4V-06
楕円曲線暗号におけるスカラー倍の効率化
○板場千明,木下俊之(東京工科大)
近年、コンピュータの性能向上に伴い、従来の暗号強度では安全性が不十分であるとされている.そこで従来に代わる公開鍵暗号として、楕円曲線暗号が注目されている.楕円曲線暗号は、RSAと同程度の安全性をより短い鍵長で実現できる.楕円曲線暗号では、楕円曲線上の点のスカラー倍算を主演算としており、スカラー倍算を効率化することは楕円曲線暗号の効率化に繋がっている.スカラー倍算の効率化は様々な手法が考案されており、メモリに余裕のある場合には事前計算テーブルを用いたwindow法が特に有効である.本研究では、主に楕円曲線上の点の二倍点と三倍点を同時に求めるDouble Triple演算を用いて事前計算テーブルを高速に作成する手法を提案する.作成するテーブルエントリ数によって無駄な計算の発生し得るため、既存作成法と組み合わせで無駄の発生を防ぐ。実験により既存の方式との比較検証を行う.

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