情報処理学会 第78回全国大会講演要旨

JAXAのたんぽぽ計画ではシリカエアロゲルによる微粒子捕集実験が行われている。この実験では捕集した微粒子だけでなく、試料に衝突時の貫入孔は重要な情報である。
本研究ではシリカエアロゲルという透過物体のひびや孔に対して、光の屈折や反射を利用して画像群からのパッチベースの3 D 形状復元技術を開発する。従来の研究ではレーザーや X 線を用いた3 D復元が主流で、この手法では対象物を熱変性や X 線被ばくさせたくない場合には使用できない。そこで、提案手法では物質に対して影響の少ない可視光を用いて、顕微鏡で断層撮影し、撮影した画像群から孔の輪郭を抽出して3次元上に配置、メッシュ化することで3D復元を実現する。