科修士了。同年NHKに入局、放送技術研究所に勤務。2007~2008年米国Viewpoints Research Institute客員研究員。2010年東工大イノベーションマネジメント研究科専門職修士了、2011年東工大総合理工研究科博士了。現在、NHK放送技術研究所次世代プラットフォーム研究部にてコンテンツ制作・記述・配信、ソーシャルメディアの研究に従事。技術経営修士(専門職)、博士(工学)。
SESSION.6 15:30-16:55
[パネル討論] コンシューマ参加型インターネットサービスの新たな発展方向/創る未来は?
司   会:一色 正男 (慶應義塾大学 政策・メディア研究科 特任教授/神奈川工科大学 教授)
パネリスト:柳澤 康弘 (株式会社パンカク 代表取締役社長)
      城口 洋平 (株式会社ミログ 取締役 CEO)
      山田 育矢 (株式会社Studio Ousia 代表取締役 CTO)
      浜口 斉周 (NHK放送技術研究所 研究員)
CLOSING 16:55-17:00