情報処理学会 第78回全国大会講演要旨

情報拡散において匿名性は誤情報の拡散などの問題につながる。本研究では、特に災害時の情報拡散型システムにおける流通情報について、情報（投稿）に本人性を付与するための枠組みを提案する。本手法は、事前のアカウント登録や身分証明書の携帯を要さず、また、分散環境下で機能する。具体的には、一般利用者による記事投稿において、スマートフォンなど容易にビデオ撮影できる機材が普及したことを背景に、投稿情報に投稿者のビデオ情報を含むようにする。氏名等とともに本人が写ったビデオメッセージを組み合わせることで、顔や声で本人性の証明ができ、災害発生時の利用では副次的に怪我などの被災情報も正確に伝えることが可能である。