情報処理学会 第79回全国大会 会期:2017年3月16日~18日 会場:名古屋大学 東山キャンパス 情報処理学会 第79回全国大会 会期:2017年3月16日~18日 会場:名古屋大学 東山キャンパス
デジタルコンテンツクリエーション最前線
日時:3月18日(土)9:30‐12:00
会場:第2イベント会場(ESホール)
【セッション概要】近年のコンテンツ産業の成長に伴い,様々な分野でデジタルコンテンツ(映像,ホームページ,ゲーム,音声,音楽,テキスト,コミック,アニメ,写真,アート,CG,キャラクターなど)が制作,利用されている.特に我が国では,ゆるキャラやボーカロイドなどの特異なキャラクター,コンテンツ文化が骨太に成長してデジタルコンテンツ産業は独自の成長と進化を遂げ,情報処理技術と密接な関係にある.本講演会では,このようなデジタルコンテンツに関わる研究者や技術者により,最前線のデジタルコンテンツクリエーションの動向を紹介する.さらに,デジタルコンテンツの制作,流通,利活用の促進を目指してIoT時代のデジタルコンテンツクリエーションについて討論する.
司会:義久 智樹 (大阪大学 サイバーメディアセンター 准教授)
【略歴】2005年,博士(情報科学)の学位を期間短縮して取得,京都大学学術情報メディアセンター助教を経て2009年より大阪大学サイバーメディアセンター准教授,現在に至る.この間カリフォルニア大学アーバイン校客員研究員.ICMU Best Paper Award, DPSWS優秀論文賞,大阪大学総長顕彰等を受賞.ストリーミング配信に関する研究を専門とし,インターネット放送やIoTデバイスに興味をもつ.情報処理学会デジタルコンテンツクリエーション研究会幹事.
9:30-9:50 講演(1) メディアアートのデジタルコンテンツクリエーション最前線
水野 慎士 (愛知工業大学 情報科学部 教授)
【講演概要】近年,演劇や生け花展などエンタテインメント分野に対して,講演者が開発したインタラクティブデジタルコンテンツを応用する機会が増えてきている.本講演では,それらの事例を具体的に紹介するとともに,その実現手法や直面した問題点とその解決法について,デモ映像も交えながら紹介する.
【略歴】1998年名古屋大学大学院工学研究科博士後期課程修了.豊橋技術科学大学助手,助教,愛知工業大学情報科学部講師,准教授を経て2014年より現職.コンピュータグラフィックス,バーチャルリアリティ,インタラクティブデジタルコンテンツに関する研究・教育に従事.
 
9:50-10:10 講演(2) 最先端のデジタルアニメーション技術
三上 浩司 (東京工科大学 メディア学部 教授)
【講演概要】1980年代にはじまった,アニメーション制作へのコンピュータ利用は,1990年代の後半に急速に広がりました.2000年初頭には従来のセルを用いたアニメーションからコンピュータ上で彩色,合成,編集するディジタルアニメーションへと移行しました.現在では,紙ではなくペンタブレットを用いたデジタル作画による新たなワークフローへの取り組みも増えてきました.また,3DCGと組み合わせた表現も多彩で,Non-Photorealistic Renderingを利用したセルルックの表現やビジュアルシミュレーションを用いた自然現象の表現など,多彩な制作手法や表現手法が利用されています.日本のアニメーションはアニメと称され,手描きによるアニメーション表現を色濃く残した独特な制作手法や表現手法が特徴となっています.こうした独特な制作手法を拡張,支援するために,様々なアニメのためのCG技術が生み出されてきました.そうしたアニメ制作技術の最新事例などを,具体的な研究の進め方などとともに紹介します.
【略歴】1995年慶應義塾大学環境情報学部卒業,博士(政策・メディア:2008年慶應義塾大学).1995年より日商岩井(株)にてオンラインゲーム事業の立ち上げに従事.(株)エムケイにおいてPCゲームの開発をプロデュースし,1999年より東京工科大学片柳研究所クリエイティブ・ラボに従事し,現在は同大学メディア学部教授.主に3DCGを利用したアニメ,ゲームの制作技術と管理手法の研究に従事.情報処理学会,芸術科学会会長,日本デジタルゲーム学会理事,ACM SIGGRAPH,他所属.
 
10:10-10:30 講演(3) ゲーム開発エンジニアリングの最前線
林 洋人 (株式会社セガゲームス 開発技術部)
【講演概要】ついに家庭への普及が始まったバーチャルリアリティ,ゲームエンジンを利用したゲーム開発など,ゲーム開発エンジニアリングのトレンドと,セガグループ内での取り組みについて論じます.
【略歴】1997年(株)セガ入社以来,社内向けおよび外注向け技術開発全般に携わる.ソニックワールドアドベンチャーWii版,リルぷりっゆびぷるひめチェン!,え〜でるすなば等グラフィックス全般担当.情報処理学会論文誌:デジタルコンテンツ編集委員.
 
10:30-10:50 講演(4) 最新のデジタルコンテンツと情報デザイン
楠 房子 (多摩美術大学 美術学部情報デザイン学科 教授)
【講演概要】博物館の展示支援システムは,音声やビデオガイドを用いたシステムが多く,表示されるコンテンツが年齢や知識差などのユーザの多様性に応えられるのが難しいのが現状である.この画一性を打破する試みとして,講演者らの研究グループでは,博物館の展示内容の世界・環境を仮想的に再現,その中に擬似的に「入り込める」コンテンツとセンシングシステムを同時に開発すると共に,ユーザの行動に応じて提示の手段や方法,コンテンツの内容を変えることで,展示が描く世界にあたかも「没入するかのごとき」効果を与えることを目的とした学習支援の研究を行っている.本講演では,これらの取り組みをふまえ,最新のデジタルコンテンツと情報デザインについて事例等を紹介する.
【略歴】1983年横浜国立大学教育学部卒,1994年筑波大学大学院ビジネス科学研究科・修士課程(修士・経営システム)修了1997年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了,博士(工学).多摩美術大学美術学部講師,准教授を経て現職.1997年科学技術振興事業団(現科学技術振興機構: JST)さきがけ研究「情報と知」領域研究員,2004年オランダ国 EindHovern工科大学デザイン学科客員研究員.学習支援,情報デザイン分野の研究に従事.
 
10:50-11:10 講演(5) インターネットライブ放送におけるビデオクリエーション最前線
義久 智樹 (大阪大学 サイバーメディアセンター 准教授)
【講演概要】近年のインターネットの高速化に伴い,インターネットを介して個人がリアルタイムビデオ配信を行えるインターネットライブ放送サービスが普及している.例えば,震度情報を表示しながら地震発生地域の様子を配信したり,雑音除去を行いながら人気のある観光地の様子を配信したりしている.インターネットライブ放送では,これらの例のように,付加情報を表示したり視聴しやすくしたりするために,映像音声処理を施しながら配信を行うことがある.講演者らの研究グループにおいても,あたかも異世界にいるようなリアルタイムビデオ配信を実現する異世界放送と呼ぶシステムを研究開発している.映像音声処理を施すことで,配信者や視聴者,サービス提供者が制作した所望の映像音声でインターネットライブ放送を行える.本講演では,映像音声処理を伴うインターネットライブ放送の現状と最新技術を紹介する.
【略歴】2005年,博士(情報科学)の学位を期間短縮して取得,京都大学学術情報メディアセンター助教を経て2009年より大阪大学サイバーメディアセンター准教授,現在に至る.この間カリフォルニア大学アーバイン校客員研究員.ICMU Best Paper Award, DPSWS優秀論文賞,大阪大学総長顕彰等を受賞.ストリーミング配信に関する研究を専門とし,インターネット放送やIoTデバイスに興味をもつ.情報処理学会デジタルコンテンツクリエーション研究会幹事.
 
11:10-12:00 パネル討論 IoT時代のデジタルコンテンツクリエーション
【討論概要】近年の情報通信技術の発展に伴い,様々なモノが相互に接続するIoT(Internet of Things)に対する注目が高まっている.センサーやカメラといった様々なモノを利活用してデジタルコンテンツを制作することがあり,IoTとデジタルコンテンツクリエーションは密接な関係にある.例えば,温度センサーから取得した温度の値に応じて変化するデジタル絵画や,複数のカメラから取得した映像を組み合わせた映像などがある.そこで本企画では,デジタルコンテンツの制作,流通,利活用の促進を目指し,パネル討論を行う.本パネル討論では,最前線のデジタルコンテンツクリエーションの動向を紹介いただいた講演者等をパネリストに迎え,IoT時代のデジタルコンテンツクリエーションについて,今後のデジタルコンテンツクリエーションも含めて討論する.
パネル司会:義久 智樹 (大阪大学 サイバーメディアセンター 准教授)
【略歴】2005年,博士(情報科学)の学位を期間短縮して取得,京都大学学術情報メディアセンター助教を経て2009年より大阪大学サイバーメディアセンター准教授,現在に至る.この間カリフォルニア大学アーバイン校客員研究員.ICMU Best Paper Award, DPSWS優秀論文賞,大阪大学総長顕彰等を受賞.ストリーミング配信に関する研究を専門とし,インターネット放送やIoTデバイスに興味をもつ.情報処理学会デジタルコンテンツクリエーション研究会幹事.
パネリスト:水野 慎士 (愛知工業大学 情報科学部 教授)
【略歴】1998年名古屋大学大学院工学研究科博士後期課程修了.豊橋技術科学大学助手,助教,愛知工業大学情報科学部講師,准教授を経て2014年より現職.コンピュータグラフィックス,バーチャルリアリティ,インタラクティブデジタルコンテンツに関する研究・教育に従事.
パネリスト:三上 浩司 (東京工科大学 メディア学部 教授)
【略歴】1995年慶應義塾大学環境情報学部卒業,博士(政策・メディア:2008年慶應義塾大学).1995年より日商岩井(株)にてオンラインゲーム事業の立ち上げに従事.(株)エムケイにおいてPCゲームの開発をプロデュースし,1999年より東京工科大学片柳研究所クリエイティブ・ラボに従事し,現在は同大学メディア学部教授.主に3DCGを利用したアニメ,ゲームの制作技術と管理手法の研究に従事.情報処理学会,芸術科学会会長,日本デジタルゲーム学会理事,ACM SIGGRAPH,他所属.
パネリスト:林 洋人 (株式会社セガゲームス 開発技術部)
【略歴】1997年(株)セガ入社以来,社内向けおよび外注向け技術開発全般に携わる.ソニックワールドアドベンチャーWii版,リルぷりっゆびぷるひめチェン!,え〜でるすなば等グラフィックス全般担当.情報処理学会論文誌:デジタルコンテンツ編集委員.
パネリスト:楠 房子 (多摩美術大学 美術学部情報デザイン学科 教授)
【略歴】1983年横浜国立大学教育学部卒,1994年筑波大学大学院ビジネス科学研究科・修士課程(修士・経営システム)修了1997年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了,博士(工学).多摩美術大学美術学部講師,准教授を経て現職.1997年科学技術振興事業団(現科学技術振興機構: JST)さきがけ研究「情報と知」領域研究員,2004年オランダ国 EindHovern工科大学デザイン学科客員研究員.学習支援,情報デザイン分野の研究に従事.