情報処理学会 第78回全国大会講演要旨

大規模イベント会場における人の動線情報は、マーケティング情報として有用であるだけではなく、会場の安全性確保や会場レイアウト設計への活用が期待できる。しかしながら、従来から人の動線把握のために用いられてきたGPSは屋内では利用できないという課題がある。また、BluetoothやWiFi等の電波強度を利用する環境測位法は環境側への機器設置コストが課題となる。本稿では、人の移動距離を計測する歩数計と、その情報をイベント参加者間で交換するためのすれ違い通信のみを用いて、大規模イベント会場において、屋内外を問わず簡易に人の導線を把握する手法を提案し、その精度や適用条件について検討する。