情報処理学会 第79回全国大会 会期:2017年3月16日~18日 会場:名古屋大学 東山キャンパス 情報処理学会 第79回全国大会 会期:2017年3月16日~18日 会場:名古屋大学 東山キャンパス
人工知能とディープラーニング:研究開発を牽引する国プロと科学技術政策
日時:3月16日(木)13:00‐15:30
会場:第3イベント会場(IB大講義室)
【セッション概要】ディープラーニングをきっかけとする3度目のAIブームは,とどまるところを知らない.産総研のAIセンターに引き続き,理化学研究所のAIPプロジェクトが立ち上がったかと思うと,東大をはじめとする大学でAI研究センターがつくられ,企業にはAI部が作られている.この波の基盤となっているのは,情報処理学会会員が長年築いてきたデジタル革命である.研究者・技術者は,真摯に課題にとりくみ,技術レベルの向上と産業・経済・生活への科学技術のフィードバックを目指さなければならない.このセッションでは国プロでもある理研AIPのセンター長から今後の研究方針を聞くとともに,科学技術政策を牽引する方々らから次の布石への意見をうかがう.
司会:間瀬 健二 (名古屋大学 大学院情報科学研究科社会システム情報学専攻 教授)
【略歴】1979年名古屋大学工学部電気学科卒.1981年同大大学院工学研究科前期課程情報工学専攻修了.1992年博士(工学)号取得(名古屋大学).1981年日本電信電話公社(現在NTT)入社.1988〜89年米国MITメディア研究所客員研究員.1995〜2002年(株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR)研究室室長.2002年より名古屋大学教授.現在同大学院情報科学研究科所属.現在は,画像処理・ウェアラブルコンピュータ・ユビキタスシステムによる,ライフログとコミュニケーション支援の研究を推進している.人工知能学会1999年度論文賞,同2013年功労賞など.IEEE, ACM,情報処理学会,人工知能学会,電子情報通信学会(フェロー),ヒューマンインタフェース学会,VR学会,画像電子学会各会員.博士(工学).
13:00-14:00 基調講演 理化学研究所 革新知能統合研究センターの紹介
杉山 将 (理化学研究所 革新知能統合研究センター センター長/東京大学 大学院新領域創成科学研究科 教授)
【講演概要】2016年度より,文部科学省はAIPプロジェクト(Advanced Integrated Intelligence Platform Project):人工知能/ビッグデータ/IoT/サイバーセキュリティ統合プロジェクトを開始し,理化学研究所に革新知能統合研究センターを設置しました.本講演では,革新知能統合研究センターの取り組みを紹介します.
【略歴】2001年東京工業大学計算工学専攻博士課程修了.博士(工学).同年より同大学助手,2003年より同大学助教授(2007年より准教授に改称),2014年より東京大学教授(現職),2016年より理化学研究所革新知能統合研究センター長を併任.
 
14:00-15:30 パネル討論 AIPセンターへの期待と情報科学技術政策の布石
【討論概要】このセッションでは理化学研究所に設置された革新知能統合研究センター(AIPセンター)の杉山センター長から,AIPセンターが掲げる今後の人工知能/ビッグデータ/IoT/サイバーセキュリティ統合プロジェクトに関する研究方針のご紹介をうけて,科学技術政策を牽引する文部科学省研究振興局参事官(情報担当)付専門官栗原潔様ならびに科学技術振興機構研究開発戦略センター(JST CRDS)茂木強様,そしてAIP副センター長のNTTコミュニケーション科学研究所上田修功様を交えて,AIPセンターへの期待と次への布石,さらに人工知能とICTを基軸とする情報科学技術政策のあるべき姿をうかがいます.
パネル司会:間瀬 健二 (名古屋大学 大学院情報科学研究科社会システム情報学専攻 教授)
【略歴】1979年名古屋大学工学部電気学科卒.1981年同大大学院工学研究科前期課程情報工学専攻修了.1992年博士(工学)号取得(名古屋大学).1981年日本電信電話公社(現在NTT)入社.1988〜89年米国MITメディア研究所客員研究員.1995〜2002年(株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR)研究室室長.2002年より名古屋大学教授.現在同大学院情報科学研究科所属.現在は,画像処理・ウェアラブルコンピュータ・ユビキタスシステムによる,ライフログとコミュニケーション支援の研究を推進している.人工知能学会1999年度論文賞,同2013年功労賞など.IEEE,ACM,情報処理学会,人工知能学会,電子情報通信学会(フェロー),ヒューマンインタフェース学会,VR学会,画像電子学会各会員.博士(工学).
パネリスト:栗原 潔 (文部科学省 研究振興局情報担当 専門官)
「情報科学研究支援の大きな進展 〜H29年度政府予算を中心に〜」
【講演概要】情報科学技術の大きな進展により,様々な技術が社会と産業に与えたインパクトとは大きく異なる展開が世界的規模で進む中,文部科学省・総務省・経済産業省を中心とした各府省庁連携での新たな研究開発の取組が進展しています.本講演では,政府の情報科学技術の研究開発戦略と学会への期待についてお話しします.
【略歴】2006年4月文部科学省研究振興局研究環境・産業連携課研究基盤係長,2007年6月経済産業省通商政策局北東アジア課企画調整係長,2009年7月文部科学省研究振興局ライフサイエンス課幹細胞再生医学企画係長,2011年4月内閣府原子力安全委員会事務局管理環境課課長補佐,2012年9月環境省 原子力規制委員会原子力規制庁国際課課長補佐,2014年3月英国マンチェスター大学ビジネススクール客員研究員,2015年3月文部科学省研究振興局参事官(情報担当)付専門官.
パネリスト:杉山 将 (理化学研究所 革新知能統合研究センター センター長/東京大学 大学院新領域創成科学研究科 教授)
【略歴】2001年東京工業大学計算工学専攻博士課程修了.博士(工学).同年より同大学助手,2003年より同大学助教授(2007年より准教授に改称),2014年より東京大学教授(現職),2016年より理化学研究所革新知能統合研究センター長を併任.
パネリスト:茂木 強 (国立研究開発法人科学技術振興機構 研究開発戦略センター フェロー)
「JSTにおける研究開発戦略立案活動と戦略的創造研究推進事業の紹介」
【講演概要】JSTにおける研究開発戦略立案活動(俯瞰活動,戦略提言)と現在進行中の戦略的創造研究推進事業(CREST,さきがけ,ACT-Iなど)を紹介する.
【略歴】1980年京都大学理学部卒.同年三菱電機(株)入社,計算機製作所,情報技術総合研究所などに所属.1991年米国スタンフォード大学留学.2012年より国立研究開発法人科学技術振興機構研究開発戦略センターにてシステム・情報科学技術分野に関する研究開発戦略策定に従事.2010〜11年情報処理学会理事.
パネリスト:上田 修功 (NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
「環境知能による防災・減災」
【講演概要】近年,深層学習は音声認識,画像認識などのパターンや囲碁,TVゲームなどのゲームで人間以上の性能を発揮している.しかし,研究面では幾つか重要な課題もあり,完成した技術とは必ずしも言えない.講演では,深層学習の今後の研究課題について言及する.
【略歴】1984年大阪大学大学院通信工学専攻修士課程修了.日本電信電話公社(現NTT)入社.1991年NTTコミュニケーション科学研究所主任研究員.1993年米国Purdue大学客員研究員.2010年同研究所所長.2016年同研究所特別研究室長(NTTフェロー),機械学習・データ科学センタ代表,理化学研究所革新知能統合研究センター副センター長,国立情報学研究所客員教授,京都大学大学院情報学研究科連携教授,電子情報通信学会,情報処理学会,IEEE各会員.