3H-04
束データ方式に基づく非同期回路の遅延自動設定手法の提案
○江原宏紀,松本 敦(群馬高専)
 非同期パイプラインの設計法の1つとして,束データ方式がある.束データ方式では,制御回路間の信号線に遅延素子を挿入して,データ転送の信頼性を確保している.しかし,実際に必要な遅延時間は,配置配線情報及び演算回路の性能変動に大きく依存する.この問題は,配置配線後に遅延時間の設定ができる可変遅延素子を用いることで解決可能である.
 本研究では,可変遅延素子を用いた束データ方式の非同期回路に対して,適切な遅延設定を自動的に行なう手法を提案する.この手法では,回路の起動時に,データパス部に対してテストパターンを用いたテストを行ない,適切な遅延時間を求める.この情報を可変遅延素子に反映することにより,高速かつ確実に動作する非同期回路が実現できると考えられる.

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