情報処理学会 第78回全国大会講演要旨

CPUと比べてピーク性能が高く，かつ価格性能比でも優れたGPUによる汎用計算（GPGPU）に注目が集まっている。本研究では，膨大な計算量が必要な電位・電界シミュレーションを，CUDAによりGPU(Tesla K40)上に実装して高速化を試みた。GPU上での並列化の際には，共有メモリを用いた高速な並列リダクションを行うことや，分岐方向の不一致で発生するウォープダイバージェントの削減，メモリアクセス時のバンクコンフリクトの除去などにより，計算効率の改善を試みた。さらに，プロファイラによる性能解析の結果に基づいてアルゴリズムと実装方法の改良を行うことで，シミュレーションの高効率化を図ることができた。