6H-07
繰返し囚人のジレンマゲームにおける非報復戦略の可能性
○藤原紫王里,中桐斉之(兵庫県大)
繰り返し囚人のジレンマ(IPD:Iterated Prisoner's Dilemma)ゲームを行うプレイヤーが格子上に存在するような空間的IPDゲームにおいて、協調行動について解析を行う。これまで、しっぺ返し(TFT)およびパブロフ(PAV)の報復戦略が囚人のジレンマゲームにおける勝利者とされている。しかし、自然界では必ずしも報復戦略が最適ではなく、特殊な協調行動の例が数多くある。その典型的な例は常に協調(AC)の戦略である。そこで、4つの戦略(TFT,PAV,AC,AD:常に非協調)からなる格子モデルを考え、ACでも勝者になりうる条件をシミュレーションによって解析する。シミュレーションの結果、ノイズの割合が増加すると協調戦略をはじめとする非報復戦略が優勢になり得ることが分かった。

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