3ZC-08
教育用並列プログラミング言語におけるCPU制御による見かけ上の速度向上率の増加
○田中寛章,水谷泰治(阪工大)
近年,PCクラスタやマルチコアCPU等の普及により並列計算環境の構築が容易になった.これにより並列プログラミングの学習はより重要となった.その学習において,並列化によって大きな速度向上を体感する事は学習意欲に関わるため重要であると考えられる.しかし,現状のマルチコアCPUでは高々2〜8倍の速度向上しか得られない.大きな速度向上を得るにはPCを増やす必要があり,環境構築や管理,運用コストが掛かる.そこで本研究では,Linuxのcgroupを用い使用プロセス数に応じたCPU制御を行うことで,見かけ上の速度向上率を増加させる手法を提案する.実験の結果,PC1台(4コア)の時に最大24倍の速度向上が出るように調整した所,行列積プログラムにおいて,21倍の速度向上を得ることができた.この値はPC6台(24コア)で実行した時の速度向上率と同等であった.

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