3J-09
二次元格子上繰り返し囚人のジレンマゲームにおけるフリーライダーの影響
○藤原紫王里,中桐斉之(兵庫県大)
繰り返し囚人のジレンマ(IPD: Iterated Prisoner's Dilemma)ゲームを行うプレイヤーが二次元格子上に存在するような空間的IPDゲームにおいて解析を行う。これまで報復戦略がこのゲームにおける勝利者とされており、自然界での特殊な協調行動を実現するモデルとして内藤ら(2014)がTFT,PAV,AC,ADの戦略からなる格子モデルを提案し、ACでも勝者になりうるとされていた。このモデルは集団内の個体がすべて同じ戦略を持ち、個体間での戦略が考慮されていないという点で問題がある。集団内にはコストを払わず周りの利益に便乗する個体(フリーライダー)が一定数存在する。本研究では、このフリーライダーを考慮したモデルを構築した。この結果、PAV戦略が有利になり、ノイズの割合が増加すると協調戦略が有利になり得ることが分かった。

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