3Y-01
胸骨圧迫の姿勢・圧迫加重動作のAR表示による教育訓練システムの開発
○渋谷卓磨,皆月昭則(釧路公大)
心停止の傷病者に対する緊急の処置方法である心肺蘇生(CPR)は,AED(医療機器)の前後に実施する人間のなすべき術であるが,胸骨を圧迫して的確なCPRの姿勢をすることは難しく,専門家的な実践学習が必要である.実際,不的確な姿勢による胸骨圧迫は,胸骨から心臓への動力(圧迫加重)が不足するため,十分な圧迫深度が得られないまま蘇生ができないというエビデンスが報告されている.的確な胸骨圧迫における必要な圧迫深度および胸骨圧迫のテンポの実現は,蘇生の可能性を高くすることが予想される.本研究は圧迫時の腕・肩周辺の伸展位・屈曲位をキネクトセンサーカメラが監視判別して的確な姿勢なのかをリアルタイムで確認しながらCPRを体験することが可能である.胸骨圧迫の状況は拡張現実技術によって報知する実践的な学習ツールキットになっており,有用性を検証した.

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