2R-07
プライバシー保護を考慮した連続ダブルオークションのためのパラメータチューニング機構および高速シミュレータの試作
○佐藤 匠,福田直樹(静岡大)
連続ダブルオークションに基づく予測市場の運用手法の1つとして,参加者のプライバシーを保護できるようにマーケットの状態にノイズを加える手法がCummingsらによって提案されている.この人為的なノイズを利用して利益を得ようとする市場参加者がいた場合,ノイズの設計による対処は完全にできないことが,Cummingsらによって示されている.これに対する対処方法の1つとして,その利益を相殺できるような大きな課金をトランザクションに対して課すこともできるが,課金額によっては,取引量が少なくなってしまい市場の予測能力に影響を与える可能性があるなど,トレードオフを考慮して運用状況に応じた詳細なメカニズムのパラメータ設計を行う必要があることが指摘されている.本研究では,マーケットスコアリングルールを用いた連続ダブルオークションを対象として,Cummingsらのノイズ付与手法を適用する際のパラメータチューニング機構および高速シミュレータの試作について述べる.

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