編集にあたって

松崎公紀(高知工科大学)
 
 情報処理学会誌では,学生の学位論文の成果を迅速に社会に紹介することを推進している.「研究会推薦博士論文速報」は,情報処理の各研究分野をカバーする約40研究会の主査の推薦により,優れた博士論文の成果を読者に紹介するものである.本特集では,2016年4月から2017年3月までの博士論文を対象として,各研究会の主査より推薦された合計38本の優れた博士論文について,その研究内容を紹介する.コンピュータサイエンス領域から11本,情報環境領域から13本,メディア知能情報領域から14本の論文がそれぞれ推薦された.

 会誌本体には,まず,本特集において推薦された論文を1ページにリストした表を示す.さらに各論文について,論文タイトル,著者の情報,研究会からの推薦文を掲載する.

 今回,各研究会から推薦された博士論文の著者について,編集者による独断でその状況を見てみたい.博士を取得した大学について見てみると,昨年は東京大学が9件と多く東京大学に集中した印象であったが,今年は多くの大学の博士が推薦されていることが興味深い.また,博士取得後の進路について見てみると,多くの方が博士取得後に企業で働いていることが印象的である.企業の方が (社会人博士などで)博士をとったという事例も含まれていると思うが,企業で働く博士取得者の数が増えることは良いことだと考える(一方で,大学等にポストがない,またはそのポストに魅力がないとするとそれは改善が必要かもしれない).

 最後に,本特集の速報性を高めるため比較的短い時間での推薦のご支援をいただいた各研究会の主査の方々,またご執筆いただいた著者の方々に厚くお礼を申し上げたい.

(2017年7月21日)