司会・趣旨説明・クロージング・リマーク:山下 博之 (独立行政法人情報処理推進機構 技術本部 ソフトウェア高信頼化センター グループリーダー) | |
【略歴】1981年京都大学大学院修士課程(情報工学)修了.同年,日本電信電話公社(現NTT)入社.以後,研究所において,通信制御処理システム,通信プロトコル,著作権管理,コンテンツ流通などに関する研究開発・標準化活動に従事.2003年10月に(株)NTTデータに転籍.2004年〜2008年,JSTに出向.2009年4月に(株)NTTデータアイ入社,同時にIPAに出向.2003年10月〜2008年4月,科学技術振興調整費プログラムオフィサー.2010年4月〜2014年3月,本学会電子化知的財産・社会基盤研究会主査.2007年5月〜2015年12月,情報規格調査会SC6専門委員会委員長.IEEE,情報処理学会,電子情報通信学会各会員. |
9:30-9:35 デジタルプラクティス誌編集委員長挨拶 | |
挨拶:吉野 松樹 (株式会社日立製作所 サービスプラットフォーム事業本部 IoT・クラウドサービス事業部 主管技師長) |
9:35-9:40 本セッションの趣旨説明 |
9:40-10:05 講演(1) アジャイル開発の動向とオージス総研における取り組み | |
藤井 拓 (株式会社オージス総研 技術部アジャイル開発センター センター長) | |
【講演概要】まず,欧米の現状を理解するために,Agile ConferenceのEnterprise Agileセッションで行われている講演を簡単に紹介します.その後,日本におけるエンタープライズアジャイルの3つの可能性を示し,アジャイル開発を行う際のアンチパターンと日本の企業でのエンタープライズアジャイルに該当する事例を紹介します.アンチパターンでは,戦略や動機の不明確さ,既存のやり方を変えないとアジャイル開発の本来的な利点はなかなか感じられないことが多いという状況を説明します.また,情報通信業,製造業のSCM系システムへの適用など,ビジネス競争力の強化にアジャイル開発を適用している例を挙げます.最後に,オージス総研の反復開発とアジャイル開発の取り組みと,アジャイル開発の本来的な利点を活かすための注目すべき手法やフレームワークを紹介します. | |
【略歴】1984年京都大学理学研究科博士前期課程修了,2002年京都大学情報学研究科博士後期課程指導認定退学.1990年(株)オージー情報システム総研(現(株)オージス総研)に中途入社.ソフトウェア開発プロジェクトの測定,アジャイル開発を含む反復的な開発手法やモデリングの実践,研究,教育や普及に従事.エンタープライズアジャイル勉強会実行委員会委員長.認定スクラムマスター,SAFe Program Consultant, 技術士(情報工学部門),博士(情報学). | |
10:05-10:25 講演(2) NECにおけるアジャイル開発の位置づけと取り組み | |
岩崎 新一 (日本電気株式会社 ソフトウェアエンジニアリング本部 本部長) | |
【講演概要】NECでは,アジャイル開発における品質向上を目的としたガイドを数年前に作成し,主に製品/社内システム開発に適用することで,ウォーターフォール開発と同等の品質を少ない工数で実現できることを確認してまいりました.近年,お客様システム・サービスの構築において,ビジネスの変化に俊敏かつ柔軟に対応する必要性が高まっております.これに対応するために,NECではアジャイル開発をプロセスの中核におき,大規模システム対応,マイクロサービス,最新PaaS対応などを統合したDevOps対応のSIフレームワークを開発しました.契約や要員育成の課題を含めて,概要を紹介いたします. | |
【略歴】1986年早稲田大学大学院理工学研究科修了.同年 日本電気(株)入社.入社以来,ソフトウェアエンジニアリングに関する業務に従事.CASE/ワークフロー/KM製品開発,EC/EAIのフレームワーク開発などを経て,現在はソフトウェアQCD向上,イノベーション促進を支える施策の開発と展開を統括.その一環として,SIフレームワーク,組織プロセス改善,高信頼化技術,自動化,再利用,OSS活用,クラウド開発環境,DevOpsなどを推進. | |
10:25-10:45 講演(3) 富士通におけるアジャイル開発の取り組み | |
松浦 豪一 (株式会社富士通マーケティング GLOVIA事業本部 サポート・サービス統括部 サービスビジネス部) | |
【講演概要】ビジネス要求に素早く対応するという場合でも,新規にビジネスを創出するリーンスタートアップ,開発するものをある程度見通した上でインクリメンタルに開発することで着実に前進していくなど,開発のやり方が異なります.アジャイル開発はこれらのどちらにも対応できる手法です.ユーザ企業主導といわれる中にも,ベンダ企業が実践するアジャイル開発は存在し,求められる役割があります.富士通での実践例を通して,これらについて考察します. | |
【略歴】1986年(株)富士通静岡エンジニアリングに入社し,基本ソフトウェアの開発に従事する.2007年TPS(トヨタ生産方式)のKAIZEN 伝道師の教育を受けKAIZEN活動の伝道を行う.富士通のERPパッケージGLOVIAの製品開発をアジャイル開発で行う.現在,(株)富士通マーケティングにてERPパッケージを利用したSI構築をしながら,富士通アジャイル実践センターからの依頼のもと,アジャイル開発の教育講師および,アジャイル開発現場の支援を行っている. | |
10:45-11:55 パネル討論 日本のコンテキストで,アジャイル開発をその必要なところで適切に使って効果を上げるための,ベンダの役割 | |
【討論概要】まず,モデレータから,急速なビジネス変化に迅速対応するにはアジャイル開発が必要という趣旨の背景説明を行います.その後,前半の各社の取り組み内容をも題材としながら,日本の実情において,当面,ベンダ企業が担うべき役割について議論します. 論点:IT技術者がユーザ企業に3割,ベンダ企業に7割という日本の状況は,米国とは逆であり,加えて人材の流動性も小さい.それに伴い,開発には契約が存在する.ビジネスの主体であるユーザ企業主導で推進するのがアジャイル開発の本質にもかかわらず,日本ではこのような状況がアジャイル開発普及の障害となっている.しかし,この状況はすぐには変わらないので,多くのIT技術者を抱えるベンダはどうすべきか? | |
モデレータ:山本 修一郎 (国立大学法人名古屋大学大学院 情報科学研究科 教授) | |
【略歴】1979年名古屋大学大学院修士課程修了.同年,日本電信電話公社(現NTT)入社.以後,研究所において,言語処理プログラム,ソフトウェア開発支援環境,DBトランザクションモニタ,Webデータベース連携エンジン,ICカード運用管理システムなどの研究・実用化に従事.2002年(株)NTTデータ技術開発本部副本部長.2007年同社初代フェロー,システム科学研究所 所長,2007年東京工業大学 統合研究院 医療情報プロジェクト特任教授.2009年名古屋大学 情報連携統括本部 情報戦略室 教授.2016年同大学情報科学研究科教授.ACM, IEEE,情報処理学会,電子情報通信学会,人工知能学会,日本情報経営学会各会員. |
パネリスト:藤井 拓 (株式会社オージス総研 技術部アジャイル開発センター センター長) | |
【略歴】1984年京都大学理学研究科博士前期課程修了,2002年京都大学情報学研究科博士後期課程指導認定退学.1990年(株)オージー情報システム総研(現(株)オージス総研)に中途入社.ソフトウェア開発プロジェクトの測定,アジャイル開発を含む反復的な開発手法やモデリングの実践,研究,教育や普及に従事.エンタープライズアジャイル勉強会実行委員会委員長.認定スクラムマスター,SAFe Program Consultant, 技術士(情報工学部門),博士(情報学). |
パネリスト:岩崎 新一 (日本電気株式会社 ソフトウェアエンジニアリング本部 本部長) | |
【略歴】1986年早稲田大学大学院理工学研究科修了.同年 日本電気(株)入社.入社以来,ソフトウェアエンジニアリングに関する業務に従事.CASE/ワークフロー/KM製品開発,EC/EAIのフレームワーク開発などを経て,現在はソフトウェアQCD向上,イノベーション促進を支える施策の開発と展開を統括.その一環として,SIフレームワーク,組織プロセス改善,高信頼化技術,自動化,再利用,OSS活用,クラウド開発環境,DevOpsなどを推進. |
パネリスト:松浦 豪一 (株式会社富士通マーケティング GLOVIA事業本部 サポート・サービス統括部 サービスビジネス部) | |
【略歴】1986年(株)富士通静岡エンジニアリングに入社し,基本ソフトウェアの開発に従事する.2007年TPS(トヨタ生産方式)のKAIZEN 伝道師の教育を受けKAIZEN活動の伝道を行う.富士通のERPパッケージGLOVIAの製品開発をアジャイル開発で行う.現在,(株)富士通マーケティングにてERPパッケージを利用したSI構築をしながら,富士通アジャイル実践センターからの依頼のもと,アジャイル開発の教育講師および,アジャイル開発現場の支援を行っている. |
11:55-12:00 クロージング・リマーク |