情報処理学会四国支部創立10周年によせて

矢野 米雄

    情報処理学会の四国支部ができて,早や10年,おめでとうございます。 色々な人のご尽力があったかと思います。 感謝いたします。 この10年間,情報処理分野を取り巻く環境が大きく変化してきています。 しかし,我が四国支部の状況はどうでしょうか。 残念ながら活発とは,言えない現状です。 ネットワーク社会と言われながら,四国では,まだ,高速ネットは充分に整備されていません。 都市部と違って,地理的に離れている現状では,意志の疎通は否めません。 そのためには,高速道路網か高速通信網の発展が必須でしょう。 前者は,確実に建設されていっていますが,後者は,どうでしょうか。 後者のネットワーク網は,我々四国支部の発展と多いに関係するでしょう。 地域性を生かし,産・官・学を巻き込んだ研究活動が活発になり,四国独自の活動を模索していくキーワードが,画像・音声が容易に扱える高速通信ネットワークと思われます。 私も,「教育とコンピュータ」と言うテーマでネットワーク社会に微力ながら貢献したいと願っております。 四国地区の情報処理の研究者のみなさん,自らの研究・開発を進める上で,コミュニケーション手段として,ネットワークを活用し,今後,益々の四国支部の活動が活発になることを願っています。

平成7年度 情報処理学会 四国支部長
徳島大学