6S-05
WLANとの共存環境におけるIEEE802.15.4の適応的バックオフ制御方式の実装と評価
○村上厚介,小林秀幸(仙台高専)
センサネットワークを構築するための規格であるIEEE802.15.4はWLANと同一周波数帯を利用する.そのため,両規格が共存する環境では送信電力の関係からIEEE802.15.4がWLANの干渉を一方的に受けて通信品質が著しく低下する恐れがある.IEEE802.15.4ではMAC層プロトコルとしてCSMA/CAを使用しており,パケット送信前にバックオフと呼ばれるランダムな待ち時間を設けることにより干渉の回避を試みている.しかしながら,標準のCSMA/CAではバックオフを決定する指数を静的に用いるためWLANからの干渉を回避する事は困難である.そのため本稿ではIEEE802.15.4のAckとLQIを用いて通信環境を推測し,それらの情報を基に待ち時間を決定する指数を適応的に変更する事で干渉を回避する手法を提案する.更に,WLANとの共存環境下で実機実験を行う事により提案手法の有効性を検証する.

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