抄録
J-038
ボトムアップ要因による視線分布の推移推定
梅田修一・小峯一晃・比留間伸行(NHK)
人間の視線移動を決定する要因には、興味や意図に由来するトップダウン要因と、色や輝度といった画像の物理特徴に由来するボトムアップ要因があると言われている。このうちボトムアップ要因による視線移動を示すモデルとして、顕著性マップが提案されて久しい。すでに広い分野において応用が試みられている顕著性マップであるが、視線予測のために応用する有用性は、まだ十分に示されていない。その原因の一つとして、顕著性マップモデルには画像提示後の時間推移が考慮されていないことを挙げる。今回、時間推移の概念を組み込んだモデルを提案して、改善された点を報告する。