3U-04
交通流シミュレーションによる動的利用者均衡配分の高速計算
○石原雅晃,福田和輝,井料隆雅(神戸大)
交通流の将来の状態を予測する方法の一つに,すべての車両が結果として最短経路を利用している状態を求める動的利用者均衡配分問題と呼ばれるものがある.この問題は客観性の高い予測結果が得られるという利点がある一方で,一般に求解が困難とされ,特に,交通シミュレーションとの親和性が低いことが問題となっていた.本稿では,ドライバーの日々の経路選択行動モデルを記述したマルコフ連鎖の定常分布を均衡解の近似状態としてみなし,その上で,その計算を交通流シミュレーションによりできるだけ高速で行う方法を提案する.高速化には,最短経路探索の回数を削減するヒューリスティック手法と,HPCへの実装も見越した並列化の2つのアプローチを用いる.

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