4S-06
通信用光ファイバーを用いた石英ガラスのデジタルファブリケーション
○内田直樹,川原圭博,浅見 徹(東大)
現在デジタルファブリケーションに用いられる材料は多岐にわたっているが,いずれも耐久性に劣ることが問題となっている.一方石英ガラスは非常に高い化学的,機械的耐久性をもつことから科学,産業用途に広く利用されてきたが,その高いガラス転移点のために自由な造形をすることが困難であった.そこで我々は比較的安価で安定に入手できる通信用光ファイバーを材料とし,それらを炭酸レーザーを用いて融着,積層していくことで石英ガラスの立体構造物を造形するデジタルファブリケーション手法を提案する.本稿では光ファイバーのアクリル被覆の効率的な除去方法,石英コアクラッドの最適な融着条件を検討し,作成した壁状構造物を評価した.これらの成果は生体アート作品やマイクロ流路デバイスへの応用に繋がるほか,中古光ファイバーの新しいリサイクル方法としても利用できる.

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