2013年度研究会・研究グループ活動報告

<コンピュータサイエンス領域>
DBS SE ARC OS SLDM HPC PRO AL MPS EMB

<情報環境領域>
DPS HCI CG IS IFAT AVM GN DD MBL CSEC ITS UBI IOT SPT CDS DCC

<メディア知能情報領域>
NL ICS CVIM CE CH MUS SLP EIP GI EC BIO CLE  NEgr SSRgr
 

コンピュータサイエンス領域

◆データベースシステム(DBS)研究会

[主査: 山名早人,
  幹事:大島裕明,小山聡,川島英之,櫻井保志,鈴木優,田島敬史,堀井洋,山口実靖]

1.定例の研究会活動報告

    第157~158回の定例の研究会を開催し,合計66件の発表があった. 8月はIFAT研究会との合同,及び電子情報通信学会DE研究会との連立開催として実施すると共に,新たな試みとして,メンタリングを希望する発表者に対して,事前にメンターを配置した上で深い議論を行った.11月はWebDB Forum2013との連続開催として実施した.

2.シンポジウム・国際会議等の報告

    DBS研究会では,年間3つの主なシンポジウムを実施している.

  • 「データベース,Web,情報マネジメントに関する若手研究者国際ワークショップ (iDB Workshop 2013))(7月実施)は国内外の研究者メンターが,メンティである若手研究者の研究への対面でのコメント,アドバイスを行うワークショップであり,投稿・発表・質疑応答は全て英語で行われる.2013年は,若手研究者から合計25件の応募があり,発表後メンターからのコメント,アドバイスを行った.さらに,2013年度は,チュートリアル及び招待講演の充実を図り,4件のチュートリアル,3件の招待講演を並行して実施し,終了後のアンケートにおいても高評価を得た.
     
  • 「Webとデータベースに関するフォーラム (WebDB Forum 2013)」(11月実施)は, 2008年から開催している査読付シンポジウムである.一般セッションでは,37件の投稿から選抜された23件の研究発表が行われた.また,その内,最優秀論文賞1件,優秀論文賞2件,学生奨励賞5件,企業賞8件を表彰した.併設の技術報告セッションでは,最新のWeb/DB技術に関して企業から12件の発表が行われた.今年度のフォーラムは,関西開催ということで東京開催に比して参加者が減少することも危惧されたが,前年の東京開催時の313名にはやや及ばないながらも252名という多数の参加者を集めた.WebDBは,大学や研究所の研究者ばかりではなく,Webに関係する企業の協賛・参加が多く,産官学連携のために重要な役割を果たしている.
     
  • 「データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(DEIM2014)」(3月実施)は,本分野最大の規模で実施されるシンポジウムである.発表件数は466件(一般発表303件,インタラクティブ発表163件),参加者数は554名と過去最多となった.
3.情報処理学会論文誌 データベースの報告

    「情報処理学会論文誌 データベース」(電子情報通信学会データ工学研究専門委員会共同編集)のVol.6 No.3~No.5,Vo.7 No.1(合計34件)の発行を終えた.掲載件数は前年比で26%増となり,本分野での研究が活発化していることがわかる.

4.総括

    本研究会では,通常の研究会に加えて年間3つの大きなシンポジウム(日本データベース学会,電子情報通信学会データ工学専門委員会と共催)を実施しており,今年度も多くの方に発表と参加をいただくことができた.

5.その他

    ビッグデータの重要性が増す中で,本研究会では,特定分野の研究者だけではなく,様々な分野の研究者,そして社会で活躍されている皆様との接点が重要であることを認識し,これからも様々な企画を続けていく予定である.

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◆ソフトウェア(SE)工学研究会

[主査:鵜林尚靖,幹事:大平雅雄,亀井靖高,菊地 奈穂美,立石孝彰,長谷川 勇]

1.定例の研究会活動報告
   以下に示す第180~183回の研究発表会を計画し,合計72件の研究発表申込み(活動報告を含む)があった.
  • 第180回    5月27日~28日 東京大学 発表10件 (SIGEMBとの共同開催)
  • 第181回    7月17日~18日 和歌山県立情報交流センター ビッグ・ユー 発表17件
  • 第182回    10月24日~25日 金沢・ITビジネスプラザ武蔵 発表19件 (電子情報通信学会SIGSSとの連立開催,SIGSSからの発表を含めると全体で32件)
  • 第183回    3月19日~20日 化学会館 発表26件
   研究発表の分野は,要求分析から設計・実装・テストに至るソフトウェアライフサイクルの一部分または全体を対象とした発表が多く,全体的には大きな傾向の変化は見られなかった.またビジネス系や組込み系,研究や事例・経験といったドメインや発表内容も従来通り幅広くとりあげられていた.
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • ソフトウェアエンジニアリングシンポジウム2013(SES2013)
    2013年9月9日~9月11日の3日間にわたり,東洋大学(東京都・文京区)にて開催した.シンポジウム論文については,研究論文22編,および経験論文2編で計24編の投稿があった.このうち,フルペーパーとして10編,ショートペーパーとして8編を採録し,シンポジウム当日にこれら18件の発表が論文発表セッションで行われた.本年も例年同様,要求からテスト・保守まで,ソフトウェア開発の上流から下流に渡る幅広いテーマでの発表があった.特に,プログラム解析に関する発表が多かったことは,本年の1つの特徴であると思われる.どのセッションでも活発に質疑が行われた.また,論文発表セッションに加えて,例年同様,基調講演,チュートリアル,ポスター発表,ワークショップを企画したが,参加者は一様に充実した時間を過ごし,満足した様子であった.基調講演では,国立情報学研究所/東京大学の喜連川優氏による「ビッグデータに関する最先端の話題」,富士通研究所の山本里枝子氏による企業における「ソフトウェア工学の取り組み」の2つの講演があり,参加者アンケートではともに高い有益度・満足度であった.また,ポスターは17件もの展示があり,大変盛況であった.参加者は166名(招待講演者(基調講演またはチュートリアル講師)5名,連携開催のSQiP2013参加者18名を含む)で,ここ数年では最も多くの方々にご参加いただけた.一方,論文投稿数が昨年と比較し減少した.論文募集の開始が遅れたことなどが影響した可能性がある.来年度以降は今年度の経験を踏まえ改善していきたい.また一昨年より論文集を,紙媒体ではなくCD-ROMおよび電子図書館での提供としたが,特に大きな問題もなく,今後もこの方向で考えていきたい.また昨年度に引き続き,ジャーナル特集号の募集をシンポジウムの論文募集と時期を同時期にし,シンポジウムへの投稿論文を論文誌へ同時投稿することを認めた.これにより,ジャーナル特集号への投稿が30件,採録が11件と,多くの投稿をいただくことができた.
  • ウィンターワークショップ2014・イン・大洗(WWS2014)
    2014年1月23日~24日の2日間にわたり,大洗ホテル(茨城県・大洗町)にて開催した.論文投稿は56件で,様々な問題提起や研究成果の速報を含むものであり,これらを基に活発な議論を行うことができた.参加者は当初の計画より若干多い73 名となり,密度の濃い議論が行われ,充実したワークショップとなった.今回のワークショップでは,研究会会員を中心とするソフトウェア工学の研究コミュニティからセッションテーマを募集し,7つのテーマ(「可視化」,「リポジトリマイニング」,「形式手法」,「ソフトウェア工学研究の評価」,「モデリング,アジャイルとパターン」,「サービス指向」,「ソフトウェア開発マネジメント」)に関するセッションを設定した.参加者は,それぞれの討論グループに分かれて,1 日目午後から2 日目午前にかけて深い議論を行った.議論の成果として参加者全員で論文の執筆を行う等,セッション毎に様々な試みが行われた.2日目の最後に行われた全体セッションでは,各討論グループにおける議論の成果を参加者全員で共有した.今回のワークショップにより,ソフトウェア工学分野における研究および実践のさらなる発展に貢献できたと考える.
  • ソフトウェアプロダクトライン国際会議(SPLC2013)
    本研究会が主催となり,2013年8月26日~30日の5日間にわたり,早稲田大学(東京都・新宿区)にて開催した.本会議はソフトウェアプロダクトラインに関するトップカンファレンスで,日本では2007年の京都開催に続いて2回目の開催である.論文はリサーチトラックとインダストリトラックの2つの募集を行い,前者は55編の投稿があり,18編が採録(フルペーパー15編,ショートペーパー3編)され,採択率は33% であった.後者は24編の投稿があり,10編が採録され,採択率は42% であった.SPLCはgoogle scholar metricsのtop publication (software systems分野)で15位のポジションであるが,今回も一定の質を保った論文を採録できた.会議は前半2日に,ワークショップ,チュートリアル,博士シンポジウムが行われ,後半3日に基調講演,論文発表,パネル,プロダクトラインの殿堂が開催された.基調講演はRichard N. Taylor (University of California, Irvine),Masahiro Goto (Denso Corporation), James Cordy (Queen’s University)の3人で,いずれも興味深く好評であった.プロダクトラインの殿堂は,産業界でのプロダクトラインの優れた実践を選択して殿堂入りさせるという本会議独特のイベントであるが,今回は2つの実践が候補として推薦され,正式な審議に入った.
3.総括

   上記で報告した研究会,シンポジウム,ワークショップ,国際会議等,本年度の活動には概ね多くの方の参加を頂くことができた.また,本年度からは新たに国際的研究活動活性化WGを発足させた.WG活動の1つとして,ソフトウェア工学の分野で最高峰のカンファレンスであるICSE(International Conference on Software Engineering)の論文勉強会を行った.全国4拠点(東京工業大学,名古屋大学,大阪大学,九州大学)をTV会議でつなぎ,ICSE2013で発表された80を超える論文を1論文3分程度でダイジェスト紹介した.産学合わせて100名を超える研究者と技術者がこの勉強会に参加した.今後とも質と量の両面からソフトウェア工学分野の活性化につながるように,会員に対するサービスレベルの向上に努めていき,さらに充実した活動を行っていきたい.

4.その他

   2014年度は,4回の定例研究会,SES2014,WWS2015を開催する予定であり,一部は既に準備を進めている.本研究会ではソフトウェア工学研究コミュニティの一員として他学会とも協調して活動している.2014年度には,本研究会,電子情報通信学会SIGSS,同KBSE との研究発表会の連立開催を企画している.

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◆計算機アーキテクチャ(ARC)研究会

[主査:佐藤寿倫,幹事:甲斐康司,木村啓二,津邑公暁,山下浩一郎]

1.定例の研究会活動報告

 第197-201回の研究発表会を開催した.

  • 第197回 2013年4月25-26日 @那覇市IT創造館(OSとの共催)
    発表16件.ARCの貢献を大きくすることが課題であったが,ARC分野の発表が増えてきた.ARC若手奨励賞2件.
  • 第198回 2013年7月31-8月1日 @北九州国際会議場(SWoPP)
    発表26件.例年多数の参加者で賑わうSWoPPであるが今年も多くの発表と参加があり,会員間のコミュニケーションに貢献した.ARC若手奨励賞3件.
  • 第199回 2013年12月16-17日 @北海道大学(HOKKE,HPCとの共催)
    発表37件.HOKKEもARCの貢献を大きくすることが課題であったが,ARC分野の発表が増えてきた.ARC若手奨励賞3件.
  • 第200回 2014年1月23-24日 @東京工業大学
    発表24件.200回を記念し,パネル「ずっとときめいていること いまときめいていること」と高性能プロセッサ設計コンテストを開催した.CS領域奨励賞2件とARC若手奨励賞1件.
  • 第201回研究会 2014年6-7日 @名古屋大学(IEICE-ICDと連催)
    発表7件.集積回路研究者とのコミュニケーションを活性化する目的で,3件の招待講演を催した.ARC若手奨励賞集計中.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

    先進的計算基盤システムシンポジウムSACSIS2013を,2013年5月22日(水)~24日(金)の日程で仙台国際センターにて,OS/HPC/PROとの共催で開催した.

3.総括

    計算機アーキテクチャ研究会の「理念と目的」に掲げているキーワードのうち,「育成」と「コミュニケーション」とを具体化するイベントは開催出来たが,「国際化」が手薄になった.200回記念イベントに注力したためであり,来年度はSACSIS英語化など「国際化」に関わるイベントも活性化されると期待している.ARC独自の若手奨励賞は浸透してきた様子で,学生の意欲向上や若手研究者のキャリア形成に貢献できていると聞いている.上述のSACSISや夏恒例のSWoPPは今年度も好評だった.ICDとは春のLSIとシステムのワークショップの共催と秋のアクセラレーション技術発表討論会の協賛を通じ,またEMBとは組込みシステムシンポジウムの協賛を通じて,登録会員に異分野交流の機会を提供した.今年度末で主査と幹事二名が交代するが,引き続き登録会員が必要とする研究発表の場を提供すべく,関連する研究会と密な連携を保ちつつ,さらに活動を盛り上げていく予定である.

4.その他
・Facebookページを立ち上げた.3月19日現在メンバー44名.
・ARCホームページをリニューアルした.
・従来はARCホームページと幹事および運営委員のメイリングリストを産総研に間借りしていたが,
  さくらインターネットのレンタルサーバ上で独自運営することに変更した.

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◆システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)研究会

[主査:河野健二,幹事:阿部洋丈,高野了成,高宮安仁,毛利公一]

1.定例の研究会活動報告

    第125-128回の計 4 回の研究発表会を開催した.

  1. 第125回 2013年4月25日(木)~26日(金) 那覇市IT創造館
    昨年に続き,「システムソフトウェアと計算機アーキテクチャの協創」のトピックで計算機アーキテクチャと共催で開催し,計算機アーキテクチャとシステムソフトウェアの相互関係などを議論した.本トピックおよび一般の発表を合わせ,OSアーキテクチャ,I/Oアーキテクチャ,仮想化,分散システムなど計 16 件の発表があり,1泊二日の滞在型の研究会として活発な議論が行われた.

  2. 第126回 2013年7月31日(水)~8月2日(金) 北九州国際会議場
    例年にしたがい「並列/分散/協調処理に関するサマー・ワークショップ」として複数の研究会と共催により開催された.仮想化,大規模データ処理,OS アーキテクチャ,マルチコア,セキュリティなどについて全22件の発表が行われた.

  3. 第127回 2013年12月3日(火) 芝浦工業大学 豊洲キャンパス
    ComSys に併設する形で開催している研究会であり,組込みシステム研究会との共催として開催した.「システムソフトウェアと組込みシステムの融合」というトピックで発表の募集を行い,組込みシステム向けプラットフォーム,組込みアプリケーション,仮想化,センサー,省電力などについて全 14 件の発表が行われた.

  4. 第128回 2014年3月6日(木)~3月8日(金) 富山市民プラザ
    システムソフトウェア一般について発表を募集し,仮想化,ストレージ管理,分散キーバリューストアなどについて 11 件の発表が行われた.また,インテックの中川郁夫氏による「太平洋横断広域ライブマイグレーションを実現する技術 ~ 大学間広域分散ストレージの研究報告 ~」という招待講演も行った.

2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • 第25回コンピュータシステムシンポジウム 2013年12月4日(水)~5日(木)
    場所: 芝浦工業大学 豊洲キャンパス
       OS研究会としては,コンピュータシステムシンポジウムを研究会活動として重要視している.本シンポジウムと連携したACS論文誌を企画することで質と量の充実をはかり,基調講演や招待講演により本分野の先端的な話題を提供している.
       本年度も,EMBとの合同研究会およびBitVisorサミットを併設するという,昨年度に確立した形式を踏襲してComSysを実施した.合同研究会には14件の講演が集まり,BitVisor サミットでも招待講演を含めて計9件の講演が行われた.これらの催しは,普段のOS研究会の「馴染客」に留まらない多様な参加者をComSys 本体に呼びこむことを目的として昨年度より行われているものであり,その試みは今年度も成功したと言える.特にBitVisor サミットは,産業界のシステム開発者に対する訴求力が強く,今年度も大変盛況であった.
      ComSys 本体に関しても,例年同様,招待講演を充実させる試みを推し進めた.本年度の基調講演は,社名と同じ名称のPaaS プラットフォームで有名なHeroku 社のTechnical Lead,Fabio Kung 氏を招いての「Linux Containers at scale: challenges in a very dense environment」であった.本講演は,同社のプラットフォームを支える技術基盤に関するものであり,膨大な数のサービスを高密度にホスティングする上での同社の知見が数多く紹介された.講演の内容は,今後のOS・システムソフトウェア分野が取り組むべき研究領域に関しての示唆に富む内容であり,参加者からも大変好評を得た.基調講演以外にも本年度は,「リアルタイム大規模データ解析処理基盤技術」(NEC 長谷部賀洋氏),「IT融合に向けた次世代メモリストレージ制御技術」(中央大学 竹内健氏),「Linux OSのトレース技術:カーネルからユーザランドまで」(日立製作所 平松雅巳氏)の3件の招待講演を実施した.このラインナップは,以前から着実に進められている研究開発の話題(カーネルトレース)から,今後大きな流れに発展することが見込まれる最先端研究の話題(次世代メモリ)までをカバーしており,バラエティに富む内容であった.基調講演同様,こちらも参加者から大変好評を得た.
      一方で,ここ数年来の懸念事項である,一般投稿論文数の現象は今年度も更に進行した.本年は,投稿数が7,採択は6であった.併設イベント(合同研究会,BitVisorサミット)やポスター発表(15件)が盛況であるだけに,この本数は大変残念であると共に,ComSysが担うべき役割を再度見直す時期に差し掛かっていることを示唆していると感じられる.今後は,抜本的な改革も含めて,将来のComSysのあり方に関する議論を加速させたい.投稿論文数の減少という反省点はあるものの,総じて活発なシンポジウムとすることが出来た.
3.総括

  システムソフトウェアとオペレーティングシステム分野の研究発表活動では,社会的要請に応じてそのトピックが遷移し,今年度はクラウド,マルチコア,ストレージ,省電力などに関連した発表が増加傾向にあった.
  一昨年度から続けている年 4 回の研究会開催は定着しつつあり,発表申し込み件数も順調である.年 4 回の開催によって,おおよそ 3 ヶ月に 1 回,研究会が開催されており,萌芽的な研究発表の場として利用しやすくなったのではないかと考えている.
  また,シンポジウムに関しては企業からの参加者が多く,産学連携の場を提要するというシンポジウムの狙いにそった形となりつつある.来年度は他の研究会との共催を行うことを予定しており,より活性化していけるのではないかと考えている.
  若手育成という視点から,2006年度より継続している学生表彰も継続して行っている.
  また,計算機アーキテクチャ研究会および組込みシステム研究会との合同開催を行った.
  今後も各種分野との研究交流について検討したい.これらの活動により,ますます重要性を増す OS 分野の活性化を行うことができた.
  幹事団や運営委員の皆様の力添えでなんとか一年間,研究会を運営することができた.
  本研究会の各種学会活動のみならず,本分野のさらなる発展のため,今後とも,各方面のご支援・ご協力をいただければ幸いである.

 

◆システムLSI設計技術(SLDM)研究会

[主査: 村岡 道明,幹事:岩田 直樹,島村 光太郎,杉原 真]
1.定例の研究会活動報告

以下に示す第161~165回の研究発表会を開催した.

  • 第161回: 発表件数 13件,5月16日,北九州国際会議場,
    テーマ: システム設計および一般,
    電子情報通信学会 VLD研究会と連催
  • 第162回: 発表件数 15件,10月7・8日,弘前大学,
    テーマ: システムLSIの応用とその要素技術,専用プロセッサ,プロセッサ,DSP,画像処理技術,および一般
    電子情報通信学会 IE/ICD/VLD研究会と連催
  • 第163回: 発表件数 52件,11月27-29日,鹿児島県県民文化センター,
    テーマ: デザインガイア2013 VLSIの設計/検証/テストおよび一般
    電子情報通信学会 DC/VLD研究会と連催,ICD/CPSY/RECONF/CPM研究会と併催
  • 第164回: 発表件数 34件,1月28・29日,慶應義塾大学日吉キャンパス,
    テーマ: FPGA応用および一般
    電子情報通信学会 VLD/CPSY/RECONF研究会と連催
  • 第165回: 発表件数 53件,3月15・16日,ICT文化ホール(石垣島)
    テーマ: 組込み技術とネットワークに関するワークショップ ETNET2014
    情報処理学会 組込みシステム研究会(EMB)と共催,電子情報通信学会 CPSY/DC研究会と連催
2.シンポジウム・国際会議等の報告

   以下に示すシンポジウムを開催した.

  • DAシンポジウム2013: 8月21・22日,下呂温泉水明館(岐阜県下呂市),発表件数 30件
3.総括

  本研究会は,システムLSIを中心とする電子装置の設計技術,設計自動化技術の研究分野をスコープとして活動している.1999年度に実施された「設計自動化研究会」からの改称と,それに伴うスコープの拡大により,活動の活性化が進んでいる.

  研究会単独主催の「DAシンポジウム」では,組み込みシステム技術に関するサマーワークショップと連続開催することにより,相互に技術交流を図っている.参加者数は,昨年実績と同等数の約100名と盛況で,引き続き当研究会の活動が支持を得ていることが示されたと考えている.活発な議論ができるように2つの並列セッションで行い,発表件数は30件(昨年35件)で,発表内容は充実したものが多く,活発な議論が行われた.また,研究発表だけでなく,会場で課題の解法探索にチャレンジするDASコンテストを昨年に続いて開催した.

  学生会員育成のための表彰SWGの活動(2006年度創設)は,研究活動の更なる発展に向けた活動として定着し,DAシンポジウムにて学生賞23名が表彰された.

  2008年度に創刊された,研究会独自のオンライン・トランザクション(TSLDM:Transactions on System LSI Design Methodology)は,2013年8月に第11号(Vol.6 August Issue),2014年2月に第12号(Vol.7 February Issue)を発行した.

4.その他
   本研究会は,最大のイベントである「DAシンポジウム」と5回の研究発表会を通じて,電子機器の設計およびEDA技術の先端研究開発の交流の場を提供しています.2014年度からは「システムとLSIの設計技術研究会」と改称し,システムレベルの設計技術,設計自動化技術の研究者の参加を活性化したいと考えています.
活動予定については,下記をご参照ください.
   http://www.sig-sldm.org/

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◆ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)研究会

[主査:須田礼仁,幹事:三吉郁夫,岩下武史,中田真秀,遠藤敏夫]

1.定例の研究会活動報告

  第139-143回の研究発表会を開催した.
  第139回研究発表会は,東京大学の柏キャンパスで行ったが,例年の2倍近い21件の発表があり,急遽2日間に日程を拡張して行った.
  第140回研究発表会は,SWoPP北九州2013として,ARC, PRO, OS 等の研究会と共同で開催し,3日間で45件の発表を得て,大変盛況であった.
  第141回研究発表会は沖縄で開催し,2日間で22件の発表があった.
  第142回研究発表会は,HOKKE-21としてARC研究会と合同にて北海道大学で行い,2日間で33件の発表が行われた.
  第143回研究発表会は和倉温泉で開催し,2日間で35件の発表があった.
  2013年度は5回の研究発表会がすべて複数日開催となり,合計156件の発表が行われ,例年にも増してきわめて活発な活動となった.従来からメニーコアやGPUの研究が精力的に行われているが,並列計算のための通信や省電力,ストレージなどのテーマでは,エクサスケールを目指した研究が目立つようになってきた.

2.シンポジウム・国際会議等の報告
   先進的計算基盤システムシンポジウム(SACSIS2013)が,仙台国際センターにて2013年5月22日から24日にかけて行われた.これはARC, OS, PROとの共同主催によるシンポジウムで,2003年から始まって11回目となる.懸念すべきことに,SACSIS2013ではHPC関連の投稿論文が少なくなってしまった.我が国のこの分野のシンポジウムとしては最も権威のあるものとして確立してきたSACSISであるが,シンポジウムという位置づけや,国際化の流れの中で,その位置づけを再定義するべき時期に来たと考えられる.このため,SACSISはこの2013年で終了し,新たな研究発表の場を検討することとなった.

  2014年ハイパフォーマンスコンピューティングと計算科学シンポジウム(HPCS2014)を,一橋講堂にて2014年1月7日から8日にかけて開催した.バイオ,ナノテ,環境・防災,ものづくり,素粒子・宇宙,金融,線形計算,精度保証という8つの関連分野のアドバイザリを得てきたが,HPCS2014では金融と地球・防災の2分野からセッションをオーガナイズしていただいた.これで関連分野のオーガナイズドセッションが一巡したことになる.次回からはデザインを一新し,時期も変更して開催する予定である.

  また,東京電機大学で行われた第76回全国大会では「エクサスケールを目指す技術開発最前線」と題して,3名の専門家を招いてセッションを行った.会場から積極的な発言や質問が出て,有益な議論ができた.
3.総括

  HPC研究会は2013年度も5回の研究発表会と2回のシンポジウムを中心として,極めて活発な活動を行うことができた.登録会員数も漸増している. HPC研究会の前身である数値解析(NA)研究会の流れをくむ,数値計算関係の研究発表も,今でも多数行われている.また,並列計算,自動チューニング,GPU,省電力などのタイムリーなトピックが現れ,これらが相互に貢献して,研究分野全体の活発化につながっているようである.これは研究会に参加する研究者の皆様の不断の努力と顕著な活躍の結果であり,幹事・シンポジウムの実行委員・プログラム委員の尽力の賜物である.この場を借りて深く感謝したい.

4.その他

  HPC研究会の主査を4年間務めさせていただき,次期主査に引き継ぐことができた.この間2011年の東日本大震災で研究会が延期になったり,京コンピュータが世界一になったりするなど,様々なことがあった.HPC研究会は活発な活動をしているが,急速な国際化などの影響も受けている.経験豊富な次期主査の舵取りに期待している.

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◆プログラミング(PRO)研究会

[主査:増原英彦,幹事:小宮常康,田浦健次朗,西崎真也,南出靖彦,八杉昌宏]

1.定例の研究会活動報告
  第94-98回の研究発表会を開催し,合計43件の発表があった.このうち,第95回(8月,SWoPP2013)が他研究会との連続開催であり,残りの4回が単独開催である.

  平成25年度も,トランザクションプログラミング(PRO)と密着した体制で研究発表会を開催した.トランザクション(PRO)に投稿された論文は,まず研究会で発表され,発表会の直後に開催されるトランザクション(PRO)編集委員会において議論し,査読者を定めて本査読を行なった.例年通り,投稿の有無に関わらず,1件あたり発表25分,質疑・討論20分の時間を確保し,参加者が研究の内容を十分に理解するとともに,発表者にとっても有益な示唆が得られるように務めた.発表総数は43件で,その中,トランザクションへの投稿件数は33件であった.本稿執筆時点では一部の投稿論文の採否が確定していないため,採択率に関する報告は行わないが,今後とも,編集委員会において査読の観点を論文の欠点を見つけて評価する減点法ではなく,論文の長所を見つけて評価するようにこころがけていく方針である.

  また昨年度より開始した日本語採録論文の著者による英語化を続けている.

  若手を対象としたコンピュータサイエンス領域奨励賞の受賞者を1名選んだ.第98回研究発表会の場で受賞者およびその研究を紹介した.
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  情報処理学会4研究会(ARC,OS,HPC,PRO)の共同主催により,先進的計算基盤システムシンポジウム(SACSIS2013)を,5月22-24日に仙台国際センターで開催した.

  また,日本ソフトウェア科学会インタラクティブシステムとソフトウェア研究会が12月4-6日に主催した第21回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ(WISS2013)に協賛した.
3.総括

  プログラミング研究会の平成22-24年度の発表件数は順に55件, 57件, 41件, 43件であった.件数の増減がある一方で,発表テーマの多様性が増しているのが近年の傾向であると感じられる.

4.その他

  平成26年度もこれまで同様に5回の研究発表会を予定している.今後も,開催時期や場所の検討,査読方針や編集・査読体制の確認と検討をおこなうとともに,会員にとってより便利で有益な研究会となることを目指したい.

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◆アルゴリズム(AL)研究会

[主査:宇野毅明,幹事:白井康之,田部井靖生,喜田拓也]

1.定例の研究会活動報告

  第144回から第147回までの合計4回の研究発表会を開催し,総発表数は60件であった.発表の内容は,グラフアルゴリズム,ネットワーク通信,列挙アルゴリズム,近似アルゴリズム,分散アルゴリズム,計算複雑度,計算幾何,情報セキュリティなど,多岐に渡っている.本年度は2件の特別講演を企画した.1件は,東海大学の大西先生に計算幾何学の基礎をレクチャーしていただき,周辺分野の研究者へのアルゴリズム研究の理解と興味の誘発を行っていただいた.もう1件は,コンピュータグラフィックスの第一線で活躍されている岡部誠氏に,近年の画像・映像の加工・創造技術に関してご講演いただいた.どちらの講演も,参加者の視野を広げ,研究に新たな刺激を与えるよい機会となった.他研究会との交流としては,電子情報通信学会の「コンピュテーション研究会」と5月に連催,同学会の「回路とシステム研究会」・「システム数理と応用研究会」と11月に連催,人工知能学会の人工知能基礎問題研究会と同時開催を行い,これらの研究会との研究交流も行った.

2.シンポジウム・国際会議等の報告

  小規模国際会議として,韓国の研究会と連携してJapan-Korea Joint Workshop on Algorithms and Computation (アルゴリズムと計算理論に関する日韓合同ワークショップ)を定期的に開催している.本年度は第16回のワークショップを7月に韓国のスウォンにて行った.今回は韓国サイドによる開催であった.

3.総括

  昨年から,一回当たりの発表件数を増やす,様々な開催形態を模索し,発表の質と数の向上,参加者の満足度の向上を目指してきた.その一環として,他の研究会の交流を深め,新たに人工知能基礎問題研究会との交流も行ってみた.結果として,発表件数は大幅増の60件,質疑応答も盛り上がり,この試みは成功したと言っていいだろう.

4.その他

  来年以降も,この流れを継続し,試行錯誤による活性化と会員満足度の増加を続けていきたい.特に人工知能基礎問題研究会とは,研究内容が非常に近く,より深い交流を行っていくことが望ましいだろう.

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◆数理モデル化と問題解決(MPS)研究会

[主査:棟朝雅晴,幹事:庄野 逸,藤野昭典,関嶋政和,但馬康宏,小野智司,吉田哲也]

1.定例の研究会活動報告

   第 93 - 97 回として計5回の研究発表会(うち1回は海外開催)を行った.

  • 第93回:5月23, 24日(木, 金),北海道大学,発表11件.
  • 第94回:7月22日(月),Tropicana Hotel Las Vegas,発表13件.
  • 第95回:9月26日(木)~27日(金),熊本県立大学,発表21件.
  • 第96回:12月 6日(木)~7日(金),東京工業大学,発表27件.
    (バイオ情報学研究会との共催)
  • 第97回3月3日(月)~4日(火),タウンプラザしまね,発表25件.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

  本年度は以下の会議への協賛を行った.
   ・ Japan Workshop on Emergent Intelligence on Network 2012 (JWEIN2013) (日本ソフトウエア科学会主催)  
   ・ 進化計算シンポジウム 2013(進化計算学会主催)

3.総括

  本研究会では,さまざまな問題の数理モデル化と解析,機械学習や最適化など問題解決に必要となる手法やアルゴリズムに関する研究分野を対象としてきた.
  2013年度においては,海外開催,地方開催を含めて全体で97件の講演があり,それら既存分野に関する研究に加えて,交通システム,医療情報処理,ソーシャルネットワーク・ゲーム,クラウドなど様々なアプリケーションに関する研究発表が数多くなされ,活発な議論が行われた.
  さらに,研究会発表と連動した論文誌(トランザクション)「数理モデル化と応用」においては,トランザクションで最多となる合計42編の論文が採択,掲載されており,研究会当日に質疑応答を行うことで,研究会自身の活性化にも多いに寄与している.

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◆組込みシステム(EMB)研究会

[主査:枝廣正人,幹事:武内 良典,早川 栄一,福田 浩章,中條 拓伯]

1.定例の研究会活動報告

   第29回~32回の研究発表会を開催した.EMB研究会は組込みシステムというテーマに関してCS領域内の他研究会が扱う諸テーマ間の横串を指す役割を担っていることから,本年度も各関連研究会との共催の研究発表会を実施した.

  • 第29回研究会(5月27~28日@東京大学)
    ソフトウェア工学研究会との共催で9件の研究発表を行い,組込みシステム,ソフトウェア工学の共通領域について議論を行った.
  • 第26回研究会(9月10日@九州大学)
    単独開催で6件の研究発表があった.また,九州大学オートモーティブサイエンス専攻で導入した自動車統合シミュレータの試乗会を実施した.
  • 第27回研究会(12月5日@筑波大学)
    オペレーティングシステムとシステムソフトウェア研究会との共催で12件の研究発表を行い,組込みシステム,オペレーティングシステムの共通領域について議論を行った.また,ComSys2012と連続開催とすることによって,関連する研究者が多いシステム領域の研究者に多く参加頂いた.
  • 第28回研究会(3月13〜14日@対馬市交流センター)
    システムLSI設計技術研究会,および電子情報通信学会コンピュータシステム研究会,ディペンダブルコンピューティング研究会と共催で,「組込み技術とネットワークに関するワークショップ ETNET2013」を開催した.全部で 48件の研究発表があり,当該分野に関する議論を行った.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

  組込みシステムシンポジウム(ESS2013)を,10月16~18日に東京・国立オリンピック記念青少年総合センターにおいて開催した.産業界・学術界から17件の論文発表や実践報告があり,また基調講演として名古屋大の高田教授,大阪大の石黒教授のお二人に登壇いただいた.シンポジウム初日には4件のチュートリアルや学生を中心としたESSロボットチャレンジなど興味深いイベントも実施した.シンポジウムの参加者は200名を超え,組込みシステムに関する中心的なシンポジウムとして広く認知されるようになってきた.

3.その他の活動
  • 情報処理学会論文誌特集号を平成25年7月に発刊した.19編投稿があり,10編が採録された.
  • 平成25年度より特集を年2回とした.初めての年度内2回目となる特集号を募集,査読し,平成26年2月発刊した.12編投稿があり,最終的に6編が採録された.2回の合計として31編の投稿,16編の採録であり,年1回の最終年であった平成24年度(27件投稿、11編採択)と比較し,投稿件数,採択率ともに増加した.
  • 情報処理学会論文誌特集号(平成26年8月発刊予定)を募集し,15編投稿があり,現在第2回査読中である.
  • 情報処理学会誌研究会推薦博士論文速報については推薦無であった.
4.総括

  研究会として発足し8年が経過し,その活動が多くの方々に理解されるようになってきている.研究会運営委員も初期のメンバーから徐々に世代交代をしながら,その裾野を広げつつあり,情報処理学会内に閉じることなく電子情報通信学会などの関係する研究会や産業界の団体などとも連携を保ち,組込みシステムの技術発展に向けて学術の世界のみならず実務の世界への積極的な発信が出来るようになりつつある.

5.その他

  情報処理学会全体の課題となっている会員増,研究会登録会員増や学生会員の参加,実務視点などを考慮した活動の活性化なども問題についても研究会としてより実効性のある施策を検討していきたい.

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情報環境領域

◆マルチメディア通信と分散処理(DPS)研究会

[主査: 勝本道哲,幹事: 新保宏之,乃村能成,藤田茂,山室雅司]

1.定例の研究会活動報告

 定例の研究会は,以下の通り4回実施した.

  • 第155回DPS研究会/2013年 5月23日(木)-24日(金)/石垣市民会館 (石垣市)
  • 第156回DPS研究会/2013年 9月11日(水)-13日(金)/金沢工業大学 (石川県)
  • 第157回DPS研究会/2013年10月17日(木)-18日(金)/サゴーロイヤルホテル (浜松市)
  • 第158回DPS研究会/2014年 3月 6日(木)- 7日(金)/明治大学中野キャンパス(中野区)

+ 第155回は,沖縄でMBL,信学会MoNAとの合同での開催とし,全体で35件の研究発表(DPSは12件)があり,シングルトラックによるセッションを実施し,活発な議論が行われた.
+ 第156回は,金沢で GN,EIPとの合同開催で実施し,全体で49件の研究発表(DPSは14件)の他,招待講演として,浅野 泰樹,坂本巧様(金沢工業大学 夢考房)に「夢考房の紹介と仕組みについて」御説明いただき,現地の様子を案内いただいた.
+ 第157回は,浜松市にて,11件の発表が行われた.主査レポート,参加者全員による研究討論等を企画し,活発な議論が行われた.
+ 第158回は,東京でCSECとの合同開催とし,全体で58件の研究発表(DPSは26件)が行われた.
+ 今年度の発表件数は,招待講演を除き63件であった.

2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • マルチメディア,分散,協調とモーバイルシンポジウム(DICOMO2013)
    2013年7月10日(水)から 12日(金)に十勝川温泉 ホテル大平原にて開催された.「未来をデザインする新たな視点」という統一テーマを掲げ,320件の研究発表が行われた.本シンポジウムは,DPS,GN,MBL,ITS,UBI,IOT,SPT,CDS,DCC の合同よる非常に大規模なシンポジウムである.本シンポジウムにおけるDPS関連発表は,9セッション,40件(デモを除く)を占めており,多くのDPS関連発表者がこのシンポジウムに参加し,交流を深めた.

  • マルチメディア通信と分散処理ワークショップ
    今回で21回目となった本ワークショップは,群馬県草津温泉 ホテル櫻井で開催された.29件の論文発表と,デモ・ポスターセッションでの18件の発表を合宿形式で行い,91名の参加者のもと真摯な議論が行われた.投稿されたすべての論文は,プログラム委員によって並列査読された.参加者全員参加による深い議論を目指し,今年度もシングルセッションによる開催とした.
    また,特別セッションとして,デモ・ポスターセッションを初日に設け,活発な議論が行われた.査読コメントに基づいて改良された論文をベースとした討論は,発表の場として発表者及び参加者の双方にとって有意義であった.
    また,昨年同様,未来を見据え,若手研究者・学生をエンカレッジし,世界に羽ばたく研究者・ 技術者へと育成することを目的としたテーブルディスカッションを実施した.
    表彰としては,査読結果に基づく優れた論文に対して,最優秀論文賞1件,優秀論文賞4件,奨励賞5件,審査員及び参加者の投票によって優秀ポスター賞1件,優秀デモンストレーション賞4件,最優秀プレゼンテーション賞1件,優秀プレゼンテーション賞2件を授与した.また,3日間の発表を通して,活発な議論をしてくれた参加者に対してベストカンバサント賞を1件授与した.これらの賞により,優秀な研究成果及び研究者を評価奨励し,活発なワークショップとすることができた.また,通常のセッションはもちろんのこと,懇親会や宿泊している部屋で大学や企業組織の枠を超えた議論が深夜まで続き,新しい研究の発展が得られるワークショップとなった点でも,今後の本研究領域の発展に寄与するものと考えられる.

  • 論文誌「分散処理とネットワークサービス」特集号
    将来のネットワークを実現するネットワーク基盤技術,サービス技術,アプリケーション技術,新世代のマルチメディア処理や分散処理に関する優れた論文を一括掲載することを目的として本特集号が企画された.ゲストエディタには,谷口秀夫氏(岡山大学)を迎えて編集委員会を組織し,応用研究などの実用的な論文や,時事的に重要なテーマ,萌芽的な研究についても積極的に評価する方針とした.また,早い結果通知の実現のため,編集委員会のスケジュール等の工夫を行った.その結果,新世代のマルチメディア通信と分散処理に関する論文が 50件投稿され,編集委員会による査読評価の結果,31件を採録とした.採録率は62%であり,採録された論文は,基盤技術から応用まで多岐に渡り,特集号の狙いに合致した論文を採録することができたと考えられる.また,特選論文として,研究会推薦 2件に加え,全体推薦でも 3件が選定されたことは,採録論文の質の高さをあらわしているといえる.
3.総括

  本研究会では,4回の定例研究会,シンポジウム,ワークショップを通して,研究者相互の交流と研究に対する活発な意見交換の場を提供することができた.特集論文については,非常に多くの方にご協力頂き,遅延のない査読プロセスを進めることができた.ここに改めて,ご協力頂いた皆様に感謝する.今後も,DPS関連研究者の更なる研究の活性化,また国際化への支援を進めていく予定である.皆様の積極的な参加とご協力をお願いしたい.

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◆ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)研究会

[主査:河野恭之,
  幹事:小倉加奈代,小松孝徳,寺田和憲,中村聡史,中村嘉志,福地健太郎,光永法明,吉高淳夫]

1.定例の研究会活動報告

 第153~157回の研究発表会を開催した.各回のテーマと招待講演,発表件数等は以下の通り.

  • 第153回(国士舘大学 世田谷キャンパス) 2013/5/24
    テーマ:動きとインタラクション
    招待講演:「『思い通りに動く』という事」 簗瀬洋平氏(株式会社スクウェア・エニックス)
    発表件数:7件
  • 第154回(箱根湯本温泉 湯本富士屋ホテル)2013/8/5~6
    テーマ:インタフェースとインタラクション
    併設ワークショップ:HCIP18(後述)
    発表件数:10件
  • 第155回(青山学院大学 相模原キャンパス)2013/11/5~6 SIGUBIと共催
    テーマ:情報とインタラクション
    国際会議発表報告:UbiComp発表報告
    国際会議発表報告:ISWC発表報告
    発表件数:15件
  • 第156回(下呂温泉小川屋) 2014/1/15~16
    テーマ:感情とインタラクション
    招待講演:「感情的意思決定に伴う脳と身体の機能的相関‐交感神経系活動による探索-最適化の調整‐」 大平英樹氏(名古屋大学文学研究科)
    学生招待講演:「アクティブ音響センシングを用いた既存物体に対するインタラクティブ性の付与」 大野誠氏(筑波大学)
    発表件数:16件
  • 第157回(明治大学中野キャンパス) 2014/3/13~15
    ECおよびGN研究会と合同開催
    招待講演:「放送 × インタラクション → 教育」 林一輝氏(NHK)
    学生招待講演:「プログラマだって人である─統合開発環境におけるHCI」 加藤淳氏(東京大学)
    発表件数:35件 (HCI研分のみ)
  以上,発表総件数130件

  第153回~157回研究会より,以下の4件を学生奨励賞として表彰した:
  • 第153回研究会
    小山純平君(京都工芸繊維大学大学院)「選択肢ログ:意思決定支援のための選択を対象としたライフログ」
  • 第154回研究会
    桜井雄介君(慶應義塾大学)「QWERTY ソフトキーボード上のフリック日本語入力システム」
  • 第156回研究会
    箱田博之君(筑波大)「タッチパネル端末向け縦型QWERTYキーボードの性能評価」
  • 第157回研究会
    名取則行君(明治大学)「DepthSketch:深度情報を利用してスケッチに遠近感を与える描画手法」
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  1. The 18th Human Computer Interaction Workshop (HCIP18) を、第154回研究会と併設開催した.研究会名にも関わる「インタラクションって何?」というテーマでグループを構成してディスカッションを行い,その議論結果を報告した.
  2. インタラクション2014シンポジウム(2014/2/27-3/1)をGN研・UBI研およびEC研と共催した.当研究会の木村教授(立命館大)がプログラム副委員長を担当した.従来通り質・量ともにきわめて高いレベルのシンポジウムとなり,参加者が600名を数えた.
3.総括

 研究会での発表件数は130となり,前年度よりも大幅に増加した.特に例年3月に開催した第157回研究会はインタラクションシンポジウムを共催しているECおよびGN研と連携して並列開催とし,いわば「ミニインタラクション」的に実施したこともあってか本研究会発表分のみで35件が集まり,予定の2日間を3日間に延長して開催することになるなど盛況となった.研究会登録会員数も高い水準維持している.このように、研究会活動は、昨年度に引き続き活発である.
 なお,前年度末に当研究会のウェブサイトがマルウェアに感染していたことが判明し,多方面に多大なご迷惑をおかけした.以後このようなことが生じないよう,セキュリティに十分配慮した運営を行いたい.

4.その他

 2014年度も引き続き研究会の活性化に努める所存である.

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◆グラフィクスとCAD(CG)研究会

[主査:柿本正憲,幹事:栗原恒弥,土橋宜典,向井智彦,吉田典正]

1.定例の研究会活動報告

2.シンポジウム・国際会議等の報告
3.総括

  

4.その他

  

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◆情報システムと社会環境(IS)研究会

[主査:刀川 眞,幹事:冨澤眞樹,高橋尚子,深田秀実]

1.定例の研究会活動報告

   第124回(6月7日,東海大学高輪キャンパス,7件),第125回(9月12・13日,前橋工科大学,12件),第126回(12月2日,室蘭工業大学 東京オフィス・青山,9件),第127回(3月17日,法政大学 市ヶ谷キャンパス,10件)と4回の研究発表会を開催し,計38件の発表があった.情報システムの分析・設計・開発・運用・利用に関する多彩なテーマ,情報システムの人材育成に関する実践や方法論のほか,災害対応やシステムの品質向上など現実社会に直結する研究報告も多数見られた.

2.シンポジウム・国際会議等の報告

   これまでセキュリティ心理学とトラスト研究会(SPT),インターネットと運用技術研究会(IOT)が行ってきた「災害コミュニケーションシンポジウム」に今年度から参加することとした.年末にも関わらず40名の参加者を得たシンポジウムでは,当事者間のコミュニケーションの問題や緊急事態に即応するための情報システムの必要性などが議論された.またこれに関連し,全国大会で「緊急時における共助型フリーインターネットの課題と適切な実現に関する討論」シンポジウムをIOT,SPTとで共催した.

3.総括

   本年度も情報システムにおける広い分野からの多くの種類の発表や議論が活発に行われた.当研究会が編集母体となって,情報システム関連のジャーナル特集号の発刊や,研究会独自の論文執筆ワークショップも継続した.「情報システムの有効性評価手法分科会」では質的評価ガイドラインを作成し,その一部は論文誌の特集「地域貢献・復興」における質的研究論文の査読基準で参照された.なお本分科会は本年度をもって終了した.新たな取組みとして,3月に行われた若手研究者を中心とする研究会(若手の会)において,優れた発表に対し「若手の会奨励賞」を贈呈することとした.

4.その他

   情報システムが社会に浸透するにつれ,相互に関連し合い様々な問題が発生している.それらを解決するには情報システムの側だけでなく,社会の対応も求められる.来年度以降,このような問題に対し情報システムの視点から積極的に社会へ働きかけることを考えている.

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◆情報基礎とアクセス技術(IFAT)研究会

[主査:野本忠司,幹事: 荒牧英治,関 洋平,藤井 敦,吉岡真治]

1.定例の研究会活動報告

  

2.シンポジウム・国際会議等の報告

 

3.総 括

  

4.そ の 他

 

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◆オーディオビジュアル複合情報処理(AVM)研究会

[主査:主査:亀山 渉,幹事: 石井大祐,井上雅之,加藤晴久]

1.定例の研究会活動報告

   第81-84回の研究発表会を開催した.

  • 第81回研究発表会 2013年7月19日
    日本女子大学 目白キャンパス 新泉山館
    テーマ: マルチメディア情報処理・配信・検索・インタフェースとその応用, およびコンシューマエレクトロニクス,メディアエレクトロニクス,画像工学,一般
    7件
  • 第82回研究発表会 2013年9月12,13日 
    早稲田大学11号館 703教室
    連催:電子情報通信学会スマートインフォメディアシステム研究会(SIS)
    テーマ: 知的マルチメディアシステム、オーディオビジュアル、一般
    15件
  • 第83回研究発表会 2013年12月5,6日 
    京都工芸繊維大学 松ヶ崎キャンパス東部構内 60周年記念館
    連催:電子情報通信学会通信方式研究会(CS),画像工学研究会(IE)
    共催:映像情報メディア学会放送技術研究会(BCT),京都工芸繊維大学
    テーマ: 画像符号化,通信・ストリーム技術および一般
    38件
  • 第84回研究発表会 2014年2月21日 
    沖縄県男女共同参画センター「てぃるる」2階会議室1
    テーマ: マルチメディア処理・符号化・理解,通信・ストリーム技術,一般
    9件
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • 2013 International Workshop on Smart Info-Media Systems in Asia(SISA)
    2013年9月30日,10月1,2日
    愛知県産業労働センター ウインクあいち
    連催:電子情報通信学会スマートインフォメディアシステム研究会(SIS)
    共催:電子情報通信学会バイオメトリクス次元研究専門委員会(BioX),ECTI Association Thailand
    テーマ:オーディオ・ビジュアル,マルチメディア処理・理解,セキュリティ,並列化,一般
    8件(AVM Session での発表件数)
    当研究会の特別セッションを組み,積極的に国際会議との連携を図ることで,研究会の国際化へ向けた活動を推進した.また、SISA2013学生賞で優秀な若手研究者を顕彰した。次年度も継続していく予定である.
  • 画像符号化シンポジウム,映像メディア処理シンポジウム(PCSJ/IMPS)
    2013年11月6,7,8日
    ニューウェルシティ湯河原
    テーマ:画像符号化、映像メディア応用・認識
    100件
    特別講演として東工大の羽鳥好律先生による「鳥の目で見たPicture Coding 標準化視点と画像符号化研究」,およびチュートリアルとして福井大の吉田俊之先生とNTTの清水淳氏による「画像符号化事始め 基礎の基礎から最先端動向まで」が行われ,多数の質疑応答があった.また,恒例のナイトセッションでは,NHK技研の真島恵吾氏による「放送通信連携システム ハイブリッドキャスト」に関する発表が行われ,活発な議論と意見交換が行われた.
3.総括

  当研究会では,映像音声に関する符号化,変換,編集,伝送,検索、認識等について定例研究会4件とシンポジウムおよび国際会議が開催された.国際標準に関するテーマだけでなく,萌芽的なアイデアを議論する場としての研究会の位置付けを再確認し,多様な研究内容について活発な質疑応答と意見交換が実施された.
  若手研究者の参加を促す施策として,次年度より当研究会の年間優秀賞を設け,優秀な研究発表を顕彰することとした.合わせて,積極的な情報提供・情報発信のため,SNS・Webページの準備を進めた.

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◆グループウェアとネットワークサービス(GN)研究会

[主査:市村 哲,幹事:岡本昌之,金井秀明,吉野 孝,市川裕介]

1.定例の研究会活動報告

   平成25年度は以下の通り,第88-91回の研究発表会を開催しました.

  • 第88回(平成25年5月16-17日 電気通信大学):発表21件
         SPTと共催,電子情報通信学会LOIS研究会と連催.
  • 第89回(平成25年9月11-13日 金沢工業大学):発表36件
         DPS, EIPと共催,電子情報通信学会CQ,MoNA研究会と併催.
  • 第90回(平成26年1月23-24日 和歌山大学 南紀熊野サテライト):発表26件
         CDS,DCCと共催.
  • 第91回(平成26年3月14-15日 明治大学中野キャンパス):発表26件
         HCI,ECと共催.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

  平成25年度は以下の通り,2シンポジウム,1ワークショップを開催しました.

  • DICOMO2013シンポジウム(平成25年7月10-12日 北海道 十勝川温泉 ホテル大平原):
    発表302件,デモ15件,招待講演・特別講演9件
    平成9年より開催しているDICOMOシンポジウムは,DPS,MBL,CSEC,ITS,UBI,IOT,SPT,CDS,DCCと共催
     
  • インタラクション2014(平成26年2月27日-3月1日 日本科学未来館):
    一般講演16件,インタラクティブ発表152件
    平成9年より開催しているインタラクションシンポジウムは,HCI,UBI,ECと共催
     
  • グループウェアとネットワークサービスワークショップ2013 (平成25年11月
    28-29日 山梨県 石和温泉):
    発表15件(査読付き論文3件,一般6件,ポジション6件)
    平成16年に第1回を開催して以来,GN研究会ならではの発表の場を提供するべく開催しています.質の高い研究成果の報告を得ると同時に,研究の芽や方向性に関する報告など,ワークショップにふさわしい多様な研究報告が行われました.H25年は,GNワークショップが10周年にあたり,特別イベントとして参加者全員が10年前を振り返るスピーチを行いました.
3.総括

   当研究会は,平成5年度の発足以来,グループウェア技術に関して,理論から応用,情報科学から社会科学,と幅広い学際的研究活動を活発に推進してきました.この間,Webなどのグループウェアの実用化が急速に進みました.この動向を踏まえて,平成13年度より,研究会名称をグループウェアとネットワークサービス研究会へと変更し,現在ではネットワークアプリケーション,インターネットサービス,コラボレーション支援などの広い研究分野をカバーしています.
  例年,定例研究会を開催する以外にも,泊まり込みのワークショップ(GNワークショップ),隔年の国際会議(CollabTech),2回の研究会合同シンポジウム(インタラクション・DICOMO)を主催しています.平成25年度は,GNワークショップが10周年にあたり,特別イベントとして参加者全員が10年前を振り返るスピーチを行いました. 
  平成24年度からは,研究の萌芽段階を支援する目的で論文・発表を通常の研究発表よりも短くしたサポートセッションを設けています.また毎年論文誌ジャーナル特集号を発行しており,平成25年度特集号においても多くの原著論文を採録しました.

4.その他

  研究会関連メンバへのサービスとしては,平成13年4月から毎月メーリングリストによるニュースレターの発行を継続しており,現在約300名がメーリングリストに登録されています.

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◆デジタルドキュメント(DD)研究会

[主査:中挾知延子,幹事:高橋慈子,秋元良仁,菅沼 明]

1.定例の研究会活動報告
  • 第90回研究会 「文書デジタル化の初期段階、および一般」 
    日時: 平成25年7月25日(木)、26日(金)
    場所: 岩手県立大学アイーナキャンパス学習室1 (盛岡駅前)
    *電子情報通信学会ライフインテリジェンスとオフィス情報システム研究会 (LOIS)との併催
    招待講演: 「伝統的モンゴル文字の電子化利用の現状と課題」 栗林均(東北大)
    研究発表: 6件
  • 第91回研究会 *テーマは特に設けず一般とした
    日時: 平成25年9月27日(金)
    場所: 印刷博物館 グーテンベルクルーム
    招待講演「マルチデバイス、HTML5がとりまくWebサイト制作の現在」 糟谷博陸(サイズ)
    研究発表: 2件
  • 第92回研究会「デジタルドキュメントとテクニカルコミュニケーションが促進するチーム活動」
    日時: 平成25年11月29日(金)
    場所: セコム本社 セコムホール
    招待講演その1「映像コンテンツ制作技術クリエイティブテクノロジーミザンセーヌを中心に」金子満(CG-ARTS協会)
    招待講演その2「物語構造に基づくストーリー生成を目指して」赤石美奈(法政大学)
    研究発表: 5件
  • 第93回研究会 「SNS および一般」
    日時: 平成26年3月29日(土)
    場所: 産業総合研究所(臨海副都心センター)
    *情報基礎とアクセス技術研究会(IFAT)と合同研究会
    招待講演「SmartNewsとは何か? ——そのアルゴリズムが実現するニュースメディアの未来形」 中路紘平、藤村厚夫(スマートニュース)
    研究発表: 4件
2.シンポジウム・国際会議等の報告

25年度は実施なし

3.総括 
デジタル化されたドキュメントを取り巻く多様な課題について現在まで継続して研究活動を行っているが,今年度はとりわけ以下の点に着目するとともに,研究会登録者・参加者の増加を目指して活動を行った.

(1) 研究会活動内容の有機的な結合
DD研の課題として,他の研究会と峻別できるアイデンティティの確立がある.「文書情報の構造化・活用」,「テクニカルコミュニケーションのための文書技術」,「文書の記録・表現・共有」というデジタルドキュメントの多様な課題について年4回にわたる研究会がそれぞれ機能して,活発な議論の場になることを目指して活動を行った.
ただし,各研究会が個別に機能しすぎることを避けるため,テーマに関しては緩やかなものにするように配慮し,テーマに限らずDD研の研究趣旨に合うものであれば広く募集を行った.

(2) 登録者・参加者増加に向けての試み
研究会では初めて参加した方や発表した方々が次も来ようと考えてもらえるように雰囲気作りにも配慮した.発表後に積極的にお声掛けをしての名刺交換,研究会とカップリングしたミュージアム見学など魅力ある研究会の開催を試みた.また,学生をはじめとするこれからの若い世代の方々にも発表を促した結果,3月の最終回の合同研究会ではDD研での発表者5件中2件が学生になった.以前の研究会で地域と情報化について発表した方に対して,その後の成果の発表を声がけした.発表論文のレビューなどの支援をしたところ,テーマに合った内容を発表いただき,質問やコメントも多く得られた会員でない方にも,テーマに合わせて発表を促していきたい.

(3) 公的研究と企業研究
DD研の構成員は企業研究者が多く,その結果,製品に使われている要素技術よりも製品自身の持つ価値,および実装技術に対する興味が高い.一方,日本語の学際的なドキュメント研究は,文学,自然言語処理などの分野に分かれて行われており,欧米に比べて体系化が遅れていると言われている.
DD研では本年度は,企業研究と学際研究の融合をめざし,製品化技術と要素技術の視点で研究発表を求め,研究会を実施した.本年度の実績を踏まえ,来年度は社会のサービス化に応えるドキュメント研究へと移行する(後述).
4.その他

26年度は以下の活動を特に促進していく予定である.
(1) 研究会名称の変更
従来より議論のあったものであるが実現に向けて本格的に動いていく.デジタルドキュメント研究会から「ドキュメントコミュニケーション研究会(通称DC研)」に名称変更を27年度に向けて予定している.SNSなどのソーシャルネットを通じたコミュニケーションの進む現在,我々の社会は気付かないうちにメディアの変革を迎えた.ドキュメントがデジタル云々の時代は去ろうとしており,今後研究会活動をさらに推し進めていくためには,研究会のコンセプトにおいても「ドキュメントにおけるコミュニケーション」へ変革を行う必要に迫られている.現在主査・幹事団・運営委員を中心に名称変更への議論をまとめて8月に名称変更の申請を行う予定である.

(2) 研究会をチーム活動ととらえたプロジェクト活動拠点としての確立
研究会では各人の発表で構成されているのは当たり前のことであるが,グローバルな視点から研究活動を考えた時,ひとつのプロジェクトとして大きなゴールを持ち,各発表が役割を持って機能した結果,全体として実りある成果がアウトプットとして得られるような形を作っていきたい.昨年度からすでに研究会内で議論していることであり,26年度は少しずつ,しかし停滞することなくこの形に向けて活動を続けていく.まず,6月中までに具体性のあるテーマに基づくプロジェクトの立ち上げを予定している.

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◆モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)研究会

[主査:渡邊 晃,幹事:荒川 豊,石原丈士,稲村 浩,窪田 歩,内藤克浩]

1.定例の研究会活動報告

  第66-70回の研究発表会を開催した.

  • 第66回研究発表会 5月23,24日,沖縄県 石垣市民ホール
    ・共催:情報処理学会マルチメディア通信と分散処理(DPS)研究会
    ・連催:電子情報通信学会モバイルマルチメディア通信(MoMuC)研究
  • 第67回研究発表会 9月12,13日,東芝研究開発センター 東芝科学館
    ・共催:情報処理学会 コンシューマ・デバイス&システム (CDS) 研究会
    ・スマートフォンアプリコンテスト,優秀論文,優秀発表,奨励発表の表彰式を実施
  • 第68回研究発表会 11月14,15日,広島市立大学
    ・共催: 高度交通システム研究会(ITS),デジタルコンテンツクリエーション研究会(DCC)
  • 第69回研究発表会 12月19,20日,国立女性教育会館
    ・泊まり込みワークショップでwork in progress研究の発表と討議,チュートリアル
  • 第70回研究発表会 3月14,15日,慶應義塾大学日吉キャンパス
    ・共催:ユビキタスコンピューティングシステム研究会(UBI)
    ・連催:電子情報通信学会モバイルネットワークとアプリケーション(MoNA)研究会
   本年度の定例研究会は計画通り5回実施した.発表件数(招待講演・共催分は含まない)は63件であり,活発な研究発表が行われている.また,研究会参加メリットの増大を目的に,新企画として12月に泊まり込みワークショップを開催し,シミュレータのチュートリアル講演,研究途上のテーマに関する発表と集中討議を行うwork in progressセッションを設けるなどして好評であった.2013年度は優秀発表10件,奨励発表10件を選出し,研究発表の奨励と会員拡大に努めている.
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2013)シンポジウム
    7月10~12日,会場:北海道 十勝川温泉 ホテル大平原
    ・共催:情報処理学会 マルチメディア通信と分散処理(DPS)研究会,グループウェアとネットワークサービス(GN)研究会,コンピュータセキュリティ(CSEC)研究会,高度交通システム(ITS)研究会,ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)研究会,インターネットと運用技術(IOT)研究会,コンシューマ・デバイス&システム(CDS)研究会,情報セキュリティ心理学とトラスト(SPT)研究会,デジタルコンテンツクリエーション(DCC)研究会
  • 論文誌特集号集号の発行・企画
    ITS/MBL特集号:平成26年1月号
    ITS/MBL両研究会の共同企画による論文誌特集号は平成13(2001)年7月号以来14回目の発行となる.今回は,テクニカルノート3件を含めて30件の投稿があり最終的に14件を採録した.位置情報サービスなど最新の主要テーマを扱う論文が多く採録され,最新の研究成果をタイムリーに発表する場を提供できたと考えている.
  • 国際会議ICMU2014の開催
    1月6-8日,会場:Singapore Management University
    第7回となるICMU(International Conference on Mobile Computing and Ubiquitous Networking)を開催した.下條真司教授(大阪大/NICT),Leong Mun Yuen氏(Chief Technology Officer & Senior Director, Infocomm Development Authority of Singapore)による基調講演と,7セッション27件の発表と,19件のデモ/ポスター発表が行われ,活発な議論の場を提供した.
3.総括
  平成25年度は,MBL運営委員会の活動の元,5回の定例研究会の他,国際会議,シンポジウムを開催し,論文誌特集号の企画を滞りなく進めた.これにより,モバイルコンピューティング技術の発展に寄与するとともに,国内外の研究者相互の交流ならびに大学と産業界の連携のための意見交換の場を積極的に提供することができた.今後とも,これらの交流で得た研究者間の関係をベースに本研究会をさらに発展・充実させたい.

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◆コンピュータセキュリティ(CSEC)研究会

[主査:西垣正勝,幹事:須賀祐治,千田浩司,寺田雅之,山内利宏]                      

1.定例の研究会活動報告

   第61回~第64回の研究発表会を開催した.内容は,ネットワークセキュリティ,マルウェア対策,暗号,生体認証,セキュリティ評価など多岐に渡っている.

  • 第61回 2013年5月9~10日(弘前市,発表33件)
  • 第62回 同7月18~19日(札幌市,発表63件)
  • 第63回 同12月9日(八王子市,発表8件)
  • 第64回 2014年3月6~7日(東京都中野区,発表47件)

  第61回は,インターネットと運用技術研究会(IOT)との合同開催かつ電子情報通信学会情報通信マネジメント研究会(ICM)との連立開催(連催)であった.
  第62回は,我が国の情報セキュリティ関連研究会の交流を目的として,情報セキュリティ心理学とトラスト研究会(SPT)との合同開催,電子情報通信学会情報セキュリティ研究会(ISEC),技術と社会・倫理研究会(SITE),情報通信システムセキュリティ研究会(ICSS),マルチメディア情報ハイディング・エンリッチメント研究会(EMM)との連催で開催した.
  第63回は,日本セキュリティ・マネジメント学会ITリスク学研究会およびデジタル・フォレンジック研究会との合同開催であった.
  第64回は,マルチメディア通信と分散処理研究会(DPS)との合同開催であった.

2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • コンピュータセキュリティシンポジウム2013 (CSS2013)
    MWS(マルウェア対策人材育成ワークショップ)2013と共催の形で,2013年10月21~23日に高松市かがわ国際会議場/サンポートホール高松で開催された.過去最大規模の参加者449人,論文投稿140件であった.特別講演2件とナイトセッションも好評であった.コンセプト論文賞を
    新設した.
  • 8th International Workshop on Security (IWSEC2013)
    2013年11月18~20日に沖縄県市町村自治会館プラザで開催した.電子情報通信学会ISEC研究会との共催で,9カ国87名が参加し,19件の論文(Springer LNCSシリーズで出版)が発表された(採択率32%).また,システムセキュリティ分野と暗号分野から1件ずつの招待講演を催すとともに,若手奨励目的のポスターセッションでは20件のポスターが発表された.さらに,国内の研究アクティビティを海外に発信するという目的の下,直近のCSSおよびSCIS(電子情報通信学会暗号と情報セキュリティシンポジウム)の受賞論文の一部(3件ずつ,計6件)を著者ら自身が紹介する特別セッションを新設した.マルウェア分析国際競技会(IWSEC Cup)については,MWS2013と連携しての開催となった.

  • マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2013)シンポジウム
    2013年7月10~12日に北海道河東郡で開催された.10の研究会が集い,幅広い分野をカバーしている.セキュリティと関連の深いセッションとしては,認証,ネットワークセキュリティ,リスクコミュニケーション,セキュリティとユーザビリティ,セキュリティ運用技術などが用意されたが,分野の垣根を超えた研究者の交流が本シンポジウムの魅力の一つであるた.

  • 論文誌「未来を切り開くコンピュータセキュリティ技術」特集
    発達を続けるITの利点を活かし,安全・安心,快適で,人間中心の明るい未来を実現するためのコンピュータセキュリティ技術の発展に寄与する研究論文を掲載することを目的として,2013年9月に発行した.取り下げを除く45件の投稿から18件の論文を採録した(採択率40%).論文誌特集号の更なる活性化を狙い,特選論文表彰を新設した.2014年9月発行の予定で次の特集号「新しいリスクに対応するコンピュータセキュリティ技術」を企画し,編集作業を進めている.

3.総括

  定例研究会は堅調であり,かつ,CSS2013は過去最多の規模を達成するなど,国内会議については高いアクティビティを維持することができた一方で,国際会議であるIWSEC2013への投稿論文数の伸び悩み,および,論文誌特集号の論文採録数の微減という問題が表面化している.研究会論文を国際会議論文,そしてジャーナル論文へと高めるスキームに対する支援を強化していきたい.また,本研究会の活動を更に活性化させるための施策を通じ,コンピュータセキュリティの立場から情報処理分野への貢献を高めていく.

4.その他

  2014年度は,定例研究発表会4回に加え,8月27~29日に青森県弘前市で第9回情報セキュリティ国際会議IWSEC2014,10月22~24日に北海道札幌市でコンピュータセキュリティシンポジウム2014を開催予定である.今後共,会員及び関係者の方々には積極的な論文投稿と参加をお願いしたい.

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◆高度交通システム(ITS)研究会

[主査:屋代智之,幹事:梅津高朗,川股幸博,重野 寛,深澤紀子]

1.定例の研究会活動報告

  平成25年度は,第53~56回の研究発表会を開催した.
全部で54件の発表があり,内容も,車両のセンシング技術や事故回避技術,ネットワーク技術,歩行者サービス,セキュリティ,交通制御手法など基礎から応用までの多岐にわたる技術について幅広い発表,議論が行われた.また,そのうちの5件は招待講演であり,認知科学,学会連携に向けた取り組み,自動運転システムの展望,ビジュアルサーベイランス,GISの応用事例など,幅広い技術について,各研究発表会で専門家を招待して講演をお願いした.

9月は電気学会ITS研究会と共催,電子情報通信学会ITS研究会との連催,11月はMBL研究会との共催で開催した.

  • 第53回 6月14日(金) 慶應義塾大学 日吉キャンパス 発表7件(内,招待講演1件)
    電子情報通信学会クラウドネットワークロボット研究会(CNR)と併催
  • 第54回 9月 2日(月) 電器学会本部 発表9件(内,招待講演2件)
    電気学会ITS研究会共催,電子情報通信学会ITS研究会連催
  • 第55回 11月14日(木)~15日(金) 広島市立大学 発表21件(内,招待講演1件)
    情報処理学会MBL研究会,DCC研究会と共催
  • 第56回 3月6日(木)~7日(金) 沖縄工業高等専門学校 発表17件(内,招待講演1件) 
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2013)シンポジウム
    7月10日(水) - 12日(金) 北海道十勝川温泉 ホテル台平原においてDPS研究会,GN研究会,MBL研究会,CSEC研究会,UBI研究会,IOT研究会,CDS研究会,SPT研究会,DCC研究会との共催で開催した.複数の研究会に関連する発表テーマが一堂に会した合宿形式で有意義なシンポジウムであった.
  • 論文誌ジャーナル特集号の企画・発行
    ITS/MBL特集号:平成26年1月号
    MBL研究会と共同で論文誌ジャーナル特集号を企画した.投稿件数は30件(内,テクニカルノート3件)であり,14件を採録した.両研究会の研究分野における最新の研究成果を幅広く示す場を提供できたと思われる.
  • 高度交通システム(ITS)2014シンポジウム
    1/16(金),東京都新宿区の日本青年館ホテルにて,「高度交通システム(ITS)2014シンポジウム ~ITSとスマートシティ~」のテーマで開催した.スマートシティに関連した研究事例や応用事例の紹介,セキュリティに関する検討,等について7件の招待講演が行われた.また,ITS研究会優秀論文(5件)の表彰も行われた.
3.総括

  本年度も2回の研究発表会を連催あるいは共催とし,またDICOMO2013シンポジウムにも共催参加するなど,学会ならびに研究会間の交流に力を入れて取り組んだ.
また,ITSシンポジウム2014を開催し,ITS関連の研究活動の拡大や潜在的な研究者の発掘にも積極的に取り組んだ.ITSという分野は他の分野・技術との関連性が高いことから,今後もより広範な意見交換を可能にするために,研究会名称を高度交通システムとスマートコミュニティに変更し,より活発に情報提供を行っていきたいと考えている.
また,研究発表会,シンポジウムとも,参加者の減少傾向が見られるため,広報の仕方について再検討を行うとともに,研究会登録会員を増やす施策を考えていく予定である.

4.その他

  2014年度は研究会名称を高度交通システムとスマートコミュニティ研究会に変更し,これまで以上にITS分野およびスマートコミュニティに関する研究・開発のすそ野の拡大や潜在的な研究者の発掘・啓蒙をはかる.
また,2010年度まで実施していたITS産業フォーラムの位置づけ,および,ITS シンポジウムの実施形態の見直しをはかり,ITS分野における行政施策や産業の早期展開に学会として少しでも貢献できるよう検討していきたいと考えている.

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◆ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)研究会

[主査:角 康之,幹事:井上創造,大内一成,川原圭博,中澤 仁]

1.定例の研究会活動報告
第38-41回の研究発表会を開催した.
  • 第38回研究発表会 5月16日(木)~17日(金),熊本大学
    ※連催:電子情報通信学会知的環境とセンサネットワーク(ASN)研究会,協賛:IEEE Computer Society Fukuoka Chapter
    ポスターセッションを開催.
  • 第39回研究発表会 7月31日(水),青山学院大学・青山キャンパス
  • 第40回研究発表会 11月5日(火)~6日(水),青山学院大学・相模原キャンパス
    ※合同:ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)研究会
    2012年度優秀論文賞,学生奨励賞の表彰式を開催.
  • 第41回研究発表会 3月14日(金)~15日(土),慶應義塾大学・日吉キャンパス
    ※合同:モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)研究会,
       連催:電子情報通信学会 モバイルネットワークとアプリケーション研究専門委員会(MoNA)
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • マルチメディア、分散、協調とモバイル(DICOMO2013)シンポジウム
    7月10日(水)~12日(金),十勝川温泉ホテル大平原
    ※共催:マルチメディア通信と分散処理(DPS)研究会,グループウェアとネットワークサービス(GN)研究会,モバイルコンピュー ティングとユビキタス通信(MBL)研究会,コンピュータセキュリティ(CSEC)研究会,高度交通システム(ITS)研究会,インターネットと運用技術(IOT)研究会,コンシューマ・デバイス&システム(CDS)研究会,セキュリティ心理学とトラスト(SPT)研究会,デジタルコンテンツクリエーション(DCC)研究会
  • インタラクション2014
    2月27日(木)~3月1日(土),日本科学未来館
    ※共催:ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)研究会,グループウェアとネットワークサービス(GN)研究会,エンタテインメントコンピューティング(EC)研究会
3.総括

  2013年度は4回の定例研究発表会を開催した.4回中3回の研究発表会を他研究会との合同,連催として開催し,様々な視点からユビキタスコンピューティングシステムについて,活発な議論を行っている.議論のテーマは,行動認識やセンサネットワークに関するものから,コミュニケーション支援,ヘルスケア,ライフログなど非常に幅広く,本分野がより広い分野に適用され始めていることを示唆するものであった.また,今年度からの新しい試みとして,国際発表奨励賞を設けた.これは,学生が2013年開催の国際会議ACM Ubicompもしくは併催のISWCに投稿中の内容をUBI研究発表会で発表し,その内容がUbicompあるいはISWCに採択された場合,本人もしくは共著者からの申請に基づき,審査し,旅費の一部を支援するもので,2名の学生に対して上記国際会議への参加をサポートした.国際発表奨励賞は今後も継続する予定である.

4.その他

  ユビキタスコンピューティングの研究は黎明期を過ぎ,いよいよ産業実用化が問われる時期となってきた.産業界との連携を積極的に図り,社会的意義の高い議論を研究会の中で行いたい.多くの会員の参加を期待する.

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◆インターネットと運用技術(IOT)研究会

[主査:山井成良,幹事:岸場清悟,坂下 秀,佐藤 聡,土井裕介,桝田秀夫,松本直人,村上登志男]

1.定例の研究会活動報告

  以下に示すように第21~24回の研究発表会を開催した.

  • 第21回 5月9日(木)~10日(金)
    場所:弘前大学
    発表件数:一般13件(全体28件,招待講演5件)
    ※コンピュータセキュリティ(CSEC)研究会と共催
    ※電子情報通信学会情報通信マネジメント(ICM)研究会と連催
  • 第22回 8月1日(木)
    場所:武蔵大学
    発表件数:一般15件,招待講演1件
  • 第23回 9月27日(金)
    場所:電気通信大学
    発表件数:一般10件,パネル討論1件
  • 第24回 2月27日(木)~28日(金)
    場所:山代温泉 瑠璃光
    発表件数:一般15件(全体33件),招待講演1件(全体1件)
    ※電子情報通信学会インターネットアーキテクチャ(IA)および技術と社会・倫理(SITE)研究会と連催
  いずれの研究会においても,情報教育関連,インターネット運用技術,分散システム運用技術,ネットワーク構築,セキュリティ,性能評価など,幅広いテーマで議論が行われた.第22回では1件,第24回では1件の招待講演が行われ,いずれも好評であった.第23回では「情報システムの調達とトラブル対応」をテーマにパネル討論を開催し,活発な議論が行われた.
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • 第6回 インターネットと運用技術シンポジウム(IOTS2013)
    本シンポジウムは「仮想化時代における情報セキュリティと運用技術」をメインテーマとし,12月12日(木)~13日(金)に広島大学東広島キャンパス(広島県東広島市)で開催した.講演数は招待講演2,パネル討論1,Work in Progress(査読無しの研究速報)8件を含む22件であった.また,企業展示として最多の28社(フライヤー展示2社を含む)からの協賛を頂き,非常に盛況であった.

  • 第12回情報科学技術フォーラム(FIT2013)
    本フォーラムは9月4日(水)~6日(金)に鳥取大学鳥取キャンパス(鳥取県鳥取市)で開催された.一般講演704件のうち,本研究会に関連したテーマで19件の発表が行われた.IOT研究会は一貫して査読付き論文の受け入れを行っており,FIT2013では5件の査読付き論文が発表された.

  • The 1st IEEE International Workshop on Architecture, Design, Deployment and Management of Networks & Applications (ADMNET2013)
    本ワークショップはIEEE Computer Societyが主催し本会が後援する国際会議COMPSAC 2013の一部として7月26日(金)に京都市で開催され,17件の発表と1件の招待講演が行われた.なお,本ワークショップは国際会議SAINTとCOMPSACとの統合を機に,2012年までSAINTの一部として開催されてきた2つのワークショップC3NETとHEUNETが統合されたものである.

  • マルチメディア,分散,協調とモバイルシンポジウム(DICOMO2013)
    本シンポジウムは7月10日(水)~12日(金)に十勝川温泉 ホテル大平原(北海道河東郡音更町)で本研究会を含む10研究会の共催により開催された.一般講演277件のうち,本研究会に関連したテーマで19件の発表が行われた.

  • 災害コミュニケーションシンポジウム
    本シンポジウムは, 12月26日(木)にさくらインターネット研究所セミナールーム(東京都新宿区)において,セキュリティ心理学とトラスト(SPT)研究会および情報システムと社会環境(IS)研究会と共催し,災害時の情報共有や課題などについて情報交換を行った.6件の招待講演発表があり,参加者数は40名であった.なお,このシンポジウムの開催にあたっては,情報処理学会情報環境領域委員会情報環境プロジェクト(2013年度)の補助を受けた.

  • 論文誌ジャーナルIOT特集号
    「オーバーレイを考慮したインターネットと運用技術」をテーマとした特集号では14編の投稿のうち,5編を採録した(採録率36%).投稿数,採録率とも昨年度を下回ったが,書き方に問題のある論文が多かったため,これまで行ってきた指導的査読をより推進し,不採録になった論文の再投稿を期待したい.
3.総括
   2013年度はシステム評価(EVA)研究会との統合やADMNET2013の開催など,前年にも増して活動の範囲を広げることができた.2014年度も継続して活動の場を広げていきたい.

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◆セキュリティ心理学とトラスト(SPT)研究会

[主査:岩田 彰,幹事:寺田真敏,西垣正勝,松浦幹太,村山優子]

1.定例の研究会活動報告

  平成25 年度は,以下の通り第5-8回の研究発表会を開催した.

  • 第5回研究発表会
    平成25(2013)年5月16日(木)~17日(金) 電気通信大学(調布市) 発表21件
    GN研究会と共催,電子情報通信学会LOIS研究会と連催.
  • 第6回研究発表会 
    平成25(2013)年7月18日(木)~19日(金) 札幌コンベンションセンター(札幌市) 
    発表62件 招待講演1件
    CSEC研究会と合同開催,電子情報通信学会情報セキュリティ研究専門委員会(ISEC),技術と社会・倫理研究専門委員会(SITE),情報通信システムセキュリティ研究専門委員会(ICSS),マルチメディア情報ハイディング・エンリッチメント研究専門委員会(EMM)と連催.
  • 第7回研究発表会 
    平成25(2013)年11月11日(月)  SECOM本社 セコムホール(渋谷区) 発表15件
    以前,シンポジウムとして開催していたSOUPSの論文読破会を,研究会として開催.
  • 第8回研究発表会 
    平成26(2014)年3月27日(木)~3月28日(金) 名桜大学(沖縄県名護市)  発表40件
    電子情報通信学会情報通信システムセキュリティ研究専門委員会(ICSS)と連催.
  セキュリティ技術の人間的側面,トラスト,リスク,ポリシー,インシデント,災害に関する研究報告が多数発表された.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

  平成25年度は,次のシンポジウムを共催,協賛した.

  • マルチメディア,分散,協調とモバイル (DICOMO2013)シンポジウム
    平成25年7月10日(水)~12日(金) 北海道 十勝川温泉 ホテル大平原 
    発表(一般講演):287件,この他,招待講演:8件,特別招待講演:1件,デモ:15件,企業展示:3件
  • コンピュータセキュリティシンポジウム 2013(CSS 2013)
    平成25(2013)年10月21日(月)~10月23日(水) かがわ国際会議場 (高松)
    参加者数449人 発表140件(内MWS 53件) デモ9件 特別講演:2件
    CSEC研究会と共催,MWS(マルウェア対策人材育成ワークショップ)と合同開催.
  • 第3回災害コミュニケーションシンポジウム
    平成25(2013)年12月26日(木) さくらインターネット研究所(新宿区)
    発表6件(すべて招待講演)  IOT研究会, IS研究会と共催
  なお,災害コミュニケーションシンポジウムは,今年度は,IOT研究会およびIS研究会と共催し,情報環境領域委員会共同プロジェクトとして実施した.
3.総括

  今年度は研究会として3年目にはいり,各研究発表会やシンポジウムなども定着化してきた.これまで2回であった研究会を,4回開催した.
  米国で毎年開催されるSOUPS Symposium On Usable Privacy and Security (SOUPS2013)の発表論文を, 1日で読破するための勉強会は,セキュリティやトラストとユーザビリティの分野の推進と,若い研究者や学生諸君に関連研究調査の練習も兼ねたイベントとして開催していたが,今回は,研究会として開催した.
  3月の研究会は,7月のセキュリティ関連研究会の合同研究会で連催している電子情報通信学会情報通信システムセキュリティ研究専門委員会(ICSS)と新たに連催した.年度末にも関わらず,発表数も多く,活発な議論が行われた.
  12月に開催した災害コミュニケーションシンポジウムは,IOT研究会の他,IS研究会も加わり,3研究会共催となり,他の研究会と連携し,本分野の展開を試みた. 
また,学会誌の研究会推薦博士論文速報について,本分野の以下の博士論文を推薦し,学会誌で紹介された.
     著者名: 西岡 大
     学位論文題目: 専門知識のないユーザの情報セキュリティ技術に対する安心感の研究

4.その他

  当初,発表件数に苦慮していたが,3月の研究会では,年度末にも関わらず,発表件数も増えてきた.今後とも,技術の人間的な側面についての研究分野の普及に努めたい.

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◆コンシューマ・デバイス&システム(CDS)研究会

[主査:石川憲洋,幹事:神崎映光,齊藤義仰,峰野博史]

1.定例の研究会活動報告

 

2.シンポジウム・国際会議等の報告

   

3.総括

  

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◆デジタルコンテンツクリエーション(DCC)研究会

[主査:塚本昌彦,幹事:阿倍博信,小川剛史,高橋光輝,檜山 巽,水野慎士]

1.定例の研究会活動報告

 第4-6回の研究発表会を開催した.

  • 第4回研究会 2013年6月27日~28日 神奈川工科大学 発表14件
  • 第5回研究会 2013年11月14日~15日 広島市立大学(MBL,ITS研究会と共催)発表21件
  • 第6回研究会 2014年1月23日~24日 和歌山大学南紀熊野サテライト(GN,CDS研究会と共催) 発表26件
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2013)シンポジウム
    2013年7月10日~12日 十勝川温泉ホテル大平原
    DICOMO2013シンポジウムは,DPS研究会,GN研究会,MBL研究会,CSEC研究会,ITS研究会,UBI研究会,IOT研究会,CDS研究会,SPT研究会,DCC研究会の共催にて開催した.一般講演件数は295件,デモ発表15件と非常に大規模なものとなった.
  • DICOMO2013併設デジタルコンテンツ制作発表会 2013年7月10日 十勝川温泉ホテル大平原
    映像コンテンツ発表会(5件)およびインタラクティブコンテンツ発表会(4件)を行い,活発な議論が行われた.
3.総括
 本研究会では,デジタルコンテンツの制作,流通,利活用を促進し,健全な社会利用を推進するために,デジタルコンテンツクリエータを支援するための制作技術,管理技術およびそれに関わる利用技術に関する研究を産学問わず広く対象とするとともに,コンテンツ自体のアート・エンターテインメント性の観点からの表現技術も含め,デジタルコンテンツに関する技術者の相互情報交換の場を提供することを目指し,積極的に活動した.2014年度は,2013年度に継続して研究会を開催するとともに,関連研究会との連携によるシンポジウムへの共催を予定している. 

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メディア知能情報領域

◆自然言語処理(NL)研究会

[主査:徳永健伸,幹事:飯田 龍,船越孝太郎 ,森 信介]

1.定例の研究会活動報告

   第211-215回の研究発表会を開催した.

  • 第211回 (2013年5月)@北陸先端科学技術大学院大学 東京サテライト
  • 第212回 (2013年7月)@はこだて未来大学
  • 第213回 (2013年9月)@山梨大学
  • 第214回 (2013年11月)@屋久島環境文化村センター
  • 第215回 (2014年2月)@国立情報学研究所
   従来からある言語処理の研究課題に加え,Webの利用方法の多様化により,SNSやtwitter,検索クエリの利用など,Web固有の情報を対象にした研究が増えている.また,最近では教育分野への応用を扱う研究発表が散見されるようになっている.
2.シンポジウム・国際会議等の報告
   平成25年度は実施なし.
3.総括

   年5回の開催を行い,68件の発表があった.発表件数は前年比10%の増加となり微増傾向にある.研究会がただの発表の場となるのではなく,議論の場となるように,完成した仕事の発表だけではなく,萌芽的な話題についても積極的な発表を促すために,研究会のWebページではこのことをアピールしている.また,2011年度から始めた主要国際会議の報告セッションは,今年度も最終回の2月におこなった.今回は2013年10月に米国シアトル,名古屋で開催されたEMNLP (Empirical Methods in Natural Language Processing)とIJCNLP ( International Joint Conference on Natural Language Processing)の参加報告を会議に参加した若手研究者に報告していただいた.今回の企画は言語処理学会との連携企画としておこない,発表内容をまとめたものを後日言語処理学会のニュースレターに記事として掲載していただいた.会議参加報告の企画か好評なので今後も継続しておこなう予定である.また,本年度は7月と9月にそれぞれ1件の招待講演をおこなった.これは参加者の増加に寄与したのではないかと考えている.特に9月の研究会は例年発表件数,参加者ともに落ち込む傾向があったが,招待講演によりこの点は改善できた.

4.その他

   次年度は引き続きチュートリアルや招待講演のようのな企画について検討する.また,研究会の様子を動画配信する試みも予定している.

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◆知能システム(ICS)研究会

[主査:栗原 聡,幹事:松原茂樹,市瀬龍太郎,藤田桂英,山下晃弘]

1.定例の研究会活動報告
  • 第172回研究会
    開催日時 2013年11月12日
    開催場所 東京農工大学
    テーマ 持続可能な社会実現のための知能システム
    近年,社会における持続可能性(サステナビリティ)が注目されており,社会システムや環境問題,経済発展などに貢献する技術が必要とされている.人工知能の分野においても,IJCAI2013でのメインテーマが "AI and computational sustainability" であるなど,人工知能技術と持続可能な社会実現をつなぐ研究が求められている.特に,スマートグリッドやスマートシティ,エコシステムなどの実現のために,知能システムに関する研究分野が築き上げてきた基礎原理、要素技術、システムが貢献できると考えられている.そこで,今回の研究会では,持続可能な社会実現のための知能システム研究に焦点を当て,これに関わる研究者同士の情報交換や議論を促進する機会にした.
  • 第173回研究会
    開催日時 2014年1月23日
    開催場所 国立情報学研究所
    テーマ ビッグデータとAI
    近年,購買情報,位置情報,センサ情報,統計情報など,多様かつ巨大なデータが各所に蓄えられ,それらを組み合わせて効率的に処理し,有用な知識を発見する試みが広がってる.そのために,必要な次世代アプリケーション技術や基盤技術を創出し,体系化,高度化することが社会的に求められてきている.また,ビッグデータを対象とするJST CREST・さきがけ研究領域が立ち上がるなど,研究を推進させるための追い風の状況も生まれつつある.そこで,今回の研究会では,ビッグデータに対する知能システム研究に焦点を当て,これに関わる研究者同士の情報交換や議論を促進する機会とした.
  • 第174回研究会
    開催日時 2014年3月2日-5日
    開催場所 ニセコ甘露の森
    テーマ 社会システムと情報技術
    知能や社会・経済システムのモデル化・データマイニング・シミュレーション・ネットワーク分析,複雑系の解明と利用,環境・福祉・金融・デジタルコンテンツなどに関する社会システムの諸問題と情報技術など,人間生活や社会システムと情報技術に関連する基礎的研究から応用研究に関する分野横断的な発表を幅広く募集した.活発な議論を通して,現存の社会の仕組みに情報技術を適応させる方法ではなく,最新の情報技術をベースとした新しい社会のあり方について模索する場として研究会を開催した.
  • 第175回研究会
    開催日時 2014年3月14日
    開催場所 名古屋工業大学
    テーマ ロボットの知能と感性
    ロボットの情報処理能力の更なる高度化に向け,知能システム技術と感性処理技術の融合に関わる取り組みが近年活発になっている.このような機運を受けて,「ロボットの知能と感性」をテーマに研究会を開催した.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

   2013年9月17日-20日に,ラフォーレ南紀白浜にて,JAWS2013(合同エージェントワークショップ&シンポジウム)を開催した.JAWSは,複数学会研究会が協同で開催する学会横断的なイベントである.エージェント研究に関する国内の主要研究会が集結した場でエージェントの研究・開発者が一同に集まり,討論や情報交換を行うことを目的として,毎年100件近い発表と,150名程度の参加者によるアクティブな活動が継続されており,当研究会もそのコア研究会として参画した.

3.総括

   近年の関連学会における類似する研究会の乱立により,単独開催において潤沢に論文発表件数を集めることが困難になりつつある反目,多様性の観点からはこの乱立の流れを止めるべきではない.
  そこで,参加者の観点,並びに,新しい研究テーマの芽を成長させるためにも,可能であれば他(同一学会や他学会)の類似・関連する複数の研究会と共催・連続開催することで,研究会への参加を容易なものとし,かつ成長を促す新しい研究会運営の流れを構築することが重要であると考える.

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◆コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)研究会

[主査:八木康史,幹事:大石岳史,斎藤英雄,清水郁子,杉本晃宏,延原章平,槇原 靖,横矢直和]

1.定例の研究会活動報告

  第187-191回の通常の研究発表会を下記のように開催した.毎回100名前後の聴講者があり,熱心な討論が行われた.本年度は,以下のテーマ別オーガナイズドセッションを企画した.

  • 2013年5月:卒論・D論セッション,顔画像処理
  • 2013年9月:機械学習と視覚情報処理の接点(PRMU/IBISMLと連催)
  • 2013年11月:ディジタルファブリケーションを支えるCV・CG(GCADと共催)
  • 2014年1月:人の認識と理解-個そして群衆-(PRMU/MVE/SIG-MRと連催)
  •  2014年3月:第一次産業へのIT技術の応用
  さらに,通常の研究発表に加えて,特定の手法・技術に関してチュートリアル講演を継続的に実施し,好評を博した.
  • 対応点探索のための二値特徴量(2013年11月)
  • 移動カメラ画像からの3次元形状復元・自己位置推定 (SLAM)と高密度な3次元形状復元(2014年1月)
  5月の187回研究会では,若手研究者の育成を目的に,前年度に学部を卒業した方を対象とした「卒論セッション」及び,前年度に博士の学位を取得した若手 研究者を対象とした「D論セッション」を開催した.卒論セッションは32件,D論セッションは6件の発表があった.なお,卒論セッションにおいては,最優秀賞1件ならびに優秀賞2件の表彰を行った.
  また,運営委員を引き受ける研究者程,その優秀さから雑用が増え,自ら発表する機会が減っている.本来研究会は,第一線の研究者である運営委員が,互いの研究について議論し切磋琢磨すべき場である.本来の研究会の役割を復活すべく,運営委員による発表の場をコメント制度を用い積極的に設けた.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

  第16回画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2013)を,7月29-8月1日の4日間,国立情報学研究所にて主催し,643名の参加者があった(共催:電子情報通信学会PRMU研究会).オーラル発表の中からMIRU長尾賞(最優秀論文賞)1件,MIRU優秀論文賞1件,MIRU学生優秀論文賞1件,MIRUフロンティア賞1件を表彰した.また,インタラクティブセッション賞3件,デモセッション賞1件を表彰した.
  MIRU自体は参加者も多く,極めて順調であるが,世界における日本の位置づけは必ずしも芳しくない.この状況を打破するためには,国内発表の位置づけを考え直す必要があり,MIRUの大改革を実施した.以下にその概要を記す.

  1. 議論の習慣を身につけよ
    学会は,発表が主目的ではなく,議論を戦わせる場である.海外,特に中国では,聴講者は我先にと質問する.それに比べ日本人はおとなしい.文化の違いかもしれないが,国際社会では通用しない.MIRUでは,招待講演も含めすべての講演者は,ポスター発表を行い,可能な限り議論できる場を提供した.
  2. 国際標準を学び,世界に向け発信せよ
    研究成果の発信先は,世界であることは言うまでもない.国内発表といえ,その発表が国際発信されることが望ましい.そこで,MIRU査読付き論文は,トランザクションCVAから英文Journalとして発信できる仕組みをつくった.情報分野では,国際会議が評価されるが,多くの分野は,Journalのみである.英文Journalでの情報発信は,まさに国際標準といえよう.もちろん内容も国際標準でなければならない.そこで,難関国際会議の採択論文に対し招待講演の機会を与え,世界標準を直接感じる場を提供した.
3.総 括
  研究会発表に対するコメント制度,卒論・D論セッション,研究会推薦論文制度など,研究者育成の活動を重視してきた.また,研究会論文誌は,2009年2月より英文オンライン出版による IPSJ Transactions on Computer Vision and Applications(CVA)を発行している.今年度は,29件の発表があった.

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◆コンピュータと教育(CE)研究会

[主査:角田博保,幹事:伊藤一成,高木正則,長  慎也 ,中山泰一,長瀧寛之]

1.定例の研究会活動報告

   第120回~124回の研究発表会を,順に青山学院大学,中京大学附属中京高校,琉球大学,大阪電気通信大学,東京学芸大学で開催し,発表総数は87件であった.前年よりも発表件数は大幅に増え,後述のシンポジウムも含め,安定した研究発表活動が行われていると言える.第122回研究発表会ではCLE研究会との共催,電子情報通信学会のSITE研究会との連催により,新たなコラボレーションを得ることができた.また,第121回研究発表会以降では,毎回研究論文セッションを設け(第122回は除く),論文作成のアドバイスを行い,全部で6件の応募があり,論文化へ向けて着実な支援を行っている.研究としては,教育・学習に関する支援システムの提案・作成・評価,特にプログラミング教育・学習に関連するもの,また,情報教育に関する様々な研究,教育実践例,各種調査の報告などもなされ,実際の教育に役立つ発表が多くなっている.

2.シンポジウム・国際会議等の報告

   平成25年8月18日~20日に「情報教育シンポジウム SSS2013」を休暇村岩手網張温泉(岩手県岩手郡雫石町)で開催した.本シンポジウムは,情報教育,教育の情報化に関わる幅広い分野の教育者や研究者の参加を募り,初回のSSS99以来,熱気のこもった合宿型研究発表会となっている.87名の参加者があり,26件の質の高い研究発表が行われ,夜遅くまでの議論が続いた.今回は招待講演2件,ポスターセッション9件に加えて,特別セッションを導入して会を盛り上げた.どのセッションでも熱心な討論が行われた.なお,今回も教育学習支援情報システム研究会との共催となっている.

3.総括

   当研究会は,情報の本質を理解し,教育の実践をしっかりと視野に捉えながら情報教育の可能性を探ることにより,情報教育に関連する学界と教育界へ寄与することを目的としている.近年の活動により,初等中等教育から高等教育にわたる情報教育に関係する様々な立場の方々の間に,教育という側面から情報の本質に関わる議論ができる場としての認知度が高まっている.最近では,「初等中等教育における情報教育」の報告が,実際の教材や教授法研究とともに,「大学などにおける情報教育との接続」を視野に入れた研究発表の増加へと発展しており,今後の充実が期待される.研究会発表論文の質の向上のために,本学会論文誌の「教育とコンピュータ」特集号を平成26年1月に発行した.更に,トランザクション化を計り,論文誌「教育とコンピュータ」をCLE研との協力のもとに,次年度より発刊することとなった.これにより,より社会へのアピールを計ることができる.

4.その他

   運営委員会委員として研究会運営に主体的に参加・協力する研究者を募った結果,運営委員会への出席,研究会発表の推進,シンポジウムや他の活動への積極的な寄与,などが活発となり,研究会としての主体性が確立されている.また,全国大会やFITなどの学会全体の活動への対応も定着している.今後も、運営委員会のさらなる質的・量的充実をはかってゆく予定である.

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◆人文科学とコンピュータ(CH)研究会

[主査:阪田真己子,幹事:耒代誠仁,関野  樹,研谷紀夫,松村  敦]

1.定例の研究会活動報告

   第98-101回の研究発表会を開催した.

  • 第98回    5月11日    大谷大学 発表件数:7件
    学生セッション(ポスター発表)を開催した.学生による4件の発表の中から,運営委員の選考による奨励賞を1名に授与した.また特集セッション「タブレット型PCの人文科学への応用」が実施され,大谷大学所属教員による研究発表が行われた.
  • 第99回    8月3日     筑波大学東京キャンパス 発表件数:7件
    特集セッション「閉じる研究と開く研究の接点を目指して-筑波人文情報学研究会の挑戦-」が実施され,3件の発表とパネルディスカッションが行われた.
  • 第100回  10月12日  国立民族学博物館 発表件数:10件
    第100回記念研究会が開催され,歴代主査による基調講演1件と発表9件,およびパネルディスカッション「これまでのじんもんこんと,これからのじんもんこん」が実施された.
  • 第101回   1月25日   同志社大学 発表件数:10件
    特集セッション「マンガ研究のファセット—どこから見ても輝くか?」が実施され,4件の研究発表とパネルディスカッションが行われた.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

人文科学とコンピュータシンポジウム(じんもんこん2013)を開催した.国際会議The Pacific Neighborhood Consortium (PNC),The Electronic Cultural Atlas Initiative (ECAI),京都大学地域研究統合情報センター (CIAS) との共同開催により実施された.

日程:12月9日~14日
場所:京都大学百周年時計台記念館
主催:情報処理学会 人文科学とコンピュータ研究会 (SIG-CH)
        The Pacific Neighborhood Consortium (PNC)
        The Electronic Cultural Atlas Initiative (ECAI)
        京都大学地域研究統合情報センター (CIAS)
共催:大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 (NIHU)
実行委員長:原正一郎(京都大学 地域研究統合情報センター)
プログラム委員長:関野樹(総合地球環境学研究所)

   「人文科学とコンピュータの新たなパラダイム」をテーマとして掲げ,デジタルアーカイブ,データベース,時空間情報処理,データマイニング,MLA(Museum, Library and Archives)連携などに加え,地域や人々の活動と結びついた「知」をテーマとした「知識の再構築」について,あらゆる視点から議論を展開する機会とした.また企画セッション「「地域の知」の情報技術」では,共同開催した京都大学地域研究統合情報センターの活動を中心に,テキストマイニング,時空間解析,セマンティックWebなどの情報技術の応用例が紹介された。
   参加者は88名,発表は39件(口頭発表26件,ポスター・デモ発表13件)であり,計画段階より少ない結果となった.これは,例年の発表者,参加者が共同開催していた国際会議の方に流れたことが大きな要因として考えられる.実際,PNC側の発表は約200件であり,その中には例年じんもんこんで発表している方々も多く含まれており,共同開催会議全体としては非常に盛況であった.また,ポスターセッションはPNC側のポスター発表27件と合同で行われ,その中から3名にポスター賞を授与した.

3.総括

  2013年度は10月に第100回研究会を開催した.会場は,第1回研究会と同じ国立民族学博物館とし,歴代の主査幹事が一堂に会した.研究会発足から25年以上が経過し,「人文科学とコンピュータ」研究のあり方,そして研究会そのものの方向性について考えさせられる機会となった.
  また,新しい試みとして幹事提案の特集企画「マンガ研究のファセット—どこから見ても輝くか?」を開催した.今後もこのような会員持ち寄り企画を実施し,当研究会非会員の研究者や情報処理学会の他のsigとの交流を広げる機会を設けたいと考えている.
  今年度は,発表申込の後,原稿〆切までの間に原稿提出(発表)辞退者が相次ぎ,プログラム再編成を余儀なくされることが少なくなかった.会員増に加え,発表者の研究モラルの向上についても検討を要する.

4.その他

   ここ数年,日本デジタルヒューマニティーズ学会を始めとする隣接領域学会,研究会が増え始めていることから,それらの研究会との差別化,あるいは協力体制について検討する必要がある.

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◆音楽情報科学(MUS)研究会

[主査:平賀瑠美,幹事:北原鉄朗,後藤真孝,馬場哲明,三輪眞弘,吉井和佳]

1.定例の研究会活動報告
   第99~102回の4回を開催した.2013年度は音楽情報科学研究会発足20周年にあたり,運営委員会の総力を挙げて取り組み,いずれも記念の催しを計画して臨んだ.第99回は音楽に限らず音に関する研究分野を一層盛んにしようという“音学シンポジウム”を行った.著名な研究者に招待講演を依頼し,50件を超えるポスター発表とともに,盛大に初回音学シンポジウムを行うことができた. 第100回は記念企画として,歴代主査による記念祝賀スピーチ,若手研究者によるひな壇トーク,招待講演者を招いての二つのスペシャルセッション“歌声情報処理最前線!!!”と“産業界も推進する音楽情報処理”を行い,200名の会場を満席にした.第101回は例年通りインターカレッジコンサートとの共催を行った.第102回は好評だったひな壇トークの第二弾,二つのオーガナイズドセッション“ピアノ学習者の熟達化モデルの構築”と“生成音楽の評価学”を行った.多くの方々に来ていただきたいということから,第101回の九州大学以外はお茶の水女子大学,東京大学,筑波大学東京キャンパスという便利な場所で週末に開催した.第99回からそれぞれ,347,358,42,119名に参加していただき,音楽情報科学研究会を広
く知ってもらうことができた.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

   2013年度は実施なし.

3.総括

   2012年度より実施したUstreamとニコニコ生中継を用いた動画中継を継続して行っており,多くの方に興味をもっていただけた(Ustream/ニコニコ生中継の視聴者数はそれぞれ5736/1118, 4175/2635,146/289,375/396).
   2013年度は20周年記念という特別な年であったため,研究に関する企画のみにとどまらず,様々な参加の仕組みを工夫し実施した.すべての例会において,資料なしで参加できる聴講無料制度を導入した. 4回の参加者合計は登録者・資料購入者合計415名,無料聴講制度利用者451名で,多くの人に参加してもらえ,制度を設けた意味があったと考える.
   他にも,ベビーシッター補助制度や100回には字幕による情報補償を行い,より多種多様な人が参加しやすい環境を整えた.

4.その他
  音学シンポジウムについては,2014年度以降も引き続き開催し,関連分野の振興にも貢献していく.2014年度は定番の夏シンポや,共催研究会を行い,新しい企画も検討していくことで,広がりのある研究会としていきたい.

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◆音声言語情報処理(SLP)研究会

[主査:伊藤彰則,幹事:篠田浩一,駒谷和範,三木清一]

1.定例の研究会活動報告

   第96回~第100回の研究発表会を開催し,13件の招待講演を含めて合計91件(ショート発表含む)の発表が行われた.

  • 第96回 (5月 北陸先端科学技術大学院大学 東京サテライト): SIG-NLと共催.言語処理に関連した発表が多かった.学生セッションを企画し,「学生奨励賞」を選定・授与した.
  • 第97回 (7月 遠刈田温泉 壮鳳): 2泊3日の日程で,信学会SPと同時並列開催とした.「音声情報処理とニューラルネットワーク」というテーマで,近年隆盛になりつつあるニューラルネットワークベースの音声認識手法についての解説や国際会議動向のサーベイを行い,大変盛況であった.
  • 第98回 (10月 早稲田大学):音声技術の実用化に重点をおいた「音声言語情報処理技術デベロッパーズフォーラム」として,ヤフーの磯氏・颯々野氏による「音声アシスト」の紹介,HOYAの金田氏による音声合成「VoiceText」の紹介の2つの招待講演をはじめ,企業関係者による講演・報告を中心に実施した.
  • 第99回 (12月 筑波大学文京キャンパス):信学会SPと連立開催で,「音声言語シンポジウム」として開催した.音響モデルと音声合成に関する4件の招待講演を行った.
  • 第100回 (2月 伊豆長岡温泉・ホテルサンバレー富士見): SIG-SLP100回記念シンポジウムとして,単独開催かつ企画講演のみの研究会とした.歴代主査および音声分野のトップ研究者による13件の招待講演の他,若手研究者によるショート発表などの企画を行い,宿泊形式にもかかわらず80名以上に参加していただき,大盛況であった.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 平成25年度は実施なし.

3.総括

   100回記念シンポジウムでは,音声認識・合成・処理の一流研究者が集う形で大変盛り上がる研究会を行うことができた.全体の参加者は前年度と同程度であったが,分析の結果,音声認識関連の発表が漸減傾向であることがわかった.分野全体をどう広げながら研究会をよりいっそう活性化していくかを検討する必要がある.

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◆電子化知的財産・社会基盤(EIP)研究会

[主査:山下博之,幹事: 金子 格,小向太郎,上椙英之,須川賢洋]

1.定例の研究会活動報告

   第60-63回の研究発表会を開催した.

  • 第60回:2013年5月16日(木): 情報セキュリティ大学院大学(横浜市)
    発表件数12件(内招待講演1件)
    電子情報通信学会 技術と社会・倫理研究会(SITE)と連催 
  • 第61回:2013年9月11日(木)~13日(金): 金沢工業大学扇が丘キャンパス(石川県野々市市)
    発表件数36件(内パネルディスカッション1件)
    DPS研究会,GN研究会と合同,及び,電子情報通信学会 コミュニケーションクオリティ研究会(CQ),電子情報通信学会 モバイルネットワークとアプリケーション研究会(MoNA)と連催 
  • 第62回:2013年11月21日(木):東京工芸大学中野キャンパス(東京都中野区)
    発表件数12件(内招待講演1件) 
  • 第63回:2014年2月21日(金): 神戸学院大学ポートアイランドキャンパス(神戸市)
    発表件数14件(内招待講演2件,パネルディスカッション1件,ポスターセッション3件)

    昨年度に引き続き,関連分野との連携を深めるため,4回の研究会のうち2回を連催または合同(第60,61回)の開催とし,活発な議論を行った.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

   特別セッションの報告

  • 「社会保障・税の番号制度の実務的課題」についてのパネルディスカッション(第61回研究発表会)
    2013年5月13日に「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号)」が成立し,社会保障・税番号制度(通称「マイナンバー制度」)の導入が決定した.社会保障や税に関する業務は,公平かつ適正に行うことが求められる.そのための基盤として,番号制度の導入が有効であると考えられてきた.想定される懸念に配慮しつつ番号制度を実現するための検討が行われ今回の導入に至ってはいるが,実際に番号の利用が開始されるまでには,関連する情報システムの番号利用への対応,新しい制度に合わせた実務運用の確立,具体的な手順における利用者保護の確保等,実践的な課題が大量に残されている.この課題に関し,本制度に深く関わる,国の機関の担当者,地方公共団体の担当者,法律の専門家,技術の専門家,学識者が参加するパネル討論を行った. 
3.総括

   本年度も,共催の研究会も含めて,知財保護,社会基盤,情報セキュリティなど,その時点でのホットな話題やテーマに関連するスピーカに依頼した招待講演や,それらを専門とする外部有識者・運営委員等によるパネル討論を行った.
   運営委員会については,本年度も各回の研究発表会の企画や次年度の計画等についてメールベースで意見交換を行って方針を立て,各研究発表会当日に開催した会合で確認した.
  また,前年度に開設したFacebook(http://www.facebook.com/eipjp)による情報発信を継続し,研究発表会の案内や上記特別セッションの報告等を,ホームページに加えて,Facebookでも発信した.

4.その他

   「インターネット選挙運動解禁で選挙はどう変わる」特別講演会の後援,「医療情報の公的利用とプライバシー保護」シンポジウムの協賛,堀部政男情報法研究会連続シンポジウム(第8回)の後援,JAPAN IDENTITY & CLOUD SUMMIT 2014の後援,情報化月間2013への協力など,外部イベントにも積極的に関わり,研究会の認知度向上などに努めた.
   また,運営委員の働きかけにより,上記特別セッションのレポートが,「自治体法務NAVI」Vol.56に掲載された:

板倉陽一郎「社会保障・税の番号制度の実務的課題~情報処理学会電子化知的財産・社会基盤研究会(EIP)特別セッションレポート~」,『自治体法務NAVI』Vol.56(2013年12月25日発行)17~21頁

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◆ゲーム情報学(GI)研究会

[主査:伊藤毅志,幹事:村松正和,鶴岡慶雅,篠田正人,大久保誠也]

1.定例の研究会活動報告

  第30回研究会は2013年6月28日(金)に北陸先端科学技術大学院大学にて開催された.発表件数は7件で,将棋,大貧民,機械学習などのテーマに関する発表があった.研究会の会場付近のJAISTギャラリーでは,パズル作家として有名な故・芦ヶ原伸之氏の収集されたパズルコレクションの展示があり,研究会の前後に,見学会も行われた.

  第31回の研究会は2013年3月17日(月)に東京工科大学にて開催された.発表件数は15件で,よく扱われるゲームである将棋,大貧民の他,麻雀の発表が4件,ブリッジ,カーリング,バレーボール,ガイスター,デジタルゲームなど,様々なゲームを題材とした発表があり,多数の参加者を集め盛会となった.

2.シンポジウム・国際会議等の報告

  本研究会主催の第18回ゲームプログラミングワークショップ(GPW2013)を2013年11月8日(金)-10日(日)の3日間の日程で箱根セミナーハウスにて開催した.94名の参加者,29件の一般発表(口頭発表17件,ポスター発表12件)が集まり盛況であった.このワークショップは1994年からほぼ毎年開催されているゲームプログラミング全般に関する我が国最大の学術研究集会である.当該分野の研究者らが合宿形式で一同に会し,時間に拘束されずじっくり討論できる貴重な機会となっている.

  このワークショップでは一般発表以外に毎回招待講演を企画している.今回は本研究会の初代主査の小谷善行氏が定年を迎えられることをもあり,これまでのコンピュータ将棋の歴史と現在のコンピュータ将棋の強さに関するご講演をいただいた.また,Real-Time StrategyのGame AIについて,David Churchill氏にご登壇いただいて,この分野の研究についてご講演いただいた.新旧のゲーム研究に触れることができて,今後のこの分野の研究発展に関わる活発な議論で盛り上がった.また,ナイトセッションでは,一昨年前に亡くなられた森田和郎氏を偲んで関係者が思い出を語り合う企画も行われた.森田氏は,1980年代に森田将棋で一世を風靡した将棋プログラマーであり,在りし日のご活躍に関する様々なお話を伺うことも出来た.このワークショップは,泊まり込みで行われるワークショップのため,時間の制約なく,じっくりと話し合える点が魅力で年々参加者も微増しており,当該分野の発展を感じさせる貴重な場となっている.

3.総括

  本研究会は発足後15年が経過し,関係者の発表の機会を与えるものとして十分に定着してきた.発表の内容を見ると,将棋や囲碁などの伝統的なゲームに加え不完全情報ゲームである大貧民,麻雀などのゲームやカーリングやバレーボールのような不確定ゲームに関する発表も増えており,より複雑なゲームへと発展する傾向がみられる.また,単にアルゴリズム的に強くするという方向性だけでなく,ゲームの評価や面白さ,対戦してためになる技術に関する研究へとも広がりを見せている.これらの研究テーマは,これからの情報処理技術にとって重要な貢献を果たすものと考えられ,さらなる発展が期待される.

4.その他

  平成26年度も7月と3月に研究会,11月にゲームプログラミングワークショップの開催を予定している.「人間 vs. コンピュータ将棋」のその先を考えるイベントも見られるようになり,平成26年度以降もさらなる発展が期待される.

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◆エンタテインメントコンピューティング(EC)研究会

[主査:倉本 到,幹事:井村誠孝,坂本大介,馬場哲晃]

1.定例の研究会活動報告

   第28-31回の研究発表会を開催した.

  • 第28回: 2013年5月17日,18日,於 大阪大学 (発表 13件) 
    電子情報通信学会 マルチメディア・仮想環境基礎(MVE)研究会との連催,日本バーチャルリアリティ学会 アート&エンタテインメント(A+E)研究委員会が協賛するかたちで実施された.本研究会では大阪大学 大学院生命機能研究科 藤田 一郎教授による「脳が世界を見る -わたしが知らないうちに-」と題した招待講演が行われた.本招待講演は前年度台風により中止となったシンポジウムの招待講演の再演である.本研究会では,インタフェース・評価や,力触覚・冷感覚,画像におけるエンタテインメントシステムに関する議論がなされた.
  • 第29回: 2013年 8月10日,於 筑波大学(発表 5件)
    実世界インタフェースやマルチモーダルを生かしたエンタテインメントシステムに関する発表と議論がなされた.また,筑波大学 星野研究室の見学会を行った.
  • 第30回: 2013年11月23日,24日,於 兵庫県淡路市 淡路夢舞台 (発表 6件)
    研究分野を概観するワークショップ的な意味を持ち,本研究会ではメタ研究会と位置づけている第30回研究会は,本研究会が扱う研究領域とは何か,またその未来ビジョンはどのようなものかを議論した.また,他学会の関連分野の取り組みの紹介や,研究の事例紹介があった.近年注目を集めているデジタルスポーツに焦点をあてた発表もあり,有意義な議論を行うことができた.
  • 第31回: 2014年3月14日~15日,於 明治大学(発表 80件)
    ヒューマンコンピュータインタラクション研究会,グループウェアとネットワークサービス研究会と合同で実施された.本研究会では,エンタテインメントシステムの研究について基礎技術から応用まで幅広く議論がなされた.
2.シンポジウム・国際会議等の報告
2.1 エンタテインメントコンピューティング 2013(主催)
2013年 10月4日~6日,於 香川県高松市 サポートホール高松(口頭発表 51件(内ショート発表29件),デモ 50件(内一般公開22件),オーガナイズドセッション1件(発表6件))
昨年度より,本シンポジウムを主催し開催している.今年は「Between Art & Engineering」をテーマとして,幅広くエンタテインメントシステムに関係する発表を募集した.ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社 簗瀨 洋平氏に「「ふーん」の谷を越えよう! 面白さを伝えるコンテンツ作り」という題目で,株式会社ネイキッド 村松 亮太郎氏に「映像演出からみた,テクノロジーの発展と視聴体験の変化」という題目で招待講演を頂いた.また,デモ発表においては委員会で選定したデモを一般公開するなど社会に開かれた学会運営に挑戦した.

2.2 インタラクション2014 (共催)
2014年 2月 27日~ 3月1日,於 日本科学未来館(発表16件,デモ149件)
インタラクション技術はECと密接な関係にある研究分野であり,本年度も共催という形式で協力することとなった.本シンポジウムにおいても,休日における一般公開の日程が確保されるなど,積極的な情報発信を目指したシンポジウム運営を行った.さらに,口頭発表をインターネット放送にて生中継することにより,積極的に社会へ発信する取り組みを行った.
3.総括

  ECは情報科学の多くの分野と関係が深い研究領域である.そこで,関連する諸研究会との連携を深めることで幅広くECとそれに関する研究発表の場を提供することを目指す一方で,メタ研究会に代表されるEC研究そのものの深化を図ることを,初年度来継続して実践してきている.
  本年度は特に,活動の活性化に向けて(1)シンポジウムへの積極的貢献= EC2013の主催・インタラクション2014への共催,(2)情報発信の活性化(ニューズレターの発行,およびtwitterやYouTubeを用いた情報発信)が実施・検討されてきた.これらの活動による分野の活性化に伴い,定期研究会の発表件数が増加してきている.次年度はさらに講演発表のリアルタイム中継などを積極的に実施していくことにより,社会に開かれた研究会としての取り組みについても行っていく.

4.その他
4.1 今後の計画
来年度は研究会4回(うち1回はメタ研究会)の開催を計画している.加えて,エンタテインメントコンピューティング2014シンポジウムの主催団体として,本学会と協力して運営することを計画している.また,昨年度同様にインタラクション2015を共催する.
また,twitterやYouTubeなどのメディアを利用した積極的な情報配信についても推進していく予定である.

4.2 主査抱負
昨年度から本年度にかけての報告からもわかるように,各研究発表会の発表件数の振れ幅が大きくなっていることがうかがえる.そこで,来年度よりこの問題を是正するため,発表会開催日時を均等化するスケジュール変更を行う予定である.幅広い分野の方々に見ていただけるように,あるいは発表していただけるように今後も研究会運営に不断の努力を重ねてゆきたい.

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◆バイオ情報学(BIO)研究会

[主査:関嶋政和,幹事:大羽成征,瀬々 潤 ,吉本潤一郎]

1.定例の研究会活動報告

  平成25年度は以下の通り,第34-37回の研究発表会を開催した.

  • 第34回研究会
    第34回研究会は沖縄科学技術大学院大学において電子情報通信学会ニューロコンピューティング(NC)研究会との共催として開催され,ATR脳情報通信総合研究所所長川人光男博士による招待講演1件を含めて31件の発表があり,大変盛況であった.
  • 第35回研究会
    第35回研究会は北海道大学において行われ,北海道大学人獣共通感染症リサーチセンターの石井秋宏博士による招待講演を含め8件の発表があり,大変盛況であった.
  • 第36回研究会
    第36回研究会はMPS研究会との共催で東京工業大学大岡山キャンパスにおいて開催され,26件の発表があり,大変盛況であった.
  • 第37回研究会
    第37回研究会は九州工業大学において九州工業大学と共催として開催され,九州工業大学情報工学研究院の矢田哲士博士による基調講演も含め7件の講演があり,大変盛況であった.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

  日本バイオインフォマティクス学会の主催するバイオインフォマティクス技術者認定試験およびHPCS2014への協賛を行った.

3.総括

  平成25年度は,沖縄,北海道,東京,九州で研究会を開催し,毎回開催地に近い研究機関の担当運営委員によって良好な運営が行われている.発表件数も,17年度38件,18年度51件,19年度45件,20年度47件,21年度43件,22年度43件,23年度84件,24年度69件,25年度43件(情報処理学会の他研究会との共催分はその半分を本研究会発表分とする),と比較的安定しており,他研究会や他学会との共催も積極的に行っている.また,また,英文トランザクションIPSJ Transactions on Bioinformaticsも引き続き活動している.研究会独自に設けているSIGBIO論文賞とSIGBIO学生奨励賞も,今後も引き続き授与していく予定である.

4.その他

  平成26年度は,年4回の開催を計画している.第38回は電子情報通信学会ニューロコンピューティング(NC)研究会,情報論的学習理論と機械学習研究会(IBISML),MPS研究会と共催で沖縄科学技術大学院大学で6月25日・26日・27日に開催する予定である.第39回は9月頃に北海道大学での開催を計画している.第40回,第41回に関しては,産業技術総合研究所および神戸大学での開催を予定あるいは検討している.また,これらの研究会開催に加え,今後の登録者数増などを図るため,シンポジウム開催についても今後検討していく.

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◆教育学習支援情報システム(CLE)研究会

[主査:竹村治雄,幹事:上田真由美,伊達 進,梶田将司,安武公一]

1.定例の研究会活動報告

  2013年度は,第10~12回の研究発表会を開催した.

  • 第10回は5月24・25日に大阪大学豊中キャンパスで開催し,「モバイル端末活用」のテーマで8件の一般発表があった.
  • 第11回は,「コンピュータと教育(CE)研究会」との共催,および,電子情報通信学会「技術と社会・倫理研究会(SITE)」との連催として,12月14・15日に琉球大学で開催し,31件の一般発表があった.また,特別セッションとして,「情報処理学会論文誌『教育とコンピュータ』の発刊に向けて」を開催し,CE研究会と合同で準備を行ってきた論文誌「教育とコンピュータ」を通じた今後の研究の方向性と論文誌への投稿を通じた研究成果の取りまとめに関する議論を行った.
  • 第12回は1月31日に明治大学国際総合研究所で開催し,「オープンリソースの活用」のテーマで3件の一般発表があった.また,竹村主査(阪大)から梶田新主査(京大)への交代を踏まえ,これまでの4年間を振り返る特別パネル「教育学習支援情報システム研究(第1期)の総括」を行い,MOOCs (Massive Open Online Courses) やラーニングアナリティクス等,本研究分野を取り巻く現状や今後の方向性について活発な議論を行った.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

  8月18~20日に休暇村岩手網張温泉(岩手県雫石町)で,情報教育シンポジウム(Summer Symposium in Shizukuishi 2013(SSS2013))をコンピュータと教育研究会と共同で開催した.本シンポジウムでは,例年通り,初等中等教育から大学における情報教育,学習支援情報システムに関連する様々な研究や実践報告が行われた.本研究会関係者の参加・発表も増え,夜遅くまで活発な議論が行われた.

  また,鳥取大学で開催された FIT2013 では,イベント企画「学びを科学する:MOOCs で Cloud な Big DataをLearning Analytics!」を9月6日に開催し,クラウドコンピューティング,学習環境のソーシャル化,オープンエデュケーションなどの実践的成果,そしてラーニングアナリティクスというデータ科学的な手法をどう現実の高等教育に導入し,どう活用すればわが国の高等教育の改革に結びつくのか,各分野の第一人者によるパネルディスカッションとフロアー参加者との議論を通して「学びの科学」を高等教育改革に活かす戦略的な道を探った.

3.総括

  本研究会では,教育学習活動を支援する情報システムに関する研究開発及び実践報告に関する発表が行われ,システム開発者,運用者,利用者といった様々な立場の参加者が議論する場として定着してきている.また,MOOCs やラーニングアナリティクス,教育ビッグデータ等,社会的にも高い関心を呼んでいる潮流とも結びつきはじめており,今後,さらなる研究分野や研究手法の拡大が期待できる.また,来年度の運営委員は北海道から九州まで幅広く組織化が進んでおり,西日本に偏りがちだった活動も改善されてきている.

4.その他

  2014年度は,5月に京都大学,10月に東北大学(電子情報通信学会サービスコンピューティング研究会と連催),1月に東京学芸大学での開催を予定している.また,8月にリゾートホテルオリビアン小豆島(香川県小豆郡)で情報教育シンポジウム(SSS2014)を予定している.

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◇ネットワーク生態学(NE)研究グループ

[主査:林 幸雄,幹事:鳥海不二夫,田中 敦,友知政樹]

1.定例の研究会活動報告
会合名:第10回ネットワーク生態学シンポジウム合宿
日時:2013年9月2-3日
場所:有馬温泉(兵庫県神戸)
http://www.jaist.ac.jp/~yhayashi/12th_webology/index.html
 
参加者は,招待講演者3名,一般33名と学生21名の計54名(一般と学生を合わせた新規参加者は一般8+学生14=22名)で約10万円の黒字となり,累積繰越金に加えた.

下記の特別セッションに加えて,ポスター発表33件が行われた.

  招待講演
      吉井伸一郎 氏(サイジニア株式会社 代表取締役)
      「ぼくらの嗜好でつながる世界」
  チュートリアル
      増田直紀 氏(東京大学大学院 情報理工学系研究科)
      「テンポラル・ネットワーク」
      白山晋氏(東京大学大学院 工学系研究科システム創成学専攻)
      「大規模ネットワーク計算法に関して」
2.シンポジウム・国際会議等の報告

  上記の報告通り.

3.総括

  今回から一般講演をなくしてポスター発表のみとした.発表件数的には,前回の11+24と同程度で維持している.同様に以前からの傾向を引き継ぎ,新規参加者数も半数近くで新陳代謝も良い.財政的にも特に問題はなく,引き続き合宿形式の会合を開催していく.次回は,2014年9/4-5に第11回ネットワーク生態学シンポジウムを湘南国際村センターで開催予定である. 

4.その他
  次回は研究グループ創立10周年の記念企画を盛り込んでいる.

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◇会員の力を社会につなげる(SSR)研究グループ

[主査:筧 捷彦,幹事:寺田真敏,平田圭二]

1.定例の研究会活動報告
   2011年12月27日に公開された『情報処理学会教育ビジョン 2011』に記載されている,「教育に携わる諸部門とのさまざまな形での協働の推進に努めます」を実践する場として,2012年度より研究会グループとして活動を開始した.

  2013年度は,次の2つの会合を主催した.

  会合名:第2回 東大での『一般情報教育』を体験しよう 2013 ~東京大学夏学期文理必修の「情報」の解説
  日時:2013年07月30日(月)
  場所:東京大学駒場キャンパス情報教育棟

  会合名:第2回 情報科教員を目指す学生さんに向けてのガイダンス会 2014
  日時:2014年03月01日(土)
  場所:東京都立町田高等学校 
2.シンポジウム・国際会議等の報告

  2013年10月26日(土),早稲田大学西早稲田キャンパスにおいて開催された,高校教科「情報」シンポジウム2013秋に,共催組織として参画した.本年のシンポジウムのトピックは,情報教育と情報入試であった.特に,2013年5月18日(土)に実施した第1回大学情報入試全国模擬試験の報告の後に,パネルディスカッションを構成したこともあり,関係者による活発な議論が行われた.

3.総括

  2013年度は,高校の先生,大学の先生に声掛けをし,SSR研究グループの活動に関する意見交換会を1回開催した.2013年11月25日の意見交換会では,高校の先生から「情報科の教員対象を対象とした教員免許更新講習を検討して欲しい」という声が上がったことから,情報処理教育委員会に主導をお願いしつつ,実現に向けその可能性の検討を開始した.「教育に携わる諸部門とのさまざまな形での協働の推進に努めます」という活動が「継続は力なり」によって,少しずつではあるが,形となって動き始めつつある.
  今後も,課題をひとつずつ解決していくことで,「教育に携わる諸部門とのさまざまな形での協働の推進に努めます」を継続して実践していく予定である.

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