抄録
J-064
運動誘導盲における選択的フィリングイン
正原 涼・勝村真人・内藤誠一郎(東海大)
視知覚におけるフィリングイン現象(FI)は,不可思議な視覚機能の1つである.本論文では,FIについて運動誘導盲(MIB)を用いた分析を研究する.ヒトの盲点ではFIが生じる.MIBにより生じた人工的盲点(AS)で自然の盲点と同様にFIが生じるか否か研究が進んでおり,従来研究では肯定的結果が主張されている.本論文では別途工夫した大型のASで検証したところ,背景輝度,色彩はFI可能であるが,線分やテクスチャはFI不可能であった.