情報処理学会 第79回全国大会講演要旨

都市における犯罪の未然防止に向け、重要施設に配置された多数の監視カメラからの映像をリアルタイムに解析し、不審者の早期通知などの警備・業務支援を行う映像解析システムの実現が求められている。
映像解析においては、近年の4Kなどの高解像度化に伴い処理負荷が増大しており、データの選別による負荷低減が必須となりつつある。しかし、撮影品質の低いデータを選択してしまうことによる解析精度の劣化が生じやすく、解析精度維持とデータ削減率向上の両立が課題となる。
本論文では、映像内容に基づき高品質なデータを抽出し、解析精度を維持しながらリアルタイムにデータを削減する、映像内容適応型の負荷低減手法を提案する。顔認識処理へ適用した試作・評価により、提案手法における負荷低減の有効性を示す。