情報処理学会四国支部創立10周年によせて

高松 雄三

    情報処理学会の会員になったのが昭和46年ですから,今から30年近くも昔のことになります。 当時は単に会員というだけで,学会との関わりは毎月送られてくる学会誌だげでした。 そのうちに論文投稿ができるようになり,小生の最初の論文が掲載されたのが昭和58年でした。 その頃は情報処理学会主催の研究会「電子装置設計技術」その後「設計自動化」と名称が変更となり,この平成11年4月からは「システムLSI設計技術」研究会と再度名称変更される分野で発表させていただきました。

    情報処理学会の支部との関わりは,愛媛大学へ転勤する数年前に「九州支部」が始まりです。 当時所属していた佐賀大学の吉田教授が情報処理学会九州支部長をされたのが縁となりました。 吉田支部長が任期満了となった支部総会で特別講演をされ,以来,九州支部では,支部長が任期満了となる支部総会で特別講演をするのが慣例になったようです。

    昭和62年10月に愛媛大学へ転勤して九州支部からこちらの支部会員となりました。 当時は「中国四国支部」ということで,一度だけ中国四国支部役員会へ代理出席をさせていただきました。 その役員会が,「中国支部,四国支部をそれぞれ独立した支部にする。」という会議だったように記憶しています。

    こうして平成元年に誕生した情報処理学会四国支部が,この度創立10周年を迎えましたことは誠に慶ばしいことと存じます。 この間,支部評議員,監事,支部長などの役員を勤めさせていただきました。 私は初代支部長の高橋教授(当時,徳島大学教授)から数えて第8代目の支部長ということになります。 私の前任の支部長矢野教授(徳島大学教授)までは,任期1年ということでありましたが,学会本部等からの勧めもあって,「四国支部長の任期を2年とする。」という会則に変更後,平成8年度から平成9年度までの2年間,支部長の任に付かせていただきました。 支部長1年目は,様子があまり分からない内に終わり,2年目は,「今年度こそは」と思いながら終わってしまったというのが正直な気持ちです。 何も出来なかった言い訳ですが。

    情報に関する技術は急速に発展,変化しています。 しかしながら,四国支部の会員は約300名ということでほとんど変わりません。 情報に関する学会として電子情報通信学会があります。 多くの情報処理学会の会員は同時に電子情報通信学会の会員でもあります。 今後は電子情報通信学会四国支部とどのように競争するのか,あるいはいかに共存するのか,などの問題を検討する必要があるように思えます。

    情報処理学会四国支部の今後ますますの発展をお祈りします。

平成8〜9年度 情報処理学会 四国支部長
愛媛大学 工学部 情報工学科